量子力学と量子場理論では、一つの粒子、複数の粒子、場の量子状態は、複素ヒルベルト空間の中のベクトル(ケット)で表される。任意の対称演算子(英語版)、例えば、「すべての粒子や場を5秒間時間を前へ進める」とか「ローレンツ変換すべての粒子と場を x 方向へ 5 m/sで移動する」とかは、ヒルベルト空間の上の演算子 T に対応する。この演算子 T は全単射である必要がある。何故ならば、すべての量子状態は互いに変換された対応する状態がユニークである必要があるからである。また、初期状態が 系が状態 である確率は、 で与えられる.T は対称演算子なので、初期状態が の系が状態 である確率は等しいはずである。従って、 である。このことから T はウィグナーの定理の仮定に従う。
^E. P. Wigner, Gruppentheorie (Friedrich Vieweg und Sohn, Braunschweig, Germany, 1931), pp. 251-254; Group Theory (Academic Press Inc., New York, 1959), pp. 233-236
Bargmann, V. "Note on Wigner's Theorem on Symmetry Operations". Journal of Mathematical Physics Vol 5, no. 7, Jul 1964.
Molnar, Lajos. "An Algebraic Approach to Wigner's Unitary-Antiunitary Theorem". arXiv:math/9808033