ウィダー
ウィダー(フランス語: Ouidah)は、ベナンのアトランティック県の都市・コミューン。ベニン湾に面する昔からの貿易港である。コミューン(基礎自治体)としてのウィダーはPahouなどの都市を含み、面積は364平方キロメートル、人口は162,034人(2013年国勢調査[1])。都市としてのウィダーのみの人口は47,616人(2013年国勢調査[2])。 歴史ウィダーは、サヴィーを王都とするウィダー王国(英語: Kingdom of Whydah、英語: Hueda - フエダ王国、サヴィー王国とも)の貿易港であった。16世紀末には交易地としてすでに成立しており、1680年にはポルトガルがサン・ジョアン・バプティスタ・デ・アジュダ砦を立てて交易の拠点とした。 1727年にウィダー王国は内陸のダホメ王国のアガジャ王によって占領された。この街は特に奴隷貿易の拠点として栄えた。19世紀前半には、ここに拠点をおいたポルトガルの奴隷商人フランシスコ・フェリックス・ダ・スーザとダホメ国王ゲゾの間で奴隷の取引が盛んにおこなわれ、ここからアメリカへと奴隷が輸出されていった。 1960年にフランス領西アフリカからダホメ共和国として独立すると、1961年にはサン・ジョアン・バプティスタ・デ・アジュダ砦はダホメ政府によって接収された。 1999年よりアトランティック県の県都であったが、2016年にアラダへ変更された[3][4]。 世界遺産現在では奴隷貿易時代の遺構がいくつか残り、また奴隷貿易のモニュメントが複数立てられている。1995年には奴隷が積み出された浜辺に還らずの門(Door of No Return)と呼ばれるモニュメントが立てられた。また、この奴隷貿易の遺構は1996年に世界遺産の暫定リストに加えられた。 ヴードゥー教の聖地ウィダーはヴードゥー教(ベナンではヴォドゥンと呼ばれる)の聖地であり、この地から世界中に散った奴隷たちによってヴードゥー教が世界に広まった。現在でも年に一度ヴードゥーの信徒国際会議がウィダーで開かれている。また、1992年には当時のニセフォール・ソグロ大統領とベナン政府によってウィダー92というヴードゥー芸術・文化祭が開催された。[5] 文学作品
脚注
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