グレーターロンドン (競走馬)
グレーターロンドン(欧字名:Greater London、2012年5月23日 - )は、日本の競走馬・種牡馬。主な勝ち鞍は2018年の中京記念。 馬名の意味は「大+母名の一部。母ロンドンブリッジをしのぐ活躍を願って」[4]。 半姉に2004年の優駿牝馬を制したダイワエルシエーロ、半兄に2006年の京都金杯を制したビッグプラネットがいる。さらに、全姉ブリッツフィナーレの産駒には2017年の菊花賞を制したキセキと2023年のマーメイドステークスを制したビッグリボンがいる良血馬である[5]。 戦績2012年5月23日に北海道日高町の下河辺牧場で誕生。姉のダイワエルシエーロと同様、遅生まれのため育成中は他の馬と比べて小柄であった[6]。 美浦・大竹正博厩舎に入厩。3歳2月のデビュー戦(東京芝1600m)を快勝。「遅れてきたダービー馬候補」との呼び声も上がったが、2戦目の山吹賞(500万下)は落鉄の影響もあって2着に敗れ、レース後にソエの症状も出たため休養に入る。秋に復帰し、500万下を勝利して2勝目を挙げるが、その後蹄葉炎を発症して1年間の長期休養を強いられる。関係者の努力により回復して復帰にこぎつけることができたが、以後蹄の慢性的な不安に引退まで悩まされることになる[7]。 2016年11月の500万条件戦で復帰を果たしてからは鋭い末脚を武器に怒涛の5連勝を遂げ、「マイル界のニューヒーロー」「第二のモーリス」として競馬ファンの期待を集めた[8]。ダービー卿チャレンジトロフィーをソエの影響で回避し[7]、ぶっつけでの挑戦となった2017年の安田記念で4着に終わり連勝はストップしたものの、勝ち馬サトノアラジンからは0.1秒差であった。秋初戦の毎日王冠でも上がり3F最速タイの32秒6の末脚を繰り出してリアルスティール、サトノアラジンのGI馬2頭に次ぐ3着に入った。しかし、極度の不良馬場で行われた天皇賞(秋)では早め先頭の積極策に打って出たが最後の直線で失速して9着に沈んだ[9]。 天皇賞後はしばらく不振が続いたが、2018年の京王杯スプリングカップで上がり3F32秒5の末脚で僅差の4着に入り復活の兆しを示すと、次走の中京記念では直線で豪快に伸びて2着ロジクライを差し切り、1分32秒3のレコードタイムで待望の初重賞制覇を果たした[10]。秋は京成杯オータムハンデキャップから始動予定だったが、蹄の不安で回避。同年10月29日に現役引退と種牡馬入りが発表された[11]。 競走成績以下の内容は、netkeiba.comの情報[2]に基づく。
種牡馬時代現役時代にはビッグタイトルに手が届かなかったものの、良血が買われて種牡馬入りが決まり、2019年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションで供用される。同ステーション事務局は「近親に綺羅星のごとく活躍馬がおり、大変活力のある母系がバックボーンにあります。マイル前後で披露したスピードと瞬発力は間違いなく一流馬のものでした。本来の実力を完全に出し切ることなく、このたび引退を余儀なくされましたが、今後は種牡馬として、自身の卓越したスピードと良血を産駒に伝えてほしいです」と期待を込めた[5]。 初年度の種付け料は受胎条件50万円、出生条件80万円に設定された[12]。 2022年6月29日、園田競馬2Rをアズグレーターが勝利して産駒の初勝利を挙げた[13]。7月3日には小倉6Rをロンドンプランが勝利してJRAにおける初勝利を挙げた[14]。 2022年9月4日、ロンドンプランが小倉2歳ステークスを制し、産駒の重賞初勝利となった。 主な産駒グレード制重賞優勝馬地方重賞優勝馬血統表
母ロンドンブリッジは1997年のファンタジーステークスの勝ち馬で、1998年の桜花賞でも2着に入っている[18]。 脚注注釈出典
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