タトラT6タトラT6は、かつてチェコスロバキア(現:チェコ)のプラハに存在したČKDタトラが製造した路面電車車両(タトラカー)。1970年代に展開されたタトラT5を基に改良を実施した、電機子チョッパ制御装置を用いる形式である。導入都市や車体設計、台車間距離の違いによって以下の4種類が設計され、従来のタトラカー(タトラT3、タトラT4、タトラKT4)の後継車両として各都市に導入が行われた[1][2][3][4][5]。
T6B5
概要主にソビエト連邦(ソ連)の路面電車路線向けに設計された車種で、同国および崩壊後の諸国ではT-3M(Т-3М)とも呼ばれる。サイリスタチョッパ制御方式を用いた制御装置を含めた主要機器や片運転台の車体構造はT6A2やT6A5と同型だが、車幅が2.5 mと広く、全長も16.4 mと大型である[1][7][8]。
形式
T6A2主に東ドイツの路面電車路線向けに設計された車種。他国よりも狭い車両限界に合わせて車幅が2,180 mmに抑えられたのが特徴である。電動車のT6A2に加えて、東ドイツには付随車であるB6A2も導入された[1][11][12]。 →「タトラT6A2」も参照
T6A5T6B5を基に、チェコやスロバキアの路面電車へ向けて製造された車種。導入都市の線路条件に合わせて車幅は2,500 mmとなっている。新造車のT6A5に加え、タトラT3の台車や一部機器を流用したT6A5.3の試作も行われた[2]。 →「タトラT6A5」も参照
T6C5T6A5を基に、終端にループ線が存在しない路線でも走行可能な両運転台車両として設計された車種。試作車1両のみが製造され、当初はアメリカ・ニューオーリンズで試運転も兼ねた営業運転に用いられたが、2020年現在はドイツのシュトラウスベルク鉄道に在籍する[2][13]。 →「タトラT6C5」も参照
脚注注釈出典
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