オリンピック航空 (ギリシャ語 名:Ολυμπιακές Αερογραμμές 英語名:Olympic Air)はギリシャ の首都アテネ に本社を置く航空会社 。
沿革
ギリシャ の海運王アリストテレス・オナシス (Aristotle Onassis)が1957年にギリシャ国営航空会社T.A.E.を買収して設立。その後1974年にギリシャ政府が再び買収し、国営航空会社であった。2009年9月に民営化し、英語名をOlympic AirlinesからOlympic Airに変更(日本語名では変更なし)。
2010年2月、エーゲ航空 との合併に合意したが[ 1] 、この計画は2011年1月に欧州委員会 の審査で不認可となった[ 2] 。
その後、2012年10月22日に当社の大株主である Marfin Investment Group が、エーゲ航空への当社売却に合意[ 3] 。2013年10月9日に欧州委員会から売却の承認を得、当社は同年同月23日にエーゲ航空の子会社となった[ 4] 。
路線
2018年現在、国際線についてはすべて親会社のエーゲ航空に移管し国内線のみを運航している。
国内線
アテネ国際空港とロードス、テッサロニキを拠点として、ギリシャ国内の37都市に就航している。
国際線(過去)
アフリカ
アジア
ヨーロッパ
北アメリカ
日本へは、かつて1990年6月よりバンコク 経由で成田 まで就航していたが、1994年11月1日を最後に運航休止となった。
保有機材
オリンピック航空エアバスA320
ボーイング737(旧塗装)
運航機材
2019年9月現在、オリンピック航空の機材は以下の通りである。
退役済機材一覧
オリンピック航空/引退した機材
機種
計
乗客
路線
寄港した空港
備考
ダグラス DC-3
14
28
近距離路線 国内線とバルカン
SX - BAA / BAC / BAD / BAE / BAG / BAH / BAK / BAL / BAN / BBA / BBC / BBD / BBE / BBF
O.A.が所有
ダグラス DC-4
2
近中距離路線 国内線とヨーロッパ
SX - DAC / DAG
ダグラス DC-6
13
66 (1958), 95 (1967)
近中距離路線 国内線とヨーロッパ
SX - DAD / DAE / DAF / DAH / DAI / DAM / DAP / DAQ / DAR / DAS, F - BGSK / BGTY / BGTZ
10機はO.A.が所有 (DAD - DAS), 3機はU.A.T. からリース (BGSK, BGTY, BGTZ)
デハビランドコメット 4B
6
147 (1966), 165 (1968)
中距離路線 欧州, 中東
SX - DAK / DAL / DAN (first G-APZM) / DAO (first G-ARDI), G -ARJL / APMC
2機はBEA からリース (BEA-OLYMPIC) (ARJL, APMC), 4機はO.A.が所有 (DAK, DAL, DAN, DAO)
ボーイング 707-320
8
147 (1966), 165 (1968)
長距離 北米,アフリカ, オーストラリア, アジア
SX - DBA / DBB / DBC / DBD / DBE / DBF / DBO / DBP
O.A.が所有
ボーイング 717-200
3
105
中距離路線 ギリシャと欧州
SX - BOA / BOB / BOC
2 機はBavaria からリース (BOA, BOB), 1機はPembroke Capital からリース (BOC)
ボーイング 720-051B
7
160
近中距離路線 国内線, 欧州と中東
SX - DBG / DBH / DBI / DBK / DBL / DBM / DBN
O.A.が所有
ボーイング 727-30
2
近中距離路線 国内線, 欧州と中東
N9233Z, N9234Z
ボーイングからリース
ボーイング 727-200
10
146
近中距離路線 国内線, 欧州と中東
SX - CBA / CBB / CBC / CBD / CBE / CBF / CBG / CBH / CBI, ZS - NZV
9機はO.A.が所有 (CBA - CBI), 1機はSafair からリース (NZV)
ボーイング 737-200
15
123
中距離路線 ギリシャと欧州
SX - BCA / BCB / BCC / BCD / BCE / BCF / BCG / BCH / BCI / BCK / BCL, N321XV, N322XV, N501AV, N505AV
4機は Aviation Sales Company からリース, 11 機はO.A.が所有 (BCA - BCL)
ボーイング 737-300
5
138
近中距離路線 国内線, 欧州と中東
EC - IFV / IOR / JQX / JTV, SX - BLA
5 機はHola Airlines からリース (IFV, IOR, JQX, JTV), 1機はBoullioun Aviation からリース (BLA)
ボーイング 737-400
5
150
近中距離路線 国内線, 欧州と中東
SX - BMA / BMB / BKK / BKL, EC - KBO
1 機はHola Airlines からリース (KBO), 1 機はPembroke Capital からリース (BMA), 1 機は Oasis International Leasing からリース (BMB), 1 機は ILFC からリース (BKK), 1 機はGECAS からリース (BKL)
ボーイング 747-100
1
長距離 北米,アフリカ, オーストラリア, アジア
EI - BRR
GPA からリース in 1986
ボーイング 747-200
5
426
長距離 北米,アフリカ, オーストラリア, アジア
SX - OAA / OAB / OAC / OAD / OAE, TF - ARO
5機はO.A.が所有 (OAA - OAE), 1機はアトランタ航空 から2004年のオリンピック聖火リレーのためにリース(ARO)
ブリテン・ノーマン BN-2アイランダー
15
9
短距離 国内線と島嶼間
リース
日本航空機製造YS-11
10
64
短距離 国内線と島嶼間
SX - BBG / BBH / BBI / BBJ / BBK / BBL / BBM / BBP / BBQ / BBR
8機はO.A.が所有, 2機はNAMC からリース (BBJ, BBM)
ドルニエ Do 228
9
18
短距離 国内線と島嶼間
SX - BHA / BHB / BHC / BHD / BHE / BHF / BHG / BHH / BHI
2 機はドルニエ からリース (BHA - BHB), 7機はO.A.が所有 (BHC - BHI)
ショート 330
6
30
短距離 国内線と島嶼間
SX - BGA / BGB / BGC / BGD / BGE / BGF
O.A.が所有
ショート スカイバン
4
18
短距離 国内線と島嶼間
SX - BBN / BBO / BBT / BBW
2機はO.A.が所有 (BBN, BBO), 2機はリース(BBT, BBW)
事故
オリンピックのロゴ
オリンピック航空は過去には白鷲とプロペラを組み合わせたものや、オリンピックの社名にちなんで5輪を使用していた。最初の飛行から2年後、オナシスは新しいロゴと輪の色に関して創造するように頼んだ。オナシスはオリンピックシンボル の5色の輪をコピーすることを求めたが、国際オリンピック委員会 (IOC)がロゴに対して抗議したため、新しいロゴは6輪になった。最初の5つの輪は5大陸を表し、6番目の輪はギリシャを表す。色は黄、赤、青、白である。
エピソード
社名であるオリンピックはオナシスの古代ギリシャ に対する情熱から名づけられた。彼の多くの会社にはオリンピックが社名に入っている。彼は同様に所有する船舶にもつけた。
OAの規定ではすべての男性の客室乗務員はオナシスに敬意を表して黒のネクタイを着用しなければならない。
OA 客室乗務員の制服はファッションデザイナーであるJean Desses (1957), ココ・シャネル (1966)と ピエール・カルダン (1969) と後にはギリシャのファッションデザイナーであるBilly Bo (Μπίλλυ Μπο )がデザインした。[ 6]
1998年に、喘息 発作を起こした乗客が客室乗務員 に放置され、死亡した[ 7] 。これは航行中の航空機内で発生した急病人に航空会社側が意図的に何もしなかった1例目であると報告されている[ 8] 。
脚注
外部リンク