カルタラ山
カルタラ山(Mount Karthala or またはKarthola)は、コモロの火山。コモロの最高峰であり、標高は2361mに達する。コモロ最大の島であるグランドコモロ島を構成する2つの楯状火山のうち南側に位置する。 概要カルタラ山は非常に活発な活火山であり、19世紀以降20回の噴火が記録されているが、噴火は山頂部にある3から4㎞四方のカルデラに限られ、島のほとんどは大規模な山体破壊から免れている。 1977年4月5日に発生した噴火では溶岩が流出し、2万人以上の住民が家を失った[2]。その後、小康状態が続いたが2005年4月17日および2006年5月29日の2度の噴火は静穏期の終わりを告げた。 2005年4月17日の噴火は溶岩流と致命的な火山ガスの危険を伴い、3万人の住民が避難した。この噴火によって火口の様子は大きく変化し、灰色の火山灰によって覆われた火口は以前よりも広く深くなり、1991年の前回最後の噴火によって形成された火口湖は完全に消失した。また2006年5月29日にはロイター通信が「モロニからカルタラ山頂上に溶岩が見える」と報道した[3]。この噴火は数日で鎮静化した[4]。 動植物山は1800m付近までは湿潤常緑樹林で覆われており、その上には低木とヒースが広がる。カルタラ山にいる動植物はコモロの固有種が多く、なかでもコモロヤマメジロ、コモロコノハズク、コモロヒタキ、コモロオウチュウ、マヨットオウチュウの5種の鳥類はカルタラ山の斜面にのみ生息し、絶滅のおそれのある2種のチョウも生息している[5]。カルタラ山の森林は伐採と農業によって危機にさらされており、山体全域をカバーする自然保護区の設定が提案されているものの、いまだ実現していない。一方、2006年にラムサール条約登録地となった[5]。 脚注外部リンクウィキメディア・コモンズには、カルタラ山に関するカテゴリがあります。 |