『foo? 』(フー?)は、ポルノグラフィティ の2作目のオリジナルアルバム 。2001年2月28日にSME Records よりリリースされた。
概要
前作『ロマンチスト・エゴイスト 』から1年ぶりのリリース。2000年のヒットシングル3作「ミュージック・アワー 」「サウダージ 」「サボテン 」など、全12曲が収録されている[ 1] 。
タイトルの「foo? 」は、2作目のアルバムということで「一 ( ひぃ ) 二 ( ふぅ ) 三 ( みぃ ) 」の「ふぅ 」から取ったもの[ 1] 。また、タイトル決定前に新藤 の中にあった「何か堂々としたもの」というイメージから、「who? 」と重ねて「『誰?』と聞かれたら『これがポルノグラフィティです』と言えるように」という意味も込められている[ 1] 。なお、岡野 の母は「忙しい中やり切って、ふぅー って満足のいくため息が出たってことじゃろ」と意味を勘違いしていたというエピソードがある[ 1] 。
ジャケット写真に使用されているピンクのタイル には、肩から白いタオルを掛けたTama の姿が映っている[ 2] 。
前作『ロマンチスト・エゴイスト』はインディーズ時代の曲が多く、レコーディング期間も長かったため、どうしても"時間がかかった作品"であった[ 3] 。本作は制作時間が短くなったが、Tama曰く「クオリティが下がったわけでもなく、むしろ面白い作品が作れた」とのことで、本作の制作を通じて「ここら辺で面白い曲を入れて、ここらでこの曲を入れれば、アルバムとしても成り立って、しかも面白いものになるということが分かった」と語っている[ 3] 。
オリコンチャート では前作を上回る最高2位を獲得。ポルノグラフィティのアルバム作品では現時点で初動・累計共に最高の売上を記録しており、アルバムでは初となるミリオンセラー となった。
2001年3月30日から6月3日にかけて、本作を引っ提げたホールツアー『3rdライヴサーキット "ジャパンツアー" 』を開催した[ 1] 。
収録曲
全編曲: ak.homma 。 # タイトル 作詞 作曲 時間 1. 「INNERVISIONS」 アキヒト ak.homma 4:35 2. 「グァバジュース」 ハルイチ シラタマ 4:22 3. 「サウダージ "D" tour style 」 ハルイチ ak.homma 4:26 4. 「愛なき・・・」 アキヒト アキヒト 5:17 5. 「オレ、天使」 ハルイチ シラタマ 3:58 6. 「サボテン 」 ハルイチ シラタマ 4:54 7. 「Name is man 〜君の味方〜」 ハルイチ ハルイチ 4:58 8. 「デッサン#2 春光 」 ハルイチ ハルイチ 5:21 9. 「ミュージック・アワー Ver.164 」 ハルイチ ak.homma 4:39 10. 「空想科学少年」 ハルイチ ハルイチ 4:58 11. 「Report 21」 アキヒト アキヒト 3:44 12. 「夜明けまえには」 アキヒト シラタマ 4:40 合計時間:
55:52
楽曲解説
INNERVISIONS
「アルバムのオープニングナンバー」を狙ってアレンジされた楽曲で[ 4] 、その狙い通り1曲目に収録された。
Aメロはラップ になっている。岡野はこのラップ部分について「ラップというものに挑戦したかったというよりも、言葉を羅列する楽しさというか、早口言葉を楽しむというか、そういうものにしたかった」と語っている[ 4] 。
グァバジュース
アミューズ ・SME と契約を結び、大阪から東京へ活動拠点を移した直後の1997年10月頃から1998年上旬の間に制作された楽曲[ 3] 。
デビューを目前に控えた1999年5月頃にはデモテープ作りのために一度ボーカル録りを行ったが、その場所はTamaが住んでいるアパートのこたつ の中であった[ 3] [ 4] 。
タイトル通り、歌詞中には「甘い甘いグァバジュース 」が登場している。この歌詞は制作当初のままで、新藤曰く「(賢くなった)今の自分では書けない傑作 」[ 3] [ 4] 。前作『ロマンチスト・エゴイスト』やカップリングの選曲ミーティングの度に「傑作 なんだけどなぁ...」とプッシュし続け、ようやく本作に収録された[ 4] 。
サウダージ "D" tour style
4thシングル。
アルバムバージョンでの収録となっており、ライヴではこのバージョンで披露されることが多い[ 注釈 1] 。
愛なき…
オレ、天使
作曲を手掛けたTamaが「この曲は僕の美学です」と語る楽曲[ 4] 。
本作リリース直後に出演した『ミュージックステーション 』で披露され[ 注釈 2] [ 6] 、ベストアルバム『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S 』にも収録された。
歌詞中の「アイルランドあたりのロックバンド」とはU2 のことを示している。イントロとアウトロの台詞は岡野によるもので、ライヴではこの箇所にアレンジが施されることが多い[ 注釈 3] 。
2001年から2002年にかけて開催された『4thライヴサーキット "Cupid(is painted blind)"』では、本楽曲をベースに制作された別曲「オレ、Cupid 」が披露された。
サボテン
5thシングル。
表記はないが、アルバムバージョンであり、ミックスが少々変更されている[ 4] 。
Name is man 〜君の味方〜
トラック2 「グァバジュース」よりも前に制作された楽曲で[ 1] 、仮タイトルは「ねじまき鳥」[ 4] 。
本作への収録にあたり新たに歌詞が書き加えられ、タイトルも変更された[ 1] [ 4] 。
デッサン#2 春光
新藤が自身の父親の死をテーマに書き上げた楽曲[ 1] 。
前作 の「デッサン#1」から続く「デッサン」シリーズ は、アルバムごとに作られるのではなく、事実を基にしているので、「デッサン」となるだけの事実がなければ制作されない[要出典 ] 。次作 では制作されず、次々作 の「デッサン#3」を最後に制作が途絶えているのもこのためである。
「春光 ( しゅんこう ) 」とは新藤の父親の名前と、春の光をかけたもの。「デッサン」シリーズで唯一サブタイトルがあるのは、Tamaが「人の命は何よりも重い」と言ったためだという[要出典 ] 。
ミュージック・アワー Ver.164
3rdシングル。
アルバムバージョンでの収録となっており、ライヴではこのバージョンで披露されることが多い[ 注釈 4] 。
空想科学少年
2000年11月に発売されたYAMAHA のモバイルシーケンサー「QY100」によって制作された[ 9] [ 10] 。新藤曰く「誕生日プレゼントくれよと、タマと岡野くんに無理やりねだって買ってもらった気がする[ 9] 」。
ライヴのために制作された楽曲で[ 4] 、2000年代のライヴ定番曲であった。
Report 21
ライヴのことを考え、シンプルなロック・ナンバーがやりたいという思いから制作された楽曲[ 1] 。
本作では唯一打ち込みが使われていない。これはライヴ感を意識したもので、当時のサポートメンバーである小畑"PUMP"隆彦 とジャッキー池田 が演奏に参加している。
夜明けまえには
クレジットに明確な記載はないが、本間昭光がピアノで演奏に参加している[ 4] 。
Additional Musicians
収録作品
タイトル
収録作品
1
INNERVISIONS
2
グァバジュース
3
サウダージ
4
愛なき…
5
オレ、天使
6
サボテン
7
Name is man 〜君の味方〜
8
デッサン#2 春光
9
ミュージック・アワー
10
空想科学少年
11
Report 21
12
夜明けまえには
脚注
注釈
^ シングルバージョンとは異なり、Tamaのウッドベース によるイントロ が加わっている。このアレンジは前年のホールツアー『2ndライヴサーキット "D4-33-4"』で披露していたもので[ 1] 、タイトルの「"D" tour style」はツアー名が由来である。
^ なお、岡野が歌詞の「赤い 空」を間違えて「青い 空」と歌ってしまい、同番組内で振り返った際には「わざわざバック(照明)を赤にしてもらったのに…」と話している。
^ 『8thライヴサーキット "OPEN MUSIC CABINET"』や『16thライヴサーキット "UNFADED"』ではイントロ・アウトロ共に台詞にアレンジが施された[ 7] [ 8] 。
^ シングルバージョンとは異なり、イントロにコールサイン 「JOPG-FM」を伝えるジングル が加わっている。これは日本 におけるFM放送のコールサイン 「JO**-FM」にポルノグラフィティ(Porno Graffitti)の略称「PG」を入れたもの。この「JOPG-FM」というコールサインはNHK釧路放送局 のコールサインとして実在しており、このバージョンを放送で使用するためには冒頭のジングル部分をカットする必要がある。
^ 『16thライヴサーキット "UNFADED" Live in YOKOHAMA ARENA 2019』に収録。
出典
岡野昭仁 (Vo) - 新藤晴一 (Gt) シングル
オリジナル
1990年代
2000年代
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年
2010年代
10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年
2020年代
配信限定
1.m-FLOOD - 2.Zombies are standing out - 3.フラワー - 4.サウダージ - From THE FIRST TAKE - 5.テーマソング - From THE FIRST TAKE - 6.アビが鳴く - 7.THE DAY - From THE FIRST TAKE - 8.アゲハ蝶 - From THE FIRST TAKE - 9.ヴィヴァーチェ
参加作品
1.Let's try again - 2.それを強さと呼びたい(配信限定) - 3.それを強さと呼びたい 〜2015ver.〜(配信限定) - 4.それを強さと呼びたい 〜2017ver.〜(配信限定) - 5.それを強さと呼びたい 〜2018ver.〜(配信限定) - 6.それを強さと呼びたい 〜2019ver.〜(配信限定)
アルバム
映像作品
その他 ラジオ 関連項目
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