フィックスは、高い知能指数を有する人間の交流を目的とする非営利団体『メンサ』(Mensa)の会員でもあった[3]。本人の最初の著書『Games for the Super-Intelligent』の裏表紙には、「ボストンマラソンに向けての訓練で、自宅近くの道路や小道を走っていた」と書かれている。1967年、35歳のときにジョギングを始めた。当時の彼の体重は214ポンド(約97㎏)で、1日にタバコを2箱消費していた。10年後に著書『The Complete Book of Running』を出版したときには60ポンド(約27kg)減量しており、タバコも止めていた。著書の中でも、対談番組に出演した際にも、運動することで寿命を大幅に延ばせる、として運動の利点を強調し、褒めそやした[4]。著書『The Complete Book of Running』の表紙には、彼の筋肉質の脚が掲載されている。この著書は100万部を超える売り上げを記録した。1980年には、この本の続編的な内容の著書『Jim Fixx's Second Book of Running: The Companion Volume to The Complete Book of Running』を出版し、1982年には『Jackpot!』を出版した。
ワシントン・ポスト(The Washington Post)は、ジム・フィックスの死を受けて、「控えめに言っても、義務的に走ったところで、心疾患の猛威から身を守る効果は無いということだ」「6年前、とある医師が、マラソンの権威として『激しい運動に励めば、冠状動脈性心臓病を防げることは疑いようが無い』と高らかに断言したが、フィックスを襲った不運な出来事を受けて、これは何の価値も無いたわごとであることを認識した」と書いた[15]。
コメディアンのビル・ヒックス(Bill Hicks)は、ジム・フィックスの死を自身の独演漫談の演目題材にしており、その中で、「ジム・フィックスは運動中に死んだのだという事実を、運動に反対する論拠にしてはどうか」と、ユーモアを交えて仄めかしている。のちに別の芸人、デニス・リアリー(Denis Leary)がこの演目の一部を盗用した[17]。オーストラリアのバンド、「フォーブス」(The Fauves)は、2006年に発売したアルバム『Nervous Flashlights』の収録曲『I'm Jim Fixx and I'm Dead Now』の中で、ヒックスの演目について言及している[18]。
著書
Fixx, James, Games for the Super-Intelligent (1972) Doubleday
Fixx, James, More Games for the Super-Intelligent (1976) Doubleday
Fixx, James, The Long Distance Runner: A Definitive Study — preface by James Fixx, edited by Paul Milvy (1977) ISBN0-89396-000-4
Fixx, James, The Complete Book of Running (Hardcover) Random House; first edition (1977) ISBN0-394-41159-5
Fixx, James, Solve It! by James F. Fixx (1978) Doubleday
Fixx, James, Jim Fixx's Second Book of Running (Hardcover) Random House; first edition (1980) ISBN0-394-50898-X
Fixx, James, (with Nike Sports Research Laboratory) Maximum Sports Performance: How to Achieve Your Full Potential in Speed, Endurance, Strength and Coordination (1985) ISBN0-394-53682-7