くねくねくねくねは、2003年頃からインターネット上で流布している怪談である。起源があいまいであることが多いインターネット上の伝承としては珍しく、最初の発信源が特定されている事例である[1]。 伝承の内容「くねくね」とは田や川向こうなどに見える白色または黒色のくねくね動く存在であり、その正体を知ると精神に異常をきたす、とされている[2][3]。ネット上でくねくねについて言及された最初の投稿とされるのは次のような話である。
その後、この話を改変して2ちゃんねるに投稿された話では、兄が正体を悟った場面以降が次のようになっている。
一般に「くねくね」の伝承については次のような要素が語られている[1]。
歴史2000年にある怪談投稿サイトに投稿された話(おそらく創作と推定される)が起源とされる[1][5]。その話が、別の者により改変され、さらにこの話が創作である旨を明記した上で、2003年に2ちゃんねるの「オカルト板」に投稿された。しかし、ネット上で伝承していく過程で、この話が創作であるという断り書きが抜け落ち、怪談話の部分だけが一人歩きしていった[1]。同じ年に「民俗・神話学板」でも話題になり、「オカルト板」と「民俗・神話学板」の両方に「くねくね」についての専門スレッドが作られた[1][5]。やがて、各種の体験談が書き込まれるようになり、話のバリエーションも増えていった[5]。その後2ちゃんねるの中で発展した「くねくね」の話題は外部の同好者のサイトにも広がり、音声・画像・動画などの形でも展開されるようになる[5]。さらに、ネット内のみならず、オカルトライターの手によって、雑誌なども含めた出版物にも取り上げられるようになった[5][注釈 1]。 議論2009年頃まで、2ちゃんねるの「民俗・神話学板」における「くねくね」についての専門スレッドでは、「くねくね」の解釈に関する各種の考察が展開されていた[5]。そこでは、タンモノ様や蛇神といった農村部の土着信仰や古来伝わる妖怪と関連付ける説や、ドッペルゲンガーの一種とする説、熱中症による幻覚説など、通俗的民俗学のイメージに沿うような様々な説が挙げられていた[1]。ネットオリジナルの怪談ではあるが、昔話の「こんな晩」や現代都市伝説の「お前だよ!」と同じ結末の構造を有しているとも考えられる[1][2]。 注釈出典参考文献
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