『きょうの料理ビギナーズ』(きょうのりょうりビギナーズ)は、2007年4月2日[1]からNHKで放送されている料理番組である。
『きょうの料理』の姉妹番組で『まる得マガジン』のうち料理分野の後継番組でもある。
『きょうの料理』放送開始50周年を記念して、料理初心者向けの番組としてスタートした。
概要
番組は「高木ハツ江」というおばあさん。アニメキャラクター(声:佐久間レイ)が講師役となり、前半は食材の扱い方や調理のポイント、後半はその日のテーマに関したレシピを、料理初心者向けに解説・紹介していく。
ただし、2011年4月4日 - 9月22日は「ハツ江」の長女である「とし子」(声:佐久間レイ)が講師役を務めた。
2009年6月1日 - 2010年3月28日は『きょうの料理』と共に連動データ放送を行った。
オープニングアニメーションは、いくつかのバージョンがある。
放送時間
出典[2]
本放送は全てEテレ。太字は2024年度の放送時間。
本放送
期 間 |
放送曜日 |
放送時間 |
備 考
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2007年4月2日 - 2008年3月27日 |
月 - 木 |
21:25 - 21:30
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2008年3月31日 - 2011年3月24日 |
11:25 - 11:30
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2011年3月28日 - 2019年3月28日 |
21:25 - 21:30 |
本放送枠と再放送枠を交換
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2019年4月1日 - ( 現 在 ) |
月 - 水 |
同 上 |
木曜日の放送を廃止
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再放送(教育→Eテレ)
期 間 |
放送曜日 |
放送時間 |
備 考
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2007年4月3日 - 2008年3月28日 |
火 - 金 |
14:25 - 14:30 |
前日の放送分
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2008年3月31日 - 2011年3月24日 |
月 - 木 |
21:25 - 21:30 |
当日の放送分
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2011年4月4日 - 2019年3月28日 |
11:25 - 11:30 |
前週の同曜日の放送分
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2019年4月1日 - ( 現 在 ) |
月 - 水 |
同 上 |
同 上
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再放送(総合)
期 間 |
放送曜日 |
放送時間 |
備 考
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2013年4月1日 - 2014年3月26日 |
月 - 水 |
16:55 - 17:00 |
火曜日は16:50 - 16:55
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2014年4月2日 - 2020年9月24日 |
火 - 木 |
10:40 - 10:45 |
[注 1]
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2020年9月29日 - 2021年3月18日 |
10:45 - 10:50
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2021年3月30日 - 2022年3月22日 |
10:50 - 10:55
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2023年4月4日 - 2024年3月6日 |
16:05 - 16:10
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総合での放送は、祝日、国会中継時、大相撲・高校野球などのスポーツ中継時は休止。
備考
- このほかにも、不定期に「きょうの料理ビギナーズ・フルコース」と題した25分の総集編が放送された(主に日曜日の16時30分から。『まる得マガジン』時代の「増刊号」にあたる)。この場合もNHKワールド・プレミアムで放送されることもあった。
- 2008年度までは、デジタル教育テレビ・第3チャンネル(デジタル023。現・Eテレサブチャンネル)では、マルチ編成のため21時台の放送がなく(高校野球期間中はマルチ編成休止のため放送あり)、代わりに土曜日に1週間分をまとめて(2007年度は12時40分 - 13時、2008年度は13時 - 13時20分)再放送された。
- 総合で2007年度から2009年度まで放送された『きょうの料理プラス』内でも放送された(月数回不定期に内容の一部を放送)。
- 2010年度まではBS2でも放送された。2009年度までは不定期で最早3時45分 - 4時、2010年度は『きょうの料理』のあとに続けて放送された。『きょうの料理』本編の穴埋め的放送であり、どんな場合でも4時までの放送であった。このため、1本しか放送できない場合や放送がない場合もあった。また、最大でも3本までしか放送されないこともあった。
スペシャル
- 夏休みスペシャル ハツ江さんが行く関西・夏野菜の旅
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- 放送時間
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- 本放送 2007年7月31日 21時 - 21時58分
- 再放送 同年8月1日 14時 - 14時58分
- デジタル023 同年8月4日 12時 - 12時58分
- 概要
- 息子の嫁、まりえから招待を受けた高木ハツ江が、故郷の近江八幡・京都・息子夫婦が住む大阪を訪ね、地元の夏野菜を使った郷土料理を味わった。
- 年末スペシャル 半日でつくれるハツ江さんのアイデアおせち
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- 放送時間
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- 概要
- 大阪から里帰りする智夫婦を出迎えるために、とし子一家と共に築地市場へ買出しに出かけたり、とし子とまりえと共に変り種のお節料理を作ったり、とし子とまりえがすき焼きの作り方や、餅の形や調理方法で揉めたりした。なお、この放送では特別に、築地市場の解説を真(声:鈴木琢磨)が、料理の作り方の一部をとし子(声:小林優子)とまりえ(声:恒松あゆみ)が声を出して行った。
- 夏スペシャル ハツ江さんの沖縄元気メニュー
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- 放送時間
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- 本放送:2008年8月27日 11時 - 11時59分
- 再放送:同日 21時 - 21時59分
- デジタル023:同年8月30日 12時20分 - 13時19分
- 概要
- 前年末の商店街の福引で、2泊3日の沖縄ペア旅行を当てた高木ハツ江が、とし子と共に沖縄本島を訪ね、沖縄の長寿の源である豚肉やゴーヤなどの沖縄料理を味わった。なおこの放送では、東京の自宅に留守番をしているという設定で、真(声:鈴木琢磨)がナレーションを務めた。途中あかねと翔太にカレーライスを作るようねだられ、困り果てた真を救うがの如く、2008年7月分の特集で流れた「おばあちゃんのカレーライス」(歌:高木ハツ江とビギナーズ)というカレーの作り方の歌が披露された。
登場人物
- 高木ハツ江
- 声 - 佐久間レイ
- 本作の講師役を務めるおばあさん。滋賀県近江八幡市出身。近江八幡近辺の女学校に通っていた。現在独り暮らしの78歳。姉がおり、家族構成は息子と娘が1人ずついる。なお夫の憲一は5年前に亡くなっている。
- 大阪の電機メーカーに勤めていた頃に知り合った夫・憲一との結婚後は大阪府に在住。大阪時代に憲一とお好み焼き屋でよくビールを飲んでいたのが未だに癖になっている模様で、料理と一緒にビールや日本酒を飲んだり、晩酌をする場面がよく見られる。結婚から暫くして東京都に引越し、現在は江古田にある高円寺近辺の一戸建てに住んでいて、猫のプチを飼っている。結婚後もフラダンスや手芸などの教室に通うなど、多趣味で活動的。若い頃はバレーボールもやっていたらしい。フラダンスのシーンはクイズのシンキングタイムがあるときによく流れている。
- 蛙が大の苦手で、プチが蛙を連れてきた時は悲鳴を上げていた。
- とし子一家の食事を作ったり、洗濯物の量などから、とし子一家の家事を引き受けている模様(これはそもそも、とし子が家事を嫌って怠けるから)。
- ハツ江以外のキャラクターにセリフは無く、キャラクター自身が仕草で表現したりハツ江が代弁したりする(プチには鳴き声が入る場合がある)。
- 2007年12月29日の特番にて、ハツ江に代わり真・とし子・まりえが一部の料理解説役を務めた。ハツ江以外のキャラクターが喋ったのはこれが最初となる。
- 2008年のDIY大賞の冒頭でハツ江が課題の椅子を作っているシーンが流れた。椅子は完成した瞬間にプチが乗った途端、あっけなく壊れてしまった。
- 2008年9月第2週の『きょうの料理』のテーマがシニア世代の栄養補給だったため、冒頭でハツ江のショートストーリーが流された。
- 2011年3月末、幼馴染からの誘いでハワイに長期滞在することとなり、とし子へ「ハツ江のレシピ集」を残し旅立った(その後も滞在先からハツ江が度々登場している。エンディングのテキストの紹介も引き続き登場している)。
- 2011年9月26日、長男の智に子ども(まひろ)ができた事で帰国。
- プチ
- ハツ江の飼い猫、世にも珍しいオスの三毛猫である。元々は「ブチ」と言う名前だったが、とし子一家(特に孫たち)に「プチ」と呼ばれ続けていつしかそっちが定着した。ハツ江本人は「ブチの方がいいのに」と思っている。
- とし子とは仲が悪くやったりやられたりの関係。機嫌が悪い時はとし子に噛みつく事もある。また孫である翔太は自分のことを引っ掻き回すので苦手である。
- ハツ江がハワイに行った際は翔太が世話を任された。
息子、娘夫婦
- 斎藤とし子
- 声 - 小林優子(SP) → 佐久間レイ
- 旧姓は高木。ハツ江の長女で年齢は42歳。家族構成は夫の真と、娘と息子が1人ずつ。ハツ江とは家が近所でよく食事を食べに来たり、遊びに来る(最低でも週に一度は必ずハツ江の家へ行くらしい)。楽して過ごす事が信条で、暇さえあれば寝ながら菓子を食べる、自分にとって面倒な事が大嫌い、自分にひたすら甘い、という怠惰極まりないその姿は、ぐうたら主婦の見本そのもの。家事全般を一切嫌がり、その中でも特に料理を作るのは大の苦手。食材を焦がす等の失敗をよくやらかす(冷凍食品さえも焦がす)ほどの不器用を通り越した、人並み外れた料理下手であるため、家事はほとんど母であるハツ江(料理は時折あかね)に任せっきり。その反面食べる事だけは大好きで、つまみ食いも悪びれずにしているため最近は太り気味。それを母に度々指摘されるが、止める気配は全く無い。更に困った事に悪戯好きで、夜中にニンジンの着ぐるみを着て、息子である翔太を脅かして彼をニンジン嫌いにさせるなど、母親らしいエピソードは全くと言っていいほどない。買い物も自分が楽をしたいから、と常に夫を荷物持ちとして同行を強要し(当然、自分が荷物を持つ事は絶対しない。夫である真もこれを指摘して激怒されたため、以後控えているそうである)、食材の買い物までハツ江に付き合ってもらっている模様。古くなっているけどまだ食べられる食料を捨てようとしてハツ江に止められる事もしばしば。とし子と真の夫婦喧嘩とその仲直りまでハツ江の家でやることも。食事はほとんど出前か外食かハツ江の家で済ませている様子で、いつの間にやらハツ江の家に上がり込みコタツを占拠している事まである。嗅覚だけは敏感で、食材をハツ江に押し付け、作ってもらったものをちゃっかり家に上がりこんで沢山食べて帰っていく(他人の家で作ってもらう時もハツ江の後をついて行って食べたいだけ食べていく)様は明らかに厚顔無恥。孫の食事もほとんどハツ江が世話しているようで、そこにちゃっかりご相伴に与っている事すらあるなど非常に図々しい。ただ兄(智)の妻・まりえには、自分と違って料理上手なことから対抗意識を燃やしており、夫の真を手伝わせニョッキを作っていた。
- ハツ江がフラダンス仲間の誘いで一時ハワイに旅立った後はハツ江の家の留守をしながら、ハツ江がとし子に残した料理ガイドを元に子供達に料理をしているが、真に大半を任せている模様。また、近所の「料理上手な小田さん」に頼んだ事もあり、その様子をプチに目撃されている。
- 斎藤真
- とし子の夫でハツ江の娘婿。百貨店に勤務し、職位は課長代理(2013年5月7日放送回で一家に報告)である。妻であるとし子には外出する度に荷物持ちをやらされており、その度に疲れ果てる様子が描かれる。築地市場への正月料理の買出しにも、とし子や孫達と一緒に買い物に行くという口実を作って荷物持ち要員としてハツ江に駆り出された模様(結局、クタクタになっているのを見かねて、肉だけは近所で買った)。過去、とし子に対しいくらか指摘したことがあるが、その度に激怒されたため、今では喧嘩の時以外では彼女に強く言えない事が多いようである。
- 斎藤あかね
- ハツ江の孫で、とし子の長女。年齢は10歳。母であるとし子が料理下手なため、ハツ江によく料理教室と称し色々教わっている(とし子も料理はあかねに丸投げしている)。バレンタインチョコをハツ江に学びに来たり料理の手つきをハツ江から「とし子を超えるのも時間の問題」と評されるなど色々と祖母から学んでいる様子。ただ運動神経はイマイチらしく、スキーはへっぴり腰で滑っていた。
- 斎藤翔太
- あかねと同じくハツ江の孫で、とし子の長男、あかねの弟。年齢は8歳、サッカー少年で、最近ステーキの味にうるさいらしい。一方でニンジンが大の苦手だが、これはとし子が夜中にニンジンの着ぐるみを着て脅かした事が原因。姉にいたずらをして怒られる事もあるが、普段は仲良く遊んでいる。
- 高木智
- ハツ江の長男で、とし子の兄。年齢は46歳。あかね・翔太にとっては伯父にあたる。電機メーカーに勤めており、フードライターの妻・まりえ[注 2]と共に現在は大阪在住。そのため夫婦そろって正月や夏休み以外ではほとんど出番が無い。なお、まりえはフードライターと言う仕事柄、料理が上手でなおかつスタイルも良いので、正反対のとし子からはライバル視されている。「まひろ」という名の子供がいる。
その他
- お隣の伊守さん
- ハツ江宅の隣に住む青年。フルネームは不明。職業はイラストレーターで、モデルは本作のキャラクターデザイナーかつCG・イラスト担当でもある伊神彰宏。いつも個性的なTシャツを着ており、初期はアニメモチーフ、2012年度ごろから1980 - 1990年代のビデオゲームをモチーフとしたシャツを着て登場する。頻繁にハツ江宅を訪れ食事をごちそうになっている他、あかねや翔太ともよく遊んでいたり、イベント事にもよく顔を出しており、単なる隣人以上の立場。ほぼ準レギュラーといっていいほど登場回数が多く、ハツ江の親族関連キャラクターを凌ぐ。伊守さんがストーリーのメインとなる回もあった。
- 彼女がおり、彼女本人も「伊守さんのカノジョ」との名目でたびたび登場する。
- あやちゃん
- あかねのクラスメイト。金髪・碧眼・縦ロールが特徴。
- 濱バツ江
- 声 - 佐久間レイ
- ハツ江の姉。最初はハツ江と命名されたが出生届のはつの字に墨汁が2滴たれバツ江になってしまった。子供の頃から料理が得意で料理店で修行を重ね、結婚後に家庭料理の腕を上げる。料理教室で生徒を叱るときの決め台詞は「バーツ!」。何パターンか持っていて本人も気に入っている。
- 2016年11月6日「きょうの料理60年目突入! 生放送 月刊きょうの料理スペシャル」で初お披露目。
- 番組では2016年11月14日 - 24日「バツ江のスパルタ和食塾」、2017年8月21日 - 24日「バツ江のスパルタ夏めん塾」、2017年10月30日 - 11月9日「バツ江のスパルタ洋食塾」として登場。
- 筧礼、丸山煌翔
- 『天才てれびくんhello,』のてれび戦士(ただし、煌翔は出演当時はまだてれび騎士名義だった)。『天才てれびくんhello,』とのコラボレーションで登場。なおハツ江は「天才てれびくんhello,」のコーナーにコラボレーションで出演している。
その他、料理監修の講師も似顔絵でたびたび登場する。
取り上げた食材・料理・テーマ
テキスト
- 毎月21日発売(21日が日曜日・祝日の場合は20日)だが、大型の書店では20日(または19日)には既に店頭に並んでいることが多い。定価500円(税込み)。
- 番組の内容(スペシャル含む)のほかに、「ていねいレシピ」と題された誌上特集では、その月のテーマに連動した内容が掲載されている。
- 他に料理研究家やエッセイストによる連載ものもある。
- 2015年10月1日 - 2016年9月30日の印刷証明付発行部数は122,500部[25]。
関連書籍
いずれもNHK出版から発売されている。
スタッフ
脚注
注釈
- ^ 2015年3月30日 - 2019年1月28日は月曜日も放送。
- ^ 番組初期は「マリエ」と表記していた。
出典
- ^ “きょうの料理ビギナーズ <新>「まず、野菜から始めよう!」”. NHKクロニクル (2007年4月2日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ 「NHKクロニクル」による。
- ^ 2016年4月の再放送
- ^ 2018年4月の再放送
- ^ 2022年5月の再放送
- ^ 2016年5月の再放送
- ^ 2020年6月の再放送
- ^ 2021年6月の再放送
- ^ 2018年7月の再放送
- ^ 2016年7月の再放送
- ^ 2020年8月の再放送
- ^ 2022年8月の再放送
- ^ 2016年9月の再放送
- ^ 2020年9月の再放送
- ^ 2021年10月の再放送
- ^ 2023年10月の再放送
- ^ 2016年11月の再放送
- ^ 2016年2月の再放送
- ^ 2021年12月の再放送
- ^ 2016年12月の再放送
- ^ 2023年1月の再放送
- ^ 2018年1月の再放送
- ^ 2023年2月の再放送
- ^ 2019年2月の再放送
- ^ JMPAマガジンデータ : 女性 ライフカルチャー、日本雑誌協会 - 2017年3月23日閲覧。
関連番組
外部リンク