ガンボ (アルバム)
『ガンボ (Dr. John's Gumbo)』は、1972年に発表されたドクター・ジョンの5作目のアルバム。プロフェッサー・ロングヘア、ヒューイ・"ピアノ"・スミスら、ニューオーリンズの著名なR&Bアーティストのカバーがアルバムの大部分を占めており、ドクター・ジョンによるニューオーリンズ音楽の入門書的な内容となっている。アルバムからは、"Iko Iko"がシングル・カットされ、ビルボードのポップ・チャートの71位を記録した[1]。 なお、タイトルの『ガンボ』とは、ルイジアナ州で食されるスープ料理のこと。 「ローリングストーン誌が選ぶオールタイム・グレイテスト・アルバム500」において第404位[1]。 収録曲
楽曲解説シングル・カットされた"アイコ・アイコ"は、ニューオリンズの伝統的なマルディグラ・インディアンを題材にした歌で、1954年にジェイムズ・"シュガー・ボーイ"・クロフォードが"Jock-A-Mo"としてリリースしたもの。1965年のディキシー・カップスによるカバーがよく知られている。 "ブロウ・ウィンド・ブロウ"はヒューイ・"ピアノ"・スミスが書いた楽曲で、オリジナルはニューオーリンズのヴォーカル・グループ、スパイダーズのメンバーだったジュニア・ゴードン。"ビッグ・チーフ"は、プロフェッサー・ロングヘアの持ち歌として知られるが、曲を書いたのはアール・キング。"アイコ・アイコ"同様、マルディグラ・インディアンを題材としている。"サムバディ・チェンジド・ザ・ロック"は、本作唯一のドクター・ジョンのオリジナル曲で、彼がロニー・バロンとのデュオ、ドリッツ&ドレイヴィ名義でリリースしたものの再演である。"メス・アラウンド"は、レイ・チャールズのナンバーで、アトランティック・レコードのアーメット・アーティガンのペンによるもの。 "レット・ザ・グッド・タイムズ・ロール"はアール・キングの曲で、彼は"Come On"あるいは"Darling Honey Angel Child"などの曲名でもレコーディングしている。ジミ・ヘンドリックスのカバーでも知られる。ドクターは、ゆったりとしたテンポでファンキーなバージョンに仕上げている。この曲のみ、彼はピアノではなく、ギターを弾いている。 "ジャンコ・パートナー"は、ジェイムズ・ウェインがシッティンイン・レーベルに吹き込んだものがオリジナル。"スタッカ・リー"は、"Stagger Lee"、"Stack-O-Lee"、"Stagolee"などの曲名にバリエーションがある古い曲だが、ドクター・ジョンはアーチボルドのバージョンをベースにプレイしている。 "ティピティーナ"は、ニューオーリンズ・ミュージックのファンであれば一度は聴いたことがあるであろう、プロフェッサー・ロングヘアの代表曲。オリジナル・バージョンは、1953年にリリースされている。ドクターは、プロフェッサーのオリジナル・スタイルに忠実な演奏を聴かせている。 "ゾーズ・ロンリー・ロンリー・ナイト"もアール・キングの曲。1955年にエイス・レーベルからリリースされ、R&Bチャートの7位を記録するヒットとなった。"ヒューイ・スミス・メドレー"は、1950年代から60年代にかけて多くのノベルティー・ソングを残したヒューイ・"ピアノ"・スミスの曲を3曲メドレー形式でプレイしている。 最後の"リトル・ライザ・ジェーン"は古い曲だが、ドクターはヒューイ・"ピアノ"・スミスのバージョンをベースにしている。 プレイヤー
参考文献 |
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