クウェート航空(クウェートこうくう、الخطوط الجوية الكويتية; al-khuṭūṭ al-jawwīya al-kuwaytīya, 英語: Kuwait Airways)は、クウェートの航空会社である。アラブ航空会社機構の一員で、主に中東、南アジア、東南アジア、ヨーロッパ、北アメリカを結んでいる。
歴史
1953年にクウェート・ナショナル・エアウェイズとして設立された。1954年にダグラス・ダコタで運航を開始し、翌年の1955年に現在の社名になった。当初はクウェート政府が50%を出資していたが、1962年にクウェート政府が全額出資することになり国有化された。
1963年に初のジェット機であるデ・ハビランド コメットを受領。その後、ボーイング707やボーイング747、エアバスA310などを導入しさらに規模を広げていった。
しかし、1990年のイラクによるクウェート侵攻で保有機がイラク軍に奪われ、イラク航空に編入された。翌1991年の湾岸戦争でボーイング767が9K-AIB/AICの2機、エアバスA300が9K-AHF/AHGの2機、計4機が破壊され大きな打撃を被った。
湾岸戦争終結後は破壊された施設・機材の復旧を行い、現在に至っている。2016年12月のボーイング777-300ERを導入を機にブランドイメージを一新した。2017年7月にB777-300ERの導入が完了し、エアバスA340、ボーイング777-200の運航を終了した。そして、2019年1月31日に自社の唯一の商業的使用が可能なボーイング747-400の9K-ADEが定期便の役目を終えた。ラストフライトの区間はドーハ - クウェート線であった。その後、同年5月24日にオランダのエンスヘデへのフェリーフライトを行った。
機内サービス
ファーストクラス(エアバスA320を除く)、ビジネスクラス、エコノミークラスの3クラス制であり、アルコール飲料は提供されない。
就航路線
2023年2月現在[1]
保有機材
ボーイング製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は69である。
この他にも、1機のエアバスA300-600、1機のエアバスA310-300、1機のエアバスA319、1機のエアバスA320、2機のエアバス340-500、1機のボーイング747-8BBJが似た塗装を施しているが、これらは政府専用機としてクウェート政府が所有する。
なお、退役したボーイング747-400Mにおいては、アッパーデッキ(2階席)へは、収納式の階段があった。これは要人専用のフロアであり、主に要人などを載せていたが、主に中長距離国際線でミドルデッキにある客室が商業的に使われる時もまれにあった。なお、ミドルデッキの真ん中に手術台になる場所もあった。
共同運航
事件・事故
- 1966年6月30日、32便ベイルート発クウェート行きが大破。死者なし、負傷者多数。
- 1984年12月3日、221便クウェート発カラチ行きが4人のレバノン人によってハイジャックされた。
- 1988年4月5日、422便バンコク発クウェート行きのボーイング747-269B(機体番号9K-ADB)が16日に渡ってハイジャックされた。乗員乗客112人のうち2人の人質が死亡。犯人は複数のレバノン人であった。
- 1990年8月、イラク軍による航空機(前述)の略奪。
脚注
外部リンク
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