スルバクタム
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IUPAC命名法による物質名 |
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- (2S,5R)-3,3-Dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylic acid 4,4-dioxide
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臨床データ |
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Drugs.com |
国別販売名(英語) International Drug Names |
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MedlinePlus |
a693021 |
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法的規制 |
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薬物動態データ |
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生物学的利用能 | 1 |
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排泄 | 腎臓 ? |
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データベースID |
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CAS番号
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68373-14-8 |
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ATCコード |
J01CG01 (WHO) |
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PubChem |
CID: 130313 |
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ChemSpider |
115306 |
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UNII |
S4TF6I2330 |
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KEGG |
D08533 |
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ChEBI |
CHEBI:9321 |
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ChEMBL |
CHEMBL403 |
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化学的データ |
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化学式 | C8H11NO5S |
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分子量 | 233.243 g/mol |
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- O=S2(=O)C([C@@H](N1C(=O)C[C@H]12)C(=O)O)(C)C
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- InChI=1S/C8H11NO5S/c1-8(2)6(7(11)12)9-4(10)3-5(9)15(8,13)14/h5-6H,3H2,1-2H3,(H,11,12)/t5-,6+/m1/s1
- Key:FKENQMMABCRJMK-RITPCOANSA-N
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スルバクタム(Sulbactam)は、β-ラクタマーゼ阻害剤である。β-ラクタム系抗生物質とともに投与され、細菌が生産し、抗生物質を分解してしまうβ-ラクタマーゼの働きを阻害する[1]。
メカニズム
スルバクタムは、β-ラクタマーゼの不可逆的酵素阻害剤であり、酵素に結合して、抗生物質を分解できなくする。
利用
スルバクタムは、一般的なβ-ラクタマーゼの大部分を阻害できるが、AmpCセファロスポリナーゼとは相互作用できない。そのため、しばしばこの遺伝子を発現させる緑膿菌、シトロバクター属、エンテロバクター属、セラチア属等にはほとんど効果がない。
アメリカ合衆国や日本などでは、アンピシリンと共にアンピシリン/スルバクタム(ユナシン)という形でまとめて処方される。スルバクタムは単独でもある程度の抗細菌活性は持つものの、臨床的な効果を得るためには弱すぎる。イギリスでは、その利用は病院内に限られる。セフォペラゾン/スルバクタム合剤(スルペラゾン)も多くの国で利用されている[2]。
最近では、アシネトバクター敗血症の治療への利用に新たな関心が持たれている。
関連項目
出典
- ^ “Sulbactam forms only minimal amounts of irreversible acrylate-enzyme with SHV-1 beta-lactamase”. Biochemistry 46 (31): 8980–7. (August 2007). doi:10.1021/bi7006146. PMC 2596720. PMID 17630699. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2596720/.
- ^ “Sulperazon” (英語). Drugs.com. 2020年4月11日閲覧。
関連文献