Ouigo
Ouigo(ウィゴー)は、2013年4月よりフランス国鉄 (SNCF) が運行する廉価版TGVの列車名およびサービスである。名称は"Here we go!"をフランス語読みでもじったもので、既存のTGVから独立したSNCFの子会社として運営される。 線路使用料を抑えるため、パリでは都心から東部約30kmに位置し、ディズニーランド・パリに隣接するマルヌ=ラ=ヴァレ=シェシー駅を起点として、フランス南東部のリヨン・サン=テグジュペリTGV駅、マルセイユ・サン・シャルル駅、モンペリエ・サン=ロック駅[1]など10駅を結び、2015年末より北部や西部の8駅にも乗り入れを拡大した。LCC同様の需給曲線に基づくイールドマネジメントを取り入れ、2013年に160万人、2020年に250万人[1]の利用を見込んでいる。 2017年夏よりストラスブールやボルドーにも乗り入れる[2][3] 従来は郊外部の発着に終始していたが、2017年12月よりパリ都心部のモンパルナス駅とボルドー、ナント、レンヌを結ぶ系統を新設すると[4]、2018年7月にはパリ東駅とモンペリエを結ぶ系統[5]、12月には同じくパリ都心部のリヨン駅およびリール都心部のフランドル駅とマルセイユを結ぶ系統の運行を開始した[6]。このように線路使用料の高くなる都心部のターミナルを選ぶようになったのはフランスへの本格参入をうかがっているトレニタリア系列のオープン・アクセス・オペレーターであるテッロを牽制する意向とみられている[7]。
歴史
サービス・運賃一部車両を対象とした既存の格安サービスiDTGVとは異なり、専用ウェブサイト[13]で3か月前に購入する価格では片道大人10ユーロ、小人5ユーロで、全席の25%を25ユーロ以下で販売する。後にオンライン旅行代理店のCaptain Train(英語版)での販売も解禁している。 運賃例としてパリ - マルセイユ間は、3か月前通常価格のTGVで70ユーロ、エールフランスで50ユーロ、iDTGVで35ユーロ、ライアンエアで34.23ユーロ、3か月前までの早期予約サービスTGV Prem'sで25ユーロに対し、Ouigoは25ユーロ[14]である。 制限事項など
アクセス
運行系統
4月以降の運行ダイヤはマルセイユ系統が1日2往復(土曜のパリ方面行きは3本)、モンペリエ系統が1日1往復(日曜のモンペリエ方面行きは2本)である。リヨン系統は空港駅だけではなく市内駅発着もあり、リヨン発着で南仏方面への路線も運行される。[17][18] 2017年7月よりボルドーやストラスブールにもサービスを拡大する[3]
途中停車駅はリヨン・サン=テグジュペリTGV駅、ヴァランスTGV駅、アヴィニョンTGV駅、エクス=アン=プロヴァンスTGV駅、ニーム駅[17]である。 車両
TGV Duplex(Dasye編成)のうち、4編成(編成番号721 - 724[19])をベースに一等席やバー(ビュフェ)、荷物スペースを撤去して全車二等席[20][21]に改修した。改修後の編成番号は760 - 763となっている。一部の客室の座席配列は1-3の4アブレスト[1]である。2編成併結時の座席定員は1,268席で、従来のDuplex併結編成(1,032席)よりも旅客輸送力が20%向上[20]している。うち3編成はスカイブルーの専用色とされ、編成両端の動力車にはOuigoのロゴを配している。 また2015年末からの運行エリア拡大に伴い、原型編成のうちアトランティック車両基地所属の編成番号241、244、245、246[22]の4編成もOuigo仕様となった。
脚注
関連項目外部リンク |