ジムカデ (植物)
ジムカデ(地百足[2]、学名:Harrimanella stelleriana (Pall.) Coville[1])は、ツツジ科ジムカデ属に分類されるほふく性[3]常緑小低木の1種[4]。地をはう茎がムカデに似ていることが和名の由来[5]。種小名のstellerianaは、ドイツ人分類学者のゲオルク・シュテラーを意味する[3]。 特徴枝は直径約1 mmの細い針金状[4]で、分岐しながら地をはって広がり[6]、枝先は斜めに起き上がるか直立する[3]。木の高さは3-7 cm[2]。葉は長さ2-3 mm、幅約1 mmの楕円形または広被形(鱗片状[7])でほとんど柄がなく厚みがあり[4]革質[7]、枝に密に互生する[6]。葉の多くは2年生[7]、上面はなめらかで濃い緑色で、下面は太い中脈が通り、光沢があって毛はない[3]。枝先に短い花柄を出し、白い花を下向きまたは横向きにつける[4]。開花時期は7-8月[2][5]。花冠は長さ4-5 cmの先がややつぼまった広鐘形で5深裂する[6]。萼は紅紫色で5全裂する[4]。雄蕊は10個で、葯に角状の突起がある[6]。果実の朔果は直径3.5 mmほどの球形で[6]、直立し[4]、円錐状の花柱が残る[3]。
分布と生育環境日本、千島列島、樺太、カムチャッカ、アリューシャンから北米北西部にかけての北太平洋沿岸や島嶼に分布する[4][7]。基準標本はベーリング島のもの[2]。 日本では、北海道(礼文島、大雪山系、夕張山地、日高山脈、知床山地[注釈 1][8])[注釈 2][9]と本州の中部地方以北(月山[10]、吾妻山、飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈中部以北[3])に分布する高山植物[2]である。 寒帯や高山帯の[2]、岩場、礫地、草地[6]に生育する。日当たりのよい多湿な場所に群生する[7]。 分類ジムカデ属は2種(本種:H. stellerianaとH. hypnoides)が知られている[2][5]。日本には本種のみが分布する[2]。 脚注注釈出典
参考文献
関連項目外部リンク
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