『きらり10代!』(きらりじゅうだい)は、NHKラジオ第1放送で2004年4月3日から2009年3月29日まで放送されていた若者向けの情報バラエティ番組である。
概要
起源
土曜日の午前に放送されていた『きょうも元気でわくわくラジオ』のコーナー「子供夢質問箱」が、2004年4月にリニューアルされて誕生した。対象リスナーを小学生だけでなく、中・高校生にも広げた。
NHKラジオ第1放送の毎週放送枠のラジオ番組としては、1993-1994年度に放送された「ラジオ公園通り」(毎週日曜19:15-20:55)・1995年度に放送された「週刊情報サラダ」(毎週日曜18:00-20:55)以来、10年ぶりのティーエージャーにむけた番組として注目された。
第1期(2004年4月 - 2006年3月)
この期間は、毎週土曜日の朝、9:05-10:55に放送された。引き続き『きょうも元気でわくわくラジオ』の9時台と10時台に放送。日曜日の番組『歌の日曜散歩』などと合同で、全国各地のNHKのスタジオやイベント会場から公開生放送をすることもあった。『夏休み子供科学電話相談』と高校野球期間中は、レギュラー放送は休止だったため、夜間に「夏休みスペシャル」を放送した。
番組MCは、アナウンサーの鎌田正幸とタレントの浜口順子。
番組中のコーナー「名作を読もう」では、国内外を問わず、様々な文芸作品を1つ取り上げ、タレント・俳優・声優が朗読した。
「あこがれ仕事百科」は開始当初から続く名物コーナーだった。
第2期(2006年4月 - 2008年3月)
2006年春の番組改編で、日曜の夜20:10 - 21:55に移行し、単独の番組となった。
男性MCが、高山哲哉アナウンサーに交代。
リスナーのことを「きらリスナー」、ラジオネームのことを「きらりネーム」という番組独自の呼称を使用。MC同士も、高山アナは「てっちい」、浜口は「はまじゅん」とニックネームで呼び合うなど、細部まで親しみやすい演出が取り入れられた。
渋谷の路上やリスナー宅から全編生放送するなど、ユニークな試みをするスペシャルも年に数回実施した。
2007年9月9日放送では、TOKYO FMの『SCHOOL OF LOCK!』のパーソナリティ・山崎樹範と家城啓之(カリカ)が登場。中高生向け番組同士の、放送局を超えたコラボレーションが実現した[1]。
2007年最後の放送となった12月23日放送は1時間拡大版で、「愛とは何か」をテーマに、西洋風の民家を借り切ってクリスマスイブイブパーティーを催した。黒川芽以や浅利陽介らも愛を考えるラジオドラマで登場した。
2008年1月27日と2月3日は高山アナが冬休みだったため、1月27日は録音放送で、2月3日には中谷文彦アナウンサーがMCを代行した。中谷アナには「なかやん」と言う愛称がつけられた。
第3期(2008年4月 - 2009年3月)
2008年春のラジオ第1放送改編で、放送時間が19:20 - 20:55に変更された(ニュースによる中断は20:00 - 20:05)。
きらリスナー参加型のクイズやお笑い対決、音楽ランキングなどのコーナーが新設された。
携帯電話各社の未成年者利用制限(フィルタリングサービス)により、同サービスに加入した携帯を利用する一部の10代リスナーが番組公式サイトにアクセスが出来ない事態が起きた。その対応策として、2008年6月1日からメールアドレスを公開し、「直アドでの参加」が呼びかけられるようになった。
3月29日放送の最終回では、高山アナと浜口が、高山の10代の頃や2人の10年後のことなどを語った[2]。
10代が主役の番組は幕を下ろし、次年度は大学生を対象にした「渋マガZ」にリニューアルした。浜口は同番組の19時台に出演する形で続投する。
2019年8月17日の21:05 - 22:55 (途中ニュース・交通情報による中断あり)に当番組の復活版にあたる「きらり10代!リターンズ」が放送された[2]。
内容
放送されていた主なコーナー
- クイズ戦隊アテルンジャー(2008/9〜2009/3)
- きらリスナーが電話で参加し、はてな星人が出題する音を当てて地球の平和を守るコンセプトのクイズコーナー。
- きらりお笑いダービー(2008/9〜2009/3)
- リスナーからのネット投票で一番面白い投稿作品を決める大喜利コーナー。
- きらりテン(2008/4〜2009/3)
- 番組専属DJのCoolTとHammerJによるヒットチャート紹介コーナー。毎週ベストテンが紹介。
- ランキングは、NHK-FMで放送されていた『ミュージックスクエア・トップ20カウントダウン』と同一(ただし、紹介されるのは第1位〜第10位)。
- 2008年5月4日は、ゴールデンウィークスペシャルとしてw-inds.をゲストに迎え、インタビューが行われた。
- 2008年6月8日は、羞恥心から10代へのメッセージが届いた。
- きらり☆音選(2008/4〜2009/3)
- 音楽リクエストコーナー。音を選ぶと書いて「おんせん」と読み、リラックスできる温泉と掛けていた。
- That's a challenge(2008/10)
- 夢に向かって頑張る10代を応援するコーナー。第一回は、日本で唯一の福岡大学大濠高等学校男子チアリーディング部だった。
- あこがれ仕事百科(2004/4〜2009/3)
- 毎回1つの職業をテーマに、その職業の第一線で活躍する人物をスタジオに招き、仕事に迫る。このコーナーの起源は前述の「週刊情報サラダ」の末期に企画・放送された「私の選んだ仕事」およびティーンズTVのコーナー「FOR YOU・今・君のために」「わたしの生きる道」。リスナーからの質問に答えながら進行。初期には、適性チェックなどもあった。
- 登場する仕事人の年齢は、20代後半から30代前半が中心。中学校や高校に出向いての公開生放送や公開収録も年に数回行われていた。
- 2009年2月7日の教育テレビ『あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑』で紹介された仕事人が、翌日の当コーナーに生出演。放送波を越えて連携した。
- 2004年度 - 2005年度分(一部除く)が、実業之日本社より書籍化されている。2008年には『きらり10代!ワークメッセージ』が旬報社から出版された。
- お悩み相談(2006/4〜2009/3)
- ネット連動コーナー。番組サイトにある「掲示板」などで、リスナーからの悩み相談を受け付け、それに対して全国のリスナーたちが意見をぶつけ合う。ネットだけでなく、ファックスや「てっちぃフォン」と呼ばれる携帯電話(留守番電話に録音)、手紙でも、悩みのエントリーやレスが可能だった。
- とあ〜る探偵事務所(2006年〜2007年)
- 番組サイト内のアンケートや街頭インタビューで意見を集め、ランキング形式で紹介する10代の世論調査コーナー。毎回、探偵事務所のある街を舞台にしたラジオドラマ仕立てで結果報告が行われた。主人公の探偵は無口という設定で、取り巻きの人物のセリフのみでストーリーが進んだ。
- ラジオde告メール(2006/4〜2009/3)
- リスナーから寄せられたラブレター(告白メール)をMCが代読するコーナー。ラブレターは公式サイトから投稿し、あとは想いを寄せる相手に「日曜の夜にNHKラジオを聴いて」と伝えられた。
- My Radio museum
- きらリスナーが日ごろ使っているラジオを撮影して送ってもらうという企画。個性的なラジオは、番組HPで公開されている。
- クイズ オンリーワン(2008/4〜2008/8)
- きらリスナーが電話で参加するクイズコーナー。出題後にてっちぃ、はまじゅん、ヒントマン(番組スタッフ)の3人がそれぞれ用意したヒントから1つを選び解答する。正解すると、はまじゅんから何かが届いた。
- お笑いラジオ道場(2008/4〜2008/8)
- お笑い芸人を目指す10代が電話でネタを披露し、どちらが面白かったかをネット投票で決めるコーナー。3週勝ち抜くと「笑達(わらたつ)」の称号が与えられた。
- タイトルコールさんいらっしゃい(2006〜2008/3)
- 番組冒頭にきらリスナーが電話で登場し、MCと一緒に番組のタイトルコールを行っていた。
- きらリスナー120万人への道(2006/9〜2007/3)
- 10代へのラジオ普及をもくろんだプロジェクト。120万人の由来は、当時の日本の10代人口が約1200万人であり、まずはその1割に番組を知ってもらうという数値目標。
- 「1分PR甲子園」 … リスナーに番組のPRを60秒で作成してもらうラジオCMコンテスト。
- 「PR大作戦」 … MCとスタッフが全国を行脚して、各地のリスナーとともに番組宣伝活動を行う企画。半年掛かりで全都道府県に赴きPRを実施し、幕を閉じた。
- きらリスナー120万人への道 アゲイン(2008/1〜2008/3)
- きらリスナーが全く来なかった県、はまじゅんが急病で行けなかった県を再び訪れる企画。基本的には、前年度(前述)と同じ内容。
- 受験生応援企画(2006/12〜2007/2、2007/12〜2008/2、2008/11〜2009/2)
- 2006年度は、ストレス発散を目的に、受験生が電話口でうっぷんを吐き出す「ストレスバッティングセンター」を開設。志望校を書いたメールを太宰府天満宮に奉納する合格祈願スペシャルも放送された。
- 2007年度は、MCのてっちぃが受験生、はまじゅんが母親を演じ、簡単にできる「夜食」を寸劇で紹介。番組オリジナルのお守り画像(MCふたりと合格祈願の絵馬)が登場。無料でダウンロードできた。
- 2008年度は、受験にちなんだ縁起の良い場所として知られる紀州鉄道の学門駅をてっちぃが訪ねる合格祈願の旅で幕開け。受験会場に持っていく弁当を想定した「合格弁当を作ろう」企画では、ごはん編、おかず編、デザート編などの部門でリスナーからレシピを募集。昨年度に引き続き、お守り代わりの「携帯待ち受け画面」も配信された。
- いきなりゴロー
- 英国人のゴローが、新しい語呂合わせをきらリスナーから募集する投稿コーナー。
- 日本史編(2007/9〜11)、世界史編(2007/12〜2008/2)、理数編(2008/2〜2008/3)を放送。最終回(2008年3月30日)ではどんな教科でもOKだった。ゴローは「秋ごろに戻ってくる」と言ってNHKを去り、しばらく音信不通だったが、2009年3月22日に一夜限りの復活を果たした。
- きらり○○度チェック(2007/4〜2008/3)
- 与えられた項目にこたえ、リスナーの性格診断をするコーナー。
- ○○きらリスナー方言研究所(2007/4)
- 全国各地の方言を送ってもらう。掲示板の書き込みからできたコーナー。
- 看板レコーズ(2006/4〜2008/3)
- 毎月変わるテーマに沿ったリクエストコーナー。リスナーの曲にまつわるエピソードも紹介。前任の鎌田正幸アナやベテランの松本克嗣アナがタイトルコールを担っていた。
- 番組内に3〜5回あり、J-POP中心。毎週最後の回は「店長のお薦め」と銘打ち、60〜70年代の洋楽が流れる“大人の選曲”だった。
- こちらきらり学園ラジオ部(2007/4〜2008/3)
- MCのてっちぃとはまじゅんが演じる学園ドラマ。ラジオを様々な角度から見つめるという新企画。過去の放送は、HPのラジオ部日誌をクリックして、ストリーミングでチェックできる。
- 第1回…桜前線は中波(AM)に乗って
- 第2回…見えない電波を見てみよう
- 第3回…日本最大のラジオ放送所(菖蒲久喜ラジオ放送所)を見に行く
- 第4回…秋葉原でトランスミッターをゲットせよ!
- 第5回…ラジオ番組ってどうやってつくるの?(『SCHOOL OF LOCK!』とコラボ)
- 第6回…あなたの学校の放送部は?(愛知県・吉良中学校の「生徒会アワー」)
- 第7回…ベリカードって何?(ラジオ誌編集部訪問)
- 最終回…みんなで校内放送を作ろう
- きらリスナー登録
- 若年層のラジオ離れが叫ばれるなか、どれくらいの10代リスナーがいるのかを把握する調査企画。リスナー登録すると、会員番号が入った“会員証”はがきや特製年賀状などが届く特典があった。2007年度には、公式サイトにアバターを利用したリスナー登録が存在していた。
- ミニミニきらり10代!(2007/10〜12)
- 放送日(日曜日)以外の毎日、1分ずつインターネット(ストリーミング)で更新していくコーナー。1分間「都道府県」のことを語り合ったり、きらり10代!のスタッフ(ディレクターなど)を紹介したりなど、てっちぃとはまじゅんの雑談が流れた。2007年12月24日のスペシャル動画をもって終了。
- エンドロール(2006/4〜2008/3)
- エンディングでその日に参加したきらリスナーの名前が読み上げられていた。「せめて名前だけでも」という趣旨であったが、番組の知名度が上がるに連れてリスナーが増え、時間内に全員を紹介できなかったり、名前の重複や欠落もあった。
脚注
外部リンク
NHKラジオ第1 土曜9:05〜10:55 (2004年4月〜2006年3月) |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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きらり10代!
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NHKラジオ第1 日曜20:10〜21:55 (2006年4月〜2008年3月) |
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きらり10代!
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NHKラジオ第1 日曜19:20〜20:55 (2008年4月〜2009年3月) |
ふるさと自慢歌自慢 または ふるさと自慢コンサート (19:20〜20:10)
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きらり10代!
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