スピーク・ライク・ア・チャイルド (アルバム)
『スピーク・ライク・ア・チャイルド』(Speak Like a Child)は、アメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、ハービー・ハンコックが1968年に録音・発表した、サウンドトラックを除けば6作目のスタジオ・アルバム。 背景「ザ・ソーサラー」と「ライオット」は、当時ハンコックが在籍していたマイルス・デイヴィス・クインテットに提供した曲の再演である[2]。前者はデイヴィスのリーダー・アルバム『ソーサラー』(1967年発売)に提供され、デイヴィスのヴァージョンは1967年5月17日に録音された[3]。また、後者はデイヴィスのアルバム『ネフェルティティ』(1968年発売)に提供され、デイヴィスのヴァージョンは1967年7月19日に録音された[4]。なお、「スピーク・ライク・ア・チャイルド」もデイヴィスのグループのリハーサルで録音されており、当時のテイクは1998年発売のボックス・セット『Miles Davis Quintet 1965-'68』で発表された[5]。 「ファースト・トリップ」は、ロン・カーターが自分の息子に捧げた曲で[2]、本作の録音に先がけて、1967年9月27日に行われたジョー・ヘンダーソンのリーダー・セッション(カーターも参加)でも録音され、後にヘンダーソン名義のアルバム『テトラゴン』で発表された[6]。 ハンコックは、本作におけるハーモニーに関して、クレア・フィッシャーがハイ・ローズに提供したアレンジを筆頭に、ビル・エヴァンス、モーリス・ラヴェル、ギル・エヴァンスからも影響を受けたという[2]。 反響・評価Stephen Thomas Erlewinaはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「『処女航海』と同様、寛げる内容かつメロディックで、実に美しいが、この2作には際立った違いがある。タイトル曲を筆頭に、ハンコックの手によるメロディやテーマは、以前よりも簡素かつ覚えやすくなっているが、即興演奏の余地を狭めてはいない」と評している[7]。なお、ハーヴィー・メイソンのアルバム『ウィズ・オール・マイ・ハート』(2004年)には、ハンコック本人も参加した「スピーク・ライク・ア・チャイルド」のカヴァーが収録され[8]、ハンコックはこの時の演奏で、第47回グラミー賞において最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・ソロ賞を受賞した[9]。 収録曲特記なき楽曲はハービー・ハンコック作曲。
2005年リマスターCDボーナス・トラック
参加ミュージシャン
脚注
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia