ジヒドロエルゴタミン
IUPAC命名法 による物質名
(2R ,4R ,7R )-N -[(1S ,2S ,4R ,7S )-7-benzyl-2-hydroxy-4-methyl-5,8-dioxo-3-oxa-6,9-diazatricyclo[7.3.0.02,6 ]dodecan-4-yl]-6-methyl-6,11-diazatetracyclo[7.6.1.02,7 .012,16 ]hexadeca-1(16),9,12,14-tetraene-4-carboxamide
臨床データ 発音
dy-HY -droh-ur-GOT -ə-meen 販売名
ジヒデルゴット, Migranal など Drugs.com
monograph MedlinePlus
a603022 ライセンス
US FDA :リンク 胎児危険度分類
法的規制
薬物動態 データ生物学的利用能 32% Nasal Spary 半減期 9 時間 排泄 胆汁 データベースID CAS番号
511-12-6 ATCコード
N02CA01 (WHO ) PubChem
CID: 10531 IUPHAR/BPS (英語版 )
121 DrugBank
DB00320 ChemSpider
10091 UNII
436O5HM03C KEGG
D07837 ChEBI
CHEBI:4562 ChEMBL
CHEMBL1732 別名
(5'α)-9,10-dihydro-12'-hydroxy-2'-methyl-5'-(phenylmethyl)-ergotaman-3',6',18-trione 化学的データ 化学式 C 33 H 37 N 5 O 5 分子量 583.678 g/mol
O=C3N1CCC[C@H]1[C@]2(O)O[C@](C(=O)N2[C@H]3Cc4ccccc4)(NC(=O)[C@@H]7C[C@@H]8c5cccc6c5c(cn6)C[C@H]8N(C)C7)C
InChI=1S/C33H37N5O5/c1-32(35-29(39)21-15-23-22-10-6-11-24-28(22)20(17-34-24)16-25(23)36(2)18-21)31(41)38-26(14-19-8-4-3-5-9-19)30(40)37-13-7-12-27(37)33(38,42)43-32/h3-6,8-11,17,21,23,25-27,34,42H,7,12-16,18H2,1-2H3,(H,35,39)/t21-,23-,25-,26+,27+,32-,33+/m1/s1 Key:LUZRJRNZXALNLM-JGRZULCMSA-N
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ジヒドロエルゴタミン (Dihydroergotamine; DHE)は 片頭痛 治療に用いられる麦角アルカロイド のひとつ。 エルゴタミン からの誘導体。 鼻腔スプレーや注射薬として投与され、スマトリプタン ど同様の作用が得られる。 吐き気はよくみられる副作用のひとつ。[ 1]
トリプタン 系薬剤と同様の作用を示す。 セロトニン 受容体 へのアゴニスト として作用し、頭蓋 内の血管 を収縮させる。ドーパミン とアドレナリン 受容体に対しても作用する。
医療用途
皮下、筋肉内注射は、一般的に経鼻スプレーよりも効果的であり、患者が自己投与することもできる。 静脈内注射は重症片頭痛や片頭痛重積発作にとても有効であると考えられている。 DHEは 薬剤乱用頭痛 の治療にも用いられる。[ 2]
副作用
吐き気が経静脈的投与で一般的にみられる副作用である。他の投与経路では比較的少ない。 制吐剤(Antiemetics) がDHEによる嘔気に先立ち投与されることがある。 リスクや禁忌はトリプタン系の薬剤に似ている。 DHEとトリプタン系性冠動脈攣縮を起こす可能性があるため、24時間以内に併用してはならない。 DHEは依存性を持たない。[ 3]
薬理
DHEの抗片頭痛作用は、セロトニン (5-HT)-1B-1D-1F、各受容体に対するアゴニストしての作用による。 他のセロトニン受容体、アドレナリン受容体、ドーパミン受容体にも作用する。
歴史
ジヒドロエルゴタミン(Dihydroergotamine; DHE)はエルゴタミンからの半合成物として1946年に承認された。
社会および文化
日本
適応症: 片頭痛(血管性頭痛)、起立性低血圧
米国
口腔投与での生体利用率が良くないため、米国では経口は用いられない。 DHEとして経鼻スプレー投与や皮下、 筋肉内 、 静脈内 に注射される。 鼻腔スプレー投与ではバイオアベイラビリティは注射投与の32%である。
脚注
^ Colman, I.; Brown, M. D.; Innes, G. D.; Grafstein, E.; Roberts, T. E.; Rowe, B. H. (2005). “Parenteral Dihydroergotamine for Acute Migraine Headache: A Systematic Review of the Literature”. Annals of Emergency Medicine 45 (4): 393–401. doi :10.1016/j.annemergmed.2004.07.430 . PMID 15795718 .
^ Saper, J. R.; Silberstein, S.; Dodick, D.; Rapoport, A. (2006). “DHE in the pharmacotherapy of migraine: potential for a larger role”. Headache 46 (Suppl 4): S212–S220. doi :10.1111/j.1526-4610.2006.00605.x . PMID 17078853 .
^ Schaerlinger, B.; Hickel, P.; Etienne, N.; Guesnier, L.; Maroteaux, L. (2003). “Agonist actions of dihydroergotamine at 5-HT2B and 5-HT2C receptors and their possible relevance to antimigraine efficacy” . British Journal of Pharmacology 140 (2): 277–284. doi :10.1038/sj.bjp.0705437 . PMC 1574033 . PMID 12970106 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1574033/ .