オリビア・オン
オリビア・オン(Olivia Ong、中国語名:王 俪婷/王 儷婷、wáng lì tíng、ワン・リーティン、1985年10月2日 - )は、シンガポール出身の女性歌手である。ソロとしては2005年に日本でデビューした後、2008年に活動拠点を台湾へ移した。2015年には、母国シンガポールを拠点にアジア各地で活動している。 日本での活動期には、主に英語によるボサノヴァやジャズフュージョン系アレンジのカバー曲を多く歌ったが、オリジナル曲によるダンスナンバーの一面も持っていた。台湾に拠点を移して以後はボサノヴァやジャズのテイストを残しつつポップ色を強め、中国語ポップスを多く歌うようになる。 中華圏でも中国語名よりも "Olivia Ong" として名が通っており、Oliviaへの当て字で「奧莉維亞」と表記されることもある。また、名字の「王」を「ong」と発音するのは、シンガポール華人の言語の一つ閩南語 (福建語) によるものである[1]。 バイオグラフィ6 - 7歳の頃、マライア・キャリーの歌を聴いて憧れる。また香港の王菲 (フェイ・ウォン) の歌を聴いて中国語の歌にも興味を持つ[2]。 ガールズユニットMIRAI1999年にシンガポールで結成された3人組ガールズユニットMIRAIが、日本を含むアジア各地で活動していた[3]が、2001年、日本への本格的進出を前にその1人が脱退。その欠員を埋めるためのオーディションで選ばれたのがオリビアである。その時15歳。オリビアはシンガポールに本社のあるレーベルS2S(創設者は日本人[4])の日本の拠点であるS2S Japanと契約し、MIRAIの一員として歌手デビューする。同年7月、MIRAIは2種類の6曲入りミニアルバム『Pink』と『Blue』を同時に日本のみでリリースし、それがオリビアにとってのCDデビューとなる。やがて加入から2年足らずの活動の後MIRAIは解散するが、オリビアは歌手を続けることを会社に告げる[2]。 日本での活動2003年、17 - 18歳の頃単身日本へ渡る。3ヶ月間日本語を勉強し、インターナショナル・スクールへ通いながらソロ活動を開始[2]。その頃日本のダンスミュージック系DJユニットGTSとコラボレートしており、彼らのアルバムに1曲ボーカルとして参加している。 2004年11月、埼玉スタジアムで行なわれたサッカー、ワールドカップ・アジア予選、日本対シンガポール戦において、6万人の観客の前でシンガポール国歌を歌った[5]。 2005年、オリビア19歳。S2S Japan内のレーベルIncenseより、カバーアルバム『A Girl Meets Bossa Nova』でソロデビューを果たす。また、交流のあったGTSのプロデュースにより、翌年にかけてダンスナンバーがメインの2枚のオリジナルアルバム『Precious Stones』と『Tamarillo』をVoicellar Recordsからリリース。以後、『A Girl Meets Bossa Nova 2』とS2Sシンガポールから出された中国語カバー2曲を含む『Fall In Love With Olivia』が2007年までのあいだにリリースされる。日本での活動期間に出された正式なアルバムはこれら5枚である。 2007年末にS2Sとの契約が切れシンガポールに帰国。オリビアは日本の生活や芸能界など、日本食以外は馴染めなかったと後に語っている[2][6]。 その後もS2Sからは2008年までに、既存の曲で構成した企画物の2枚のミニアルバム、1枚のベストアルバムが出ている。 台湾・シンガポールでの活動帰国したオリビアは自分のバンドを組み、2008年3月にシンガポールMOSAIC Music Festival に出演している[7]。このころ、シンガポールの大物アーティスト達(林俊傑、蔡健雅、孫燕姿など)の音楽に触れ、中国語で歌うことに興味を持ち始める[2]。 同年、台湾の華研国際音楽 (HIM International Music) と契約する。 台湾へ渡ってからの最初のリリースは、シンガポールドラマ『小娘惹』の主題歌「如燕 (ツバメのように)」のシングル曲で、シンガポールのみのネット配信によるものだった[8]。これがオリビアの初の中国語オリジナル曲となる。 2010年3月、華研国際音楽から「シンガポールから来た日本の輝き[5]」のキャッチコピーで、オリジナル1曲を含むカバーアルバム『Olivia』がリリースされ、台湾G-music洋楽売り上げチャートトップ20で、連続30週ランクインする[9]。8月にはライブアルバム『夏夜晚風Live影音專輯』のCDとDVDのセットがリリースされると、上記アルバムと平行してランクインし続けた。 この年、シンガポール映画『すばらしき大世界 (原題:大世界)』に出演。物語の序章と終章部分の主人公を演じている。この映画は翌年2011年1月にシンガポールで公開され、日本でも9月に福岡国際映画祭で公開された[10]。 2012年9月8日、初の大型ソロ・コンサート『Olivia愛的羅曼史演唱会』を台北市で開催。自身のオリジナル曲のほか、台湾のテレサ・テンや張恵妹(アーメイ)、アメリカのカントリー歌手テイラー・スウィフトの楽曲や日本の歌手椎名林檎の「ギブス」などを、中・英・日の三言語を駆使して披露した[11]。 2013年11月28日、NHKホールで行われた「日・ASEAN音楽祭 ~災害復興への祈り~」にシンガポール代表として出演し、ディック・リー作曲の「You And Me」を歌った。このイベントの模様は同年12月15日にNHK総合などで放送されている[12]。 ディスコグラフィMIRAIでの活動期
日本での活動期アルバム
他のアルバムへの参加
台湾・シンガポールでの活動期アルバム
シングル曲
他のアルバムへの参加
※以上、台湾へ渡って以降のCDはいずれも日本版は出ていないが、ほとんどのアルバムは日本のiTunes StoreとKKBOXから配信されている。 その他の参加曲
フィルモグラフィ映画
テレビドラマ
CM
出典
外部リンク |
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