ノーザンパイク
ノーザンパイク (Northern pike, 学名:Esox lucius) は、カワカマス属の1種の淡水魚・汽水魚。キタカワカマス(北川魳)。ヨーロッパに住む唯一のパイクであり、ヨーロッパで単にパイク(あるいは相当する各国語)といえばノーザンパイクのことである。一部の名鑑ではノーザン・パイクと記載されている場合がある。 分布北アメリカ、シベリア、ヨーロッパと、北半球高緯度地域に広く分布する。淡水のみならず、バルト海の汽水域にも住む。 北アメリカでは、アメリカ合衆国の中西部、北東部、アラスカ州、カナダのほぼ全域(ブリティッシュコロンビア州を除く)に分布する。 ヨーロッパでは、イベリア半島とアイスランドを除くほぼ全域に分布する。 イギリス、アイルランド、カリフォルニア州などで、外来魚として生息する。日本では報告されていないが、特定外来生物指定されている(パイクでは本種とマスキーパイク)[2]。 形態体は褐色で、小さな白斑を持つ。 “カワカマス”の別名のとおり体型はカマスに似て長大な筒状を呈し、口吻は尖り長く突出する。口内には鋸歯状の鋭く細かい歯が並ぶ。成魚の体長は100cmを超え、特に大型の個体では150センチメートルを超える、パイクの中でも大型種である。 生態河川や湖沼に生息する。上流部に限定はされないが冷水と比較的清澄な水質が必要で、水底が丸い石や砂利、砂で構成されるような環境に多い。 肉食魚であり、生態ピラミッドの最上位を占める。主に魚食だが、魚類のみならず甲殻類や両生類、時には鳥類や哺乳類など、さまざまな動物を食べる。 春、氷の下で産卵する。卵は放置し、巣は作らず子育てもしない。産卵時以外は群を作らず単独で行動する。稚魚は1〜3年で成魚となり、20年以上生きる。 人間とのかかわりひろく食用される。フランスのローヌ―アルプ地方ではクネル(quenelle)というつみれ様の調理法が有名である。 料理に使う時は、大きな骨を取り除き、ニゴイや鱧や太刀魚のように骨切りして使う。 釣り欧州では、ゲームフィッシングの対象魚として高い人気を誇る。 飼育日本では主に観賞魚として飼育されていた。暑さに弱いため、水温は10℃以下にすることが好ましい。 2006年に特定外来生物に指定され、以後日本国内で愛玩飼育はおこなえなくなった。 脚注
関連項目 |