エルヴァス
エルヴァス(Elvas [ˈɛlvɐʃ] ( 音声ファイル))は、ポルトガル・ポルタレグレ県の都市である。首都・リスボンから東約230kmに位置し、スペインとの国境から約15km離れている。 歴史エルヴァスは、グアディアナ川から約8km離れた丘の上にある町である。エルヴァスは、7つの稜堡とサンタ・ルジーアとノサ・セニョーラ・ダ・グラーサと名づけられた要塞に守られている。 エルヴァスに残る後期ゴシック建築の聖堂は、ムーア人の建築の影響を受け、マヌエル1世の時代に、ポルトガル王国の領域となった。アモレイラの水道橋と呼ばれる全長約7キロメートルの水道橋はイベリア半島最長であると同時に、エルヴァスの町に水を供給してきた。アモレイラの水道橋の建設は15世紀に始まり、1622年に建設が完了した。 エルヴァスは、ローマ時代には、AlpesaあるいはHelvasと呼ばれ、ムーア人の時代はBalesh、スペイン統治時代は、Yelvesと呼ばれた。アルフォンソ8世が1166年に、カスティーリャ王国の領土とした。その後、カスティーリャとポルトガルの間で、エルヴァスをめぐり、衝突がおき、1226年にポルトガルの版図となった。1570年、エルヴァスは、監督教会派の司教座となった。 エルヴァスは、その後も、スペインとポルトガルの間で領土争いが展開され、1658年と1711年の2回、スペインの版図となったこともある。 また、1801年、スペインはナポレオン率いるフランスがポルトガルに侵攻した際にフランス側で参戦。女王に向けた戦勝報告にエルヴァス付近で摘み取ったオレンジを添えたことからオレンジ戦争と呼ばれた[1]。 その後もナポレオン支配に対してスペインで勃発したスペイン独立戦争の際(1808年)には、ジャン=アンドシュ・ジュノーの攻撃を受けた。 エルヴァス周辺は、肥沃な土地であり、オリーブやプラムの生産でも有名である。プラムは、生のままあるいは乾燥された状態で各地に輸出されている。また、エルヴァスでは、ブランデーが蒸留され、陶磁器の生産も行われている。 文化遺産→「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」も参照
脚注
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