ふれあいみちのくふれあいみちのくは、日本国有鉄道(国鉄)・東日本旅客鉄道(JR東日本)が1986年(昭和61年)から2002年(平成14年)まで保有していた鉄道車両(客車)で、ジョイフルトレインと呼ばれる車両の一種である。 概要国鉄盛岡鉄道管理局(盛岡局)では、多様化する旅客の希望に対応するために、既存の客車を改造した和式客車を投入し、増収を図ることとなった。12系客車が種車とされた。 車両展望車はスロフ12形800番台、中間車はオロ12形800番台となっている。土崎工場で3両、郡山工場で3両、計6両が改造された。各車の愛称は、東北地方の地名、景勝地を由来としている。全車両がグリーン車扱いである。
車内外のデザイン1・2・4号車の車内は明るい和風の室内、3・5・6号車は落ち着いた和風の室内とした。車外デザインは部内職員からの公募によるものである。 各車概説共通装備サービス設備の新設増加により、各車の消費電力が増加したため、床下にサービス電源トランスが増設されている。増設された配電盤は、添乗員室、または冷房配電盤に設けられている。インターホンやビデオ回路の引通しのため、電源回路、制御回路引通しの反対側のジャンパ連結器を利用している。 中間車編成を組んだ場合の2 - 5号車として使用される。 前位側(トイレと反対側)出入り台を塞いだ上、湯茶器、ごみ箱、戸だなが設置された。同時に、前位側デッキと客室間の引き戸も撤去され、添乗員室、玄関開き戸、床の間が設置された。客室部分は24畳の総跳ね上げ式で、スタイロ畳が用いられている。 客室の後位側(トイレ側)にはステージが設けられ、物置棚や冷蔵ショーケースがある部位との仕切りとなっている。仕切りには玄関開き戸が設けられている。既存の後位側のデッキとの仕切戸は和風の引き戸に交換された。 展望車スハフ12形の前位側(トイレ側)の車体を台枠を残して撤去の後に、前頭部(展望室)を設けたもので、展望部と客室は床の間で仕切られている。客室部分は、中間車と同一仕様となっている。展望室部分の窓は全て固定式となり、前頭部の窓は眺望を考慮して大型化されている。 洋風展望車編成を組んだ場合、1号車として使用される。 座敷部分は12畳の総跳ね上げ式で、スタイロ畳が用いられている。 展望部分はじゅうたん、ソファ、シャンデリアなどが設置された洋風となっている。自動販売機が設置されている。
和風展望車編成を組んだ場合、6号車として使用される。 座敷部分は12畳の総跳ね上げ式で、スタイロ畳が用いられている。 展望部分には、炉端、囲炉裏が設置され、天井の格子とともに、和風の落ち着いた雰囲気を演出している。
沿革1986年(昭和61年)8月23日、「盛鉄お座敷列車デビュー初乗り常磐ハワイの旅」による団体臨時列車で運行を開始した。 国鉄分割民営化によりJR東日本が承継した。2002年(平成14年)5月11日および12日にさよなら運転[1]として臨時急行「惜別ふれあいみちのく」に使用されたのを最後に、同年11月に廃車となった。 脚注
参考文献 |