スウィンバーン工科大学
スウィンバーン工科大学(スウィンバーンこうかだいがく、英語: Swinburne University of Technology、略称SUT)は、オーストラリアのビクトリア州メルボルンにある公立大学。メインキャンパスはメルボルン郊外のホーソンにあり、メルボルン中心街から7.5キロメートル離れた場所に位置する[8]。 スウィンバーンは国内外の3カ国にキャンパスを持ち、合計で約60,000人以上の学生が在学している[9]。ホーソンのメインキャンパスに加え、メルボルン郊外ワンターナとクロイドンにキャンパスがある。また、海外分校としてマレーシアのサラワク、ベトナムのハノイ/ホーチミン/ダナンにもキャンパスがある[10]。 オーストラリア第2の都市メルボルンは、イギリス・エコノミスト誌の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した「世界で最も住みやすい都市ランキング」2017で7年連続1位となっており、アカデミックな雰囲気と治安の良さを持った世界トップクラスの魅力的な街となっている。 沿革スウィンバーン工科大学(SUT)の前身は、東部郊外技術学校(Eastern Suburbs Technical College)で、1908年にメルボルン郊外ホーソンにジョージ・スウィンバーンによって創設された。1913年、スウィンバーン技術学校(Swinburne Technical College)に改名された。その後、「スウィンバーン工科大学法」が制定されたことに基づき[11]、1992年に現在のスウィンバーン工科大学(Swinburne University of Technology)の名称として認可された。また、同年にビクトリア・カレッジ(旧・職業訓練専門学校プラーラン・インスティテュート)を吸収合併した[12]。 1998年、職業訓練専門学校アウター・イースト・インスティテュート(Outer East Institute)を吸収合併し、クロイドンとワンターナにキャンパスを設置した[13]。 1999年、SUTは芸術系の国立曲芸芸術インスティテュート(National Institute of Circus Arts, NICA)を設置した[14]。 2000年、SUTとマレーシアのサラワク州政府の協定に基づき、サラワク州にキャンパスを設置した[15]。 2001年、オーストラリア初のオーストラリア起業家大学院大学(AGSE: Australian Graduate School of Entrepreneurship)を設置した。 2011年、SUTは先端技術センター(ATC: Advanced Technologies Centre)を設置した[16]。ホーソンキャンパス内の22,000平方メートルの近代建築デザイン建造物で、最先端のバイオ・化学系の研究ラボとサステイナブルな教育スペースを提供している。 2014年、SUTは先進製造・デザインセンター(AMDC: Advanced Manufacturing and Design Centre)をホーソンキャンパス内に設置し、最新のものづくりとデザイン技術教育を推進している。同年、ソーシャルインパクトセンター(CSI Swin)も設置された。 2015年、SUTは工科大学では稀少な法科大学院を設置した。スウィンバーン・ロー・スクール(Swinburne Law School)は、ビクトリア州司法管理委員会(VLAB)によって認定されたビクトリア州で唯一のロースクールである。 2017年、AGSEをベースに、経営学・ビジネス分野のアントレプレナーシップ大学院を設置した(現在は、School of Business, Law and Entrepreneurship傘下でMBAコースも有する)。ビジネスプログラムは、Association to Advance Collegiate Schools of Business(AACSB)国際認証を取得している。 その他、研究所(Research Institute)関連として、ものづくり未来研究所(2016年)、データサイエンス研究所(2017年)、ヘルス・イノベーション研究所(2017年)、スマートシティ研究所(2017年)、ソーシャルイノベーション研究所(2017年)、宇宙技術産業研究所 (2021年)などを設置している。 オーストラリアの大学ガイド誌「The Good Universities Guide」2020で、教育の質、学生サポートなど5カテゴリーで最高の5つ星(80.7%)を獲得している。SUTは「国際的に認められている優れた研究を生み出すことに専念し、研究生・スタッフ・共同研究者には、世界を変えるようなプロジェクトに参加する機会を提供する」というビジョンを掲げ運営されている。 学科構成[17]
学術ランキングSUTは、世界大学学術ランキング(ARWU)2022[18]で201-300位、QS世界大学ランキング2023[19]で296位(芸術・デザイン部門では150位)、THE世界大学ランキング2023[20]で301-350位(コンピュータサイエンス部門では150位)となっている。 総じて、芸術・デザイン、エンジニアリング、ビジネス、物理学・天文学の分野で高い評価となっている。特色のある学科に「フィルム・アニメーション」・「ロボティクス」等がある。また、THE世界大学ランキング「THE Young University Rankings 2023」では、トップ50にランクインしている。 スウィンバーン・カレッジスウィンバーン工科大学はスウィンバーン・カレッジを運営しており、大学入学を準備している学生のための予備教育を提供している。スウィンバーン・カレッジでは、英語、基礎科目、ディプロマ・専門学年科目が教えられている[21]。 キャンパスホーソンホーソンキャンパスはスウィンバーンのメインキャンパスである。職業教育課程、学士課程、大学院課程まで幅広く教えられている。 ワンターナワンターナは人文科学系科目に関連したキャンパスである[22]。健康・コミュニティサービス学科、視覚芸術学科、ビジネス・会計学科がある[23]。 クロイドンクロイドンキャンパスは職業訓練科目に関連したキャンパスである。建設、大工、電気、配管などの訓練を行う[24]。 プラーランスウィンバーンはプラーランキャンパスの運営を停止したが、国立曲芸芸術インスティテュートはいまだに同地に拠点を持つ[25]。 マレーシアサラワクキャンパスはマレーシアのサラワク州クチンに位置する[26]。 ベトナムハノイ、ホーチミン、ダナンの3都市にキャンパスを構える。 スウィンバーン・オンラインSEEK株式会社との共同事業として、2011年にスウィンバーン・オンラインが創始された[27]。 建築
学生生活スウィンバーン学生組合スウィンバーン学生組合(Swinburne Student Union, SSU)はスウィンバーン工科大学の学生を代表する独立組織である。全学生が加入できる[28]。 著名な卒業生
日本の学生交流協定校関連項目脚注
外部リンク |
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