いて座デルタ星
いて座δ星(いてざデルタせい、δ Sgr)は、いて座の恒星で3等星。 概要星間物質がどの程度あるかわかっていないため不確かではあるが、観測されているよりも光度は30%、半径は15%ほど大きいものと考えられている[5]。いて座δ星は多重星系であり、ADS 11264、CCDM 18210-2950、See 350 といった二重星番号もある。4重星であり、主星はK型の3等星、他の3つの伴星はいずれも10等以下の暗い星である[7]。
これら3つの伴星が主星と物理的な相互作用を及ぼしあっているのか、偶然同じ方向に見えるだけなのかは分かっていない。 名称固有名のカウス・メディア[2] (Kaus Media[3][4]) は、アラビア語で「弓」という意味の al-qaus と、ラテン語で「中央」を表す media を組み合わせた言葉である[3]。いて座のδ星、ε星、λ星の3つの恒星には射手の弓を意味する Kaus が付けられている[3]。al-qaus は元々いて座ξ2星、ο星、π星、d星、ρ星によるアステリズムに付けられていた名前であった[3]。2016年7月20日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Kaus Media をいて座δ星の固有名として承認した[4]。 この星はカウス・メリディオナリス (Kaus Meridionalis、「カウスの南(の星)」の意)やカウス・メディウス (Kaus Medius) などとも呼ばれていた[2][3]。 インド天文学において、この星はいて座ε星とともに、ナクシャトラの第20宿 Purva Ashadha を構成しており、その距星であった。中国では、二十八宿の第7宿(東方青龍でも第7宿)箕宿の2番目の星(箕宿二)とされた。 脚注注釈出典
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