シムソンズ (映画)
『シムソンズ』は、カーリングを題材にした2006年の日本映画。 北海道常呂郡常呂町(現北海道北見市)の女子高校生が1998年長野冬季オリンピックカーリング競技男子日本代表選手の薦めでカーリングチームを結成し、紆余曲折を経て成長する青春映画。実在したカーリングチーム「シムソンズ」(2002年ソルトレークシティ冬季オリンピックカーリング競技女子日本代表)をモデルとし、その来歴に題材を得て製作された。 あらすじホタテとカーリングが名物の町、北海道常呂町。地元の常呂高校に通う和子(加藤ローサ)は将来の夢を持てない日々を過ごしていたが、高校の先輩であり、オリンピックにも出場した憧れのカーリング選手“マサト様”(田中圭)に「チーム作ってみる気ない?」と声をかけられてその気になり、友人の史江(星井七瀬)と菜摘(高橋真唯)を口説いてシムソンズを結成する。そこに唯一のカーリング経験者で、才能はあるものの協調性を欠くために強豪のホワイトエンジェルズを抜けたばかりの美希(藤井美菜)も加わり、漁師の大宮平太(大泉洋)の指導を受けて練習を積むが、試合では1点も取れず、トラブルも重なって一度は活動を休止する羽目になってしまう。しかしカーリングへの熱い想いが4人を再び結びつけ、厳しい練習を重ねて臨んだ第18回北海道選手権では勝利を重ねて決勝へ進出する。決勝ではホワイトエンジェルズに惜しくも敗れるが、客席からはシムソンズの健闘をたたえる拍手と歓声がわき起こり、4人は笑顔でその声に応えるのだった。 登場人物
スタッフ
実話との相違実話に題材を得たストーリーではあるが、その内容は大きく脚色されている。例えば、劇中で伊藤和子は加賀真人の薦めがきっかけでカーリングを始めるが、和子のモデルとなった加藤章子は9歳からカーリングを始めており、19歳で長野五輪に女子日本代表チームの一員として出場[1]している。劇中の「シムソンズ」は全員が高校の同級生という設定だが、現実の「シムソンズ」は加藤・小野寺・林の3人が中学校の同級生時代に結成したチームであり、のちに加わった小仲(加入時の名字は堀)は3人より学年が2つ上である。大宮コーチのモデルとなった近江谷好幸は漁師の経験は無く、加賀のモデルとなった敦賀信人の要素を取り込んでいる。 また後日談として、小野寺歩は「小野寺家は農家ではない」と設定に不満を語っている。 その他本編の試合シーンでは常呂町(当時)のカーリング選手もエキストラとして出演した。その中の一人、「シムソンズ」と北海道大会決勝で対戦する相手チームの選手として出演している近江谷杏菜は、(現実の)「シムソンズ」のコーチであった近江谷好幸の娘であり、2010年バンクーバーオリンピックに日本代表チーム青森の一員として出場した(現在はフォルティウス所属)。また、同じくエキストラ出演していた吉田夕梨花もロコ・ソラーレの一員として、2018年平昌オリンピックに出場し、日本カーリング史上初となる銅メダルを、2022年北京オリンピックにて銀メダルを獲得した。他にも江田茜(元ロコ・ソラーレ)松井千愛(元チーム東京)など、後に日本カーリング選手権大会で活躍することになる選手が多数出演していた。 2007年12月、日本映画専門チャンネルで放送された。当初ピュアハイビジョン素材による放送予定だったが、この際権利元から納品された素材が、ハイビジョンマスターテープから一度ダウンコンバートし、さらにアップコンバートした素材であったことが後に判明した。 2018年5月、平昌オリンピック女子カーリング日本代表チームロコ・ソラーレの銅メダル獲得を記念し、デジタルリマスター版がリバイバル上映される。 主なロケ地関連商品DVD
CD
ノベライズ
脚注関連項目外部リンク |
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