Su-5 (航空機)Su-5(スホーイ5、スホイ5;ロシア語:Су-5スー・ピャーチ)は、第二次世界大戦の末期から戦後にかけてソ連のスホーイ設計局が試作した、プロペラとモータージェットとの混合動力によって推進される戦闘機である。I-107(И-107)とも呼ばれた。 概要第二次世界大戦末期、ナチス・ドイツはターボジェット機の Me 262 を実戦投入し、ソ連はこれに対抗できる高速戦闘機の開発を迫られた。当時のソ連には直ちに量産可能なターボジェットが存在しなかったため、通常はプロペラで飛行し、必要に応じてジェットやロケットで加速を行う混合動力機の開発に力が注がれた[1]。 Su-5は、同様のコンセプトをもつ MiG-13とともに1944年に設計された。1945年4月6日に初飛行した後、主翼を層流翼に変更する改修を受け、高度4350mでモータージェットを作動させて最高速度793km/hを達成した[2]。 6月15日、搭載していたクリーモフ VK-107 エンジンが飛行中に修復不能な損傷を受けた。テストは新しいエンジンを使用して継続されたが、10月18日にはそれも耐用時間の限界を迎えた。その後は新しいエンジンが用意されることはなく、そのまま計画は打ち切られた[3]。同時に開発されていたMiG-13が混合動力機として制式化され、Su-5は試作機のまま姿を消すこととなった。 設計Su-5 は全金属構造の単座戦闘機で、外見は従来のプロペラ機と大きな違いはなかった。機首にはレシプロエンジンのVK-107が取り付けられ、通常飛行時はこれでプロペラを回して飛行した。胴体後部にはハルシチョフニコス加速装置 (VRDK (ロシア語:Воздушно-Реактивный Двигатель Компрессорный)) と呼ばれるモータージェットを装備し、必要に応じてこれをVK-107エンジンにより駆動することで、3分間だけ最高速度を100km/hほど押し上げることが可能だった[1]。 スペック
脚注
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