トム・ホランド (Tom Holland)、本名トーマス・スタンリー・ホランド (Thomas Stanley Holland, 1996年 6月1日 - )は、イギリス の俳優 。身長168cm[ 2] 。
日本 では「トムホ」[ 3] 「ネタバレ王子」の愛称で親しまれている[ 4] 。
俳優の他にも短編映画「Tweet」(2015年)を監督し、コンピューター・アニメーションの声優も務めている。また、ホランドは両親が設立した慈善団体「ブラザーズ・トラスト」の支援もしている。
経歴
コメディアン で作家の父ドミニク・ホランド (英語版 ) と写真家の母ニッキー・ホランドのもとに生まれた[ 5] [ 6] 。4人兄弟の長男。双子のサム・ホランドとハリー・ホランド、パディー・ホランドを弟にもつ。
幼少の頃にダンス教室に通っていたホランドは、ダンス教室で振付師にその才能を見出され、2008年にヴィクトリア・パレス・シアターで行われた『Billy Elliot the Musical』の「West End stage」で脇役に起用された。その数か月後、タイトルロールに格上げされ、2008年から2010年まで演じることとなった。
2012年 、津波を描いたパニック映画 『インポッシブル 』で映画デビューを果たす。そこでの演技が注目され、第33回ロンドン映画批評家協会賞若手英国俳優賞 や、スペイン のアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞 で新人男優賞にノミネートされた。
2016年、サンディエゴ・コミコン でのホランド
2015年、マーベル・スタジオ 製作のスーパーヒーロー映画作品シリーズ『マーベル・シネマティック・ユニバース (MCU)』のピーター・パーカー / スパイダーマン 役に抜擢されたことが発表され、2016年公開の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』にて初登場。以降のMCU作品に同役で出演している[ 7] 。
翌年2017年には英国アカデミー賞 のライジング・スター賞 を史上最年少で受賞。スパイダーマン単独作となる『スパイダーマン:ホームカミング 』も公開され、こちらも史上最年少でMCU映画のタイトルロールを演じた俳優となった。
2019年、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム 』が公開され、スパイダーマン 映画として史上初の世界興行収入10億ドルを突破した[ 8] 。
2021年、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 』が公開される。新型コロナウイルス が猛威を振るう中、世界興行収入19億ドルという大ヒットを記録。コロナ禍で初めて10億ドルを突破した作品となり、社会現象となった。
2022年、人気ゲームの実写化『アンチャーテッド 』に出演。役作りのために過酷なトレーニングを積んでいたことや、たった数分のカクテル作りのシーンのために、バーテンダー学校に通っていたことを明かした[ 9] 。
製作会社
2024年12月13日、自身の製作会社「ビリー17」(Billy 17 )を設立し、ソニー・ピクチャーズ との契約を締結したことが判明した[ 10] [ 11] 。
現在ソニーとの共同製作作品は3作予定されており、ロドニー・ロスマン が脚本を務めトムが主演を務める『Burnt 』、グレーム・シムション の同名の小説を映画化する『Rosie Project 』、そしてエイミー・パスカル が製作を務め同じくトムが主演を務める『The Winner 』がある。
私生活
エピソード
頬が膨らんでいるように見える輪郭をしているため、あるファンから「いつも口にカエルを隠しているように見えるんだよね。カエルが居心地悪そうに飛び跳ねてるんだけど、カエルが逃げるからトムが口を開けられないみたい」[ 21] と言われると、自身のInstagram にて、笑い泣きの絵文字を使用しながら「これ面白すぎる。この噂は本当だと認める」[ 22] とのジョークを投稿。なお、一部のファンによって、この架空のカエルにはデイヴ (Dave) と名前がつけられている。
クロワッサンの発音がおかしいと周囲の人に言われているが、本人は全くそう思っておらず不思議に思っている[要出典 ] 。
トムはイギリスの俳優であり、普段はブリティッシュイングリッシュを話しているのだが、映画の役に応じてアメリカンイングリッシュで演技をしている[要出典 ] 。
2017年、トムが人気トーク番組『ジミー ・キンメル・ライブ』に出演した際、「アメリカの高校生の役をするということが、この映画で一番不安だったところなんだ。だからマーベルに、『僕は高校に潜入するべきだ』って冗談で言ったんだ。本当にそんなことをする気は全くなかったんだけど、マーベルは真に受けてしまったみたいで、僕は筆箱と鞄を持ってブロンクス・ハイスクール・オブ・サイエンス(ブロンクス科学高等学校 )という高校に行く羽目になった。そこは天才の学生しか入れない優秀な学校なんだ。そこに偽名とアメリカ訛りで通った。だけど、先生までもが僕を本物の編入生だと勘違いしていて、僕を教室の前に呼び『この問題をどう思う?』と何度も聞かれたんだよ。『全く何を聞かれているのかが分からない…』って感じで恥ずかしかった」と言っておりさらに、「一度クラスの一番後ろに座ったとき、隣の席に座っていたかわいい女の子に『で、あなたはどんな人なの?』と聞かれた。だから僕は『秘密を教えてあげようか。僕はスパイダーマンなんだよ』と話した。でも彼女は信じてくれなくて『あなた今まであった中で1番頭がおかしい』と言われた。その時はまだ『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』がまだ公開されてなかったからね。」というエピソードを明かしている[要出典 ] 。
秘密を守ることが苦手であることを公言しており、自身が出演した映画作品の内容の一部を公開前に外部に漏らしてしまったことがある。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 』のプロモーション活動で、多く行動をともにした俳優のベネディクト・カンバーバッチ は、ホランドが秘密を喋りそうになると止めている。また、『アベンジャーズ/エンドゲーム 』で行われる葬儀のシーンでは、秘密を外部に漏らさないために、結婚式のシーンを撮影すると騙されたことも話している[ 23] [ 24] 。また、マーベル・シネマティック・ユニバース で共演している俳優のクリス・プラット は、プラットが主演の映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国 』の脚本が届いてもいない段階で、内容を明かされた(監督のフアン・アントニオ・バヨナ がホランドに内容を教えていた)[ 25] [ 26] 。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』のオーディション初日に、急遽ロバート・ダウニー・Jr の到着を知らされたホランドは、挨拶の際、緊張のあまり間違えてスタントダブル に挨拶をしてしまったことがある。
2017年、クモのタトゥーが右足の裏にあることをファンに披露した。徐々に薄くなってしまうため、披露した時点ですでに3度入れ直したと語っている[ 27] 。
トッテナム のサポーターであるトムは2021年のバロンドールの授賞式に「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 」のプロモーションも兼ねてゲストとして参加した際、キリアン・エムバペ をトッテナムへ勧誘したが、冗談交じりで断られたとのこと[ 28] 。
2021年、ブラザーズ・トラスト 主催のライブストリーミングイベントにて、将来の犬の名前を「Kumo」(日本語の"蜘蛛"が由来)とすることが決定された[ 29] 。
2023年、Buzz Feed Celebが動画配信サービスYouTube投稿した「Tom Holland Answers 30 Questions As Quickly As Possible」という動画で一番欲しい時計はパテックフィリップ オリーブグリーン ノーチラスだと答えた。好きな時計の好きな色らしいのだが、入手できなかったとのこと。
フィルモグラフィ
※役名の太字 表記は主演。
映画
劇場公開映画
WEB配信映画
短編映画
年
題名
役名
備考
2023
Last Call
チャーリー
弟ハリー・ホランドが監督を務める
テレビシリーズ
テレビドラマ
年
題名
役名
備考
2015
ウルフ・ホール Wolf Hall
グレゴリー・クロムウェル
ミニシリーズ、計6話出演
WEB配信ドラマ
舞台
舞台に立つトム・ホランド(中央)
日本語吹き替え
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』以降、現在まで大半の作品を榎木淳弥 が担当している。また榎木は2022年には『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 』のPRでリモートでの対面を果たし、ホランド本人からも公認される専属吹き替え声優となった[ 30] 。
榎木が専属になるまでは、河西健吾 や平井貴大 、山下誠一郎 なども担当したことがあった。
脚注
外部リンク