ダンス・トゥナイト
「ダンス・トゥナイト」(Dance Tonight)は、ポール・マッカートニーの楽曲である。2007年に発売されたアルバム『追憶の彼方に〜メモリー・オールモスト・フル』にオープニング・トラックとして収録され、マッカートニーの65歳の誕生日となる2007年6月18日に配信限定シングルとして発売された[1]。全英シングルチャートで初登場34位を記録[2]。後に10インチのピクチャーディスクとしても発売され、7月1日付の全英シングルチャートで最高位26位を記録[3]。7月7日付のBillboard Hot 100チャートで初登場69位を記録し[4]、これが同チャートにおける最高位となった。なお、この曲を最後に2015年までBillboard Hot 100チャートにマッカートニーのシングルがランクインした例がない。 第50回グラミー賞の最優秀男性ポップ・ヴォーカル賞にノミネートされた[5]。 2007年12月31日に放送された特別番組『Hootenanny』で、マッカートニーはカイリー・ミノーグと本作をデュエット[6]。2020年に発売されたジーニー・シーリーのアルバム『An American Classic』では、シーリーやレイ・スティーブンスと共演[7]。 背景・レコーディング本作で使用されたマンドリンは、ミュージック・ビデオにも登場していて、マッカートニーがよく訪れているロンドンの楽器屋で購入したもの[8]。楽曲はマッカートニーがマンドリンを演奏するたびに踊り出すという娘のベアトリス[注釈 1]を題材としている。前述のとおり、アルバムのオープニング・ナンバーとして収録された楽曲だが、アルバムの為に録音された最後の楽曲で、土壇場で収録された[1]。 本作は、2007年1月から2月にかけてロンドンのRAKスタジオで録音され、マッカートニーは楽曲中でマンドリン、エレクトリック・ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッション、オートハープと全ての楽器を演奏している[9]。 2007年夏にマッカートニーが出演するiPod + iTunes StoreのCMが放送された。内容はパステルカラーで統一されたアニメーションの街並みをモノクロのマッカートニーがマンドリンで本作を演奏しながら歩くというもの[10][11]。 ミュージック・ビデオ本作のミュージック・ビデオは、ミシェル・ゴンドリーが監督を務めた作品で、主演のマッカートニーのほかに、マッカートニーの娘でファッションデザイナーのステラ・マッカートニーと親交のあるナタリー・ポートマンやマッケンジー・クルックらが出演している[12]。 ミュージック・ビデオは、郵便配達員がマッカートニーのもとにマンドリンを配達するところから始まる。マッカートニーは郵便配達員を家に招き入れ、届けられた箱からマンドリンを取り出し、本作を演奏し始める。すると、引き出しや暖炉など、家の中のあらゆるところからポートマン演じる幽霊たちが現れて踊り出す。幽霊たちの悪戯に恐怖感を抱いた郵便配達員は、マッカートニーの家から飛び出していく。幽霊はマッカートニーからマンドリンを奪い去っていく。その道中でマッカートニーを幽霊に変え、マッカートニーを道連れに箱の中へ入っていく。箱の中は幽霊達の世界が広がっており、パーティーが催されていた。そのパーティーでマッカートニーは、バンドの一員としてベースを演奏。パーティーの参加者の中には逃げ出したはずの郵便配達員をいた。そして映像は、道端に乗り捨てられた郵便配達のバンが映し出されて終わる。 このミュージック・ビデオは、『追憶の彼方に〜メモリー・オールモスト・フル (デラックス・エディション)』に付属のDVDやコンピレーションDVD『Michel Gondry 2: More Videos (Before and After DVD 1)』に収録されている。 シングル収録内容
クレジット※出典[13] チャート成績
脚注注釈出典
外部リンク
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