クレイ郡 (クレイぐん、英 : Clay County )は、アメリカ合衆国 ノースカロライナ州 の西部に位置する郡 である。2010年 国勢調査 での人口は10,587人であり、2000年の8,775人から20.6%増加した[ 1] 。郡庁所在地 は唯一の法人化町であるヘイズビル町 (人口311人[ 2] )である。
歴史
クレイ郡が開拓される以前、アメリカ合衆国南東部(主にジョージア州 、両カロライナ州、テネシー州 東部)を領土にしていたインディアン 部族であるチェロキー 族が住んでいた。ヨーロッパ系アメリカ人の文化に順応し、先進技術を取り入れたので、「文明化五部族 」と呼ばれた。1700年代後半、ヨーロッパ系アメリカ人最初の開拓者ジョン・コビントン・ムーアが、当時はメイコン郡 の一部だったこの地に入った。移民の波が訪れたのは1830年代初期だった。
1837年、ウィンフィールド・スコット 将軍が地域のインディアンを集め、急造の陣地に閉じこめた後で、オクラホマの領土に輸送した。ハンブリー大尉がヘイズビルの南西1マイル (1.6 km) の地域に派遣され、インディアンを全て集めてしまうまでの居留地を建設した。これが涙の道 の始まりとなった。この居留地はハンブリー砦と名付けられ、事業の中心として機能した。
1860年秋、チェロキー郡 を代表する議員選挙に出馬したジョージ・ヘイズが、新しい郡を創設する法案を提出することをその選挙民に公約した。1861年2月、法案がノースカロライナ州議会に提出されて承認された[ 3] 。
クレイ郡は主にチェロキー郡の領域から作られたが、メイコン郡からも小部分を合わせた。ヘイズの功績を顕彰して新しい郡庁所在地はヘイズビルと名付けられ、新郡は、ケンタッキー州 選出アメリカ合衆国上院 議員を務めた政治家ヘンリー・クレイ に因んで名付けられた[ 3] 。
1861年に設立されたが、正式な政府ができたのは1868年になってからだった。その年の後半に最初の郵便局が開設された。ヘイズビルの最初の郡庁は1888年に建設され、現在はアメリカ合衆国国家歴史登録財 に指定されている[ 4] 。
19世紀の残り期間と20世紀初め、クレイ郡はほとんど農業社会に留まっていた[ 3] 。
郡政府
クレイ郡政府はノースカロライナ州憲法で規定される政体であり、特定の権限を与えられている。クレイ郡は地域の自治体委員会であるサウスウェスタン委員会のメンバーである。
地理
アメリカ合衆国国勢調査局 に拠れば、郡域全面積は221平方マイル (572.4 km2 )であり、このうち陸地215平方マイル (556.8 km2 )、水域は6平方マイル (15.5 km2 )で水域率は2.67%である[ 5] 。
クレイ郡の南はジョージア州 とチャターフーチー国立の森に接している。ナンタヘイラ川が北側境界になっている。郡内をハイワシー川が流れている。南部には州境沿いにシャトゥーガ湖がある。郡領域の大半はナンタヘイラ国立の森に入っている。ファイアズクリーク・ベア貯水池がタスキティ郡区の北にある。
郡東部はナンタヘイラ国立の森の部分として保存されている。
気候
クレイ郡は、アメリカ合衆国南部 に共通する温暖湿潤気候 (ケッペンの気候区分 "Cfa")にあり、暑く湿潤な夏と、温暖だが時として寒くなる冬が特徴である[ 6] 。
アメリカ合衆国南東部 と同様に雨量が多く、年間を通じて平均された雨がある。平均年間降水量は55.9インチ (1,420 mm) である。吹雪は希なことだが起こりうる。1993年3月に起きた世紀の嵐が東部海岸全体を襲った。
主要高規格道路
アメリカ国道 64号線
ノースカロライナ州道69号線
ノースカロライナ州道175号線
隣接する郡
町と郡区
クレイ郡の自治体と郡区
ヘイズビル (ノースカロライナ州)|ヘイズビルは2010年の人口が311人、郡内唯一の法人化町であり、郡庁所在地 であり、郡内経済活動の中心である。未編入の町としては、ウォーン、ブラスタウン、エルフ、タスキティがある。
郡内は6つの郡区に分割されている。最西部のブラスタウン郡区、中央部にあり郡庁所在地があるヘイズビル郡区、最少でシャトゥーガ湖を囲むハイアワシー郡区、最東部のシューティングクリーク郡区、ヘイズビル郡区の北西にあるスウィートウォーター郡区、および面積が大きく最北部にあるタスキティ郡区である。
人口動態
以下は2000年 の国勢調査 による人口統計データである。
基礎データ
人口: 8,775人
世帯数: 3,847 世帯
家族数: 2,727 家族
人口密度 : 16人/km2 (41人/mi2 )
住居数: 5,425軒
住居密度: 10軒/km2 (25軒/mi2 )
人種別人口構成
年齢別人口構成
18歳未満: 18.6%
18-24歳: 6.2%
25-44歳: 22.8%
45-64歳: 29.8%
65歳以上: 22.7%
年齢の中央値: 47歳
性比(女性100人あたり男性の人口)
世帯と家族 (対世帯数)
18歳未満の子供がいる: 23.5%
結婚・同居している夫婦: 59.8%
未婚・離婚・死別女性が世帯主: 7.5%
非家族世帯: 29.1%
単身世帯: 26.3%
65歳以上の老人1人暮らし: 14.4%
平均構成人数
収入
収入と家計
収入の中央値
世帯: 31,397米ドル
家族: 38,264米ドル
性別
男性: 29,677米ドル
女性: 19,529米ドル
人口1人あたり収入: 18,221米ドル
貧困線 以下
対人口: 11.4%
対家族数: 7.8%
18歳未満: 14.6%
65歳以上: 13.0%
脚注
外部リンク
座標 : 北緯35度04分 西経83度46分 / 北緯35.06度 西経83.76度 / 35.06; -83.76