ウルップソウ
ウルップソウ(得撫草[3]、学名:Lagotis glauca Gaertn.)は、オオバコ科[1]ウルップソウ属に分類される多年草の1種。北の浜に生育することから別名がハマレンゲ[1][4](浜蓮華[3])[5]。新エングラー体系およびクロンキスト体系では、ウルップソウ科 (Globulariaceae) に分類されている[6][7]。 特徴寒冷地や高山の斜面などの湿った砂礫地に生える[5]。花茎は高さ15–25 cm[4]。葉は卵円形または広楕円形で、長さ幅とも4–10 cm の肉質で表面につやがある[4]。全体に無毛[5]。青紫色の花を穂状に多数付け、雄しべは花弁よりも短い[8]。花穂は円柱形で、各花に苞がある[9]。開花時期は6–8月[8]。染色体数は2n=22(2倍体)[3]。和名の由来は千島列島の得撫島で最初に発見されたことによる[4][5][10]。属名のLagotisは、ギリシャ語のlogos(兎)とous(耳)からなり、葉の形状が兎の耳に似ていたことに由来する[9]。
分布アリューシャン列島、カムチャツカ半島、千島列島、日本に分布する[5]。 日本では北海道(礼文島[4]と空知)と本州(飛騨山脈北部の白馬岳[11]と雪倉岳[4])、八ヶ岳の硫黄岳[12]と横岳の高山帯に隔離分布している[6]。氷期に日本に南下し、その後高山などの一部地域だけに生き残ったと考えられている[13]。基準標本は得撫島のもの[6]。 種の保全状況評価準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト) 環境省によりレッドリストの準絶滅危惧 (NT) の指定を受けている[7]。以前は絶滅危惧IB類 (EN) 指定であったが、絶滅危惧II類 (VU) に変更された。踏みつけが減少の主要因で、平均減少率は約30%、個体総数は約10,000と推定されている[7]。以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[14]。 近縁種
脚注注釈
出典
参考文献
関連項目外部リンク
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