近年[いつ?]ウクライナ情勢についての頻繁な発言が国際的に注目を集めているが、元々さまざまな紙誌への寄稿や講演は多い。外交問題評議会、アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館などたくさんの機構のメンバーである。11ヶ国のヨーロッパの言語(とりわけ東ヨーロッパの言語)を理解することで、一次資料へのアクセスが可能になり、Black Earth(2015年、日本語訳2016年『ブラックアース――ホロコーストの歴史と警告』)やBloodlands(2010年、日本語訳2015年『ブラッドランド ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実』)のような、ドイツ側の視点に偏らぬ広汎にして刺激的なホロコースト論の発表につながっている。また、The Red Prince: The Secret Lives of a Habsburg Archduke(2008年、日本語訳2014年『赤い大公――ハプスブルク家と東欧の20世紀』)やSketches from a Secret War(2005年)のような優れた評伝も著している。トニー・ジャットの最後の書Thinking the Twentieth Century(2012年、日本語訳2015年『20世紀を考える』)では聞き手を務めた。ハンナ・アーレント賞(2013年)を始め受賞歴も豊富である。2005年に結婚した夫人のマーシ・ショア(Marci Shore)もイェール大学での同僚であり、やはり東ヨーロッパ史の専門家である。