ザ・ホワイト・ストライプス (アルバム)
『ザ・ホワイト・ストライプス』(The White Stripes)は、アメリカ合衆国のロック・バンド、ザ・ホワイト・ストライプスが1999年に発表した、初のスタジオ・アルバム。 背景ザ・ホワイト・ストライプスは本作のレコーディングに先立ち、1998年にデビュー・シングル「レッツ・シェイク・ハンズ」を限定500枚で発表して、同年にはセカンド・シングル「ラファイエット・ブルース」を、やはり限定500枚で発表[2]。これら2作はいずれも、イタリー・レコードというミシガン州デトロイトのレーベルから発売された[3]。これら2曲は、本作のオリジナル盤には収録されなかったが、2003年に発売された日本盤CDに追加収録された[2]。 本作収録曲の大半は、デトロイトのゲットー・レコーダーズで1999年1月に録音された[1]。同スタジオのオーナーのジム・ダイアモンドが共同プロデューサーとしてクレジットされ、ダイアモンドは次作『デ・ステイル』(2000年)ではサウンド・ミキサーとしてクレジットされるが、後にロイヤリティを巡ってバンドと対立し訴訟を起こす[4]。 「ストップ・ブレイキング・ダウン」はロバート・ジョンソンのカヴァー。この曲はローリング・ストーンズのアルバム『メイン・ストリートのならず者』(1972年)に収録されたカヴァーも知られているが、ジャック・ホワイトは後年、本作を制作していた当時は『メイン・ストリートのならず者』を聴いておらず、ジョンソンのオリジナル・ヴァージョンを元にしたと語っている[5]。「ワン・モア・カップ・オヴ・コーヒー」は、ボブ・ディランがアルバム『欲望』(1976年)で発表した曲のカヴァー。「セント・ジェームス・インファーマリー・ブルース」はトラディショナル・ナンバーのカヴァーで、この曲と「ジミー・ザ・エクスプローダー」は、1997年7月14日に行われたバンドの初ライヴでも演奏されており、当時の録音は2012年発売の限定盤7インチ・シングル「Live at the Gold Dollar」に収録された[6]。 「ザ・ビッグ・スリー・キルド・マイ・ベイビー」は、アルバム未収録曲「Red Bowling Ball Ruth」をB面に収録したアナログ盤シングルとしてもリリースされた[7]。 反響・評価リリース当時はヒットに結びつかず、母国アメリカでは『ビルボード』でチャート・インしていない[8]。しかし、後にバンドのブレイクに貢献するイギリスのDJジョン・ピールは、オランダの小さなレコード店で本作のアメリカ盤を見て「私の好きな種類のレコードのように見えたので買ってみて、とても気に入ったから、このレコードをかけ始めた」という[9]。そして、2001年にはXLレコーディングスからイギリス盤が発売された。なお、バンドのブレイク後の2004年には、本作がフランスでアルバム・チャート入りを果たし159位を記録している[10]。 クリス・ハンディサイドはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ザ・ホワイト・ストライプスの音楽は、屋根裏部屋の手作りのサウンドであると同時に、アリーナ・ロックのようにも響く」と評している[11]。アメリカのデジタル音楽誌『Paste』が選出した「1990年代のベスト・アルバム90」では50位にランク・インした[12]。 収録曲特記なき楽曲はザ・ホワイト・ストライプス作。
日本盤ボーナス・トラック17.の後に約1分の無音部分あり。
参加ミュージシャンアディショナル・ミュージシャン 出典
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