チューブパニック
『チューブパニック』(TUBE PANIC)とは、1984年に日本物産(ニチブツ)から発売されたアーケードゲーム。 キャッチコピーは「画面の全てがコンピュータ・グラフィックス圧倒的な美しさとパワーで迫るレーザーディスクを超えたニュー3Dゲーム」。 概要敵や障害物などを破壊したり避けながら突き進む擬似3Dシューティングゲームである。企画・作曲は高木一郎[1]。本作中のすべてのドット絵は藤原茂樹がデザインしている[2]。業界で初めてゲーム基板に回転機能を持たせ、ナムコやセガなどから技術面で注目された[1][2]。 ストーリー果てしなく続くミステリーゾーンに突入!!不気味に潜む敵艦隊、コマンドシップで急襲せよ!!チューブ網を突破し、母艦を目指せ。 操作方法1レバー+1ボタン(ショット)。レバー左右で平行移動、レバー上下でスピードの加減を行う。ショットボタンで敵を攻撃。 開発エピソード業界初の回転機能本作の開発期間は3ヶ月しかなく、当初はすべてのキャラクターの絵を5度ずつ回転させたドット絵を描くことを求められていたが、そうするとそれぞれの絵に対して18パターンずつ必要になってしまう。これでは開発期間に間に合わないと判断した藤原が、基板の設計を担当していたエンジニア(エンディングのスタッフ紹介にも載っている「S.MIYOSHI」という人物)にハードウェアで回転できないか頼み込んだところ、業界初の回転機能が実現した。 ちなみに、藤原によるとそのエンジニアは朝などに会社にいることが少なく、社内でもどんな人物かはよく知られていなかったが、とにかく仕事がすごく、天才肌で、無理難題も「無理、できない」と絶対に言わずにとりあえずでも実行に移すポリシーであり、それが当時不可能と思われていた技術を実現に至らせたという。さらに、チューブの奥に行くほど円形に暗くなる表現も、同様に頼み込んでハードウェアで実現している。 本作の基板は、直前に同社から発売された『ローラージャマー』(拡大縮小機能を備える)があまり売れずに余った基板をベースに用いており、それにチップを追加することで実現している[2]。 「開発元がフジテック」説本作のタイトル画面には「©1984 FUJITEK」というクレジットが表記されているため、エレベーターメーカーのフジテックとの共同開発と誤解されることがある[3]が、本作の開発はすべて日本物産が行っている[2]。なお、エレベーターメーカーのフジテックの社名表記は「FUJITEC」であり、本作のタイトル画面の表記とは異なる。また、2020年に配信開始された初の移植版(アーケードアーカイブス)では「©1984 FUJITEK」の表記は削除されている。 移植
スタッフ
脚注
外部リンク |
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