FactSet Research Systems
ファクトセット・リサーチ・システムズ(英文:FactSet Research Systems (NYSE: FDS、 NASDAQ: FDS) )は、アメリカ合衆国コネチカット州ノーウォークに本社を置く、金融データ及びソフトウェア会社である。同社は、顧客サポート、導入サービス、データの提供、インデックスサービス、ポートフォリオデータの管理、及びトランザクションサービスを提供する。 ファクトセットの競合会社は、ブルームバーグ (Bloomberg L.P.) 、リフィニティブ(REFINITIV)、Capital IQである。 沿革1977年 - 1980年:初期ファクトセットは、1978年にHoward WilleとCharles Snyderによって設立された。二人のパートナーシップは、ウォール・ストリートの調査機関のパイオニアであるFaulkner, Dawkins & Sullivanで1977年、二人が働いていたときに始まる[1]。 1970年代の終わりに、コンピュータの役割がより顕著になり、WilleとSnyderは、業界が変化しつつあることに気付く。ShearsonがFaulkner, Dawkins & Sullivanを買収し規模を拡大し始めたとき、WilleとSnyderはコンピュータベースの財務情報を提供する会社を自ら設立することを決める。WilleとSnyderの夢は、クライアントに直接使用可能なデータを提供することだった。 1981年 - 1989年:製品の成長1980年代初頭、従業員は10人に満たなかった。 1981年、Snyderは、クライアントが直接ファクトセットのデータベースからデータをVisicalcというスプレッドシートにダウンロードする方法を開発し、データのダウンロードプロセスは劇的に改善された。 1984年、ファクトセットはスクリーニング機能を追加。1988年には、独自のスクリーニング条件をカスタマイズできる「Universal Screening™」に拡張される。1989年の「Private Database Service (PDS) 」サービスが開始される。ユーザーはPDSを使用することにより独自のデータ分析を実行し、保存・統合することができるようになった[1]。 前会長のPhilip A. Hadleyは、1985年にコンサルタントとして入社した。 1990年 - 2000年:Windowsへの移行とポートフォリオ管理ツールの導入1990年、Windows用FactSetが、販売開始。同年、同社の本社はニューヨーク市からコネチカット州グリニッジに移転された。 1993年にロンドンオフィスがヨーロッパ初めてのオフィスとしてオープンした。 1995年には、東京に初めてのアジア太平洋事務所がオープン。 1995年末時点で、同社の顧客数は400に満たなかったが、顧客リストには84社の米国トップの投資マネジャーが含まれていた。同社はまた、上場準備のため、1995年6月に社名を変更し、ファクトセット・リサーチ・システムズ社となった。同社は、FDSのティッカーで1996年にニューヨーク証券取引所に上場した[2]。 1996年、同社はPortfolio Management Workstation(PMW)をリリースし、1年後には、Economic AnalysisとCompany Explorerのアプリケーションを販売開始した。 同製品は、1998年のDIRECTIONSインタフェースのリリースと、ウェブベースのヘルプ参照機能であるOnline Assistant®の追加によって、より機能的になった。また、1999年に24時間の電話サポートを導入した。 Willeは、2000年5月にCEO兼会長を退職。Snyderが暫定的にCEOを務めた後、同年の9月に、Hadleyが新CEO兼会長に指名された。 2000年 - 2009年:ポートフォリオとリアルタイム製品の微調整2000年代初頭の新製品としては、ポートフォリオのリターン製品、SPAR(スタイル・パフォーマンス・アンド・リスク)、Data Centralアプリケーション、Marqueeが挙げられる。SPARは、ポートフォリオ・マネージャーが、リスクと自己資金のパフォーマンス分析を可能にするだけではなく、同業他社との資金比較・分析をも可能にした。Data Centralアプリケーションは、時系列の独自データを簡単に保存・作成・管理できることを可能にした。Marqueeは、個別銘柄レベルの分析とリアルタイムニュース・クオートを組み合わせて利用できる[1]。2004年、同社のSell-Side(Dealチーム向け)のプラットフォーム、IBCentralがリリースされた。 また2004年に、同社はコネチカット州ノーウォーク に本社を移転し、3つのコネチカットオフィスをノーウォークに集約。売上高は2002年に初めて2億ドルを超え、2008年には5億ドルを突破した。 2008年、Thomson ReutersのWorldScopeのデータベースのコピーを取得。ファクトセットFundamentalsとして、開発及びマーケティングを加速させた。 2009年 - 2015年:インタフェースオーバーホールと継続的なデータの開発2009年、DIRECTIONS、Marquee、IBCentralプラットフォームを1つに統合し、FactSet Workstationと呼ばれる製品をリリースした[3]。新プラットフォームは、新しい共有のオンラインワークスペース及び高速な分析ツールと、従前のプラットフォームの特徴を兼ね備えている。 2010年1月 FirstRainが業務提携を発表。ファクトセットのクライアントは、FirstRainのウェブ・リサーチ・エンジンにアクセスが可能となると同時に、未集約のビジネス情報をオンラインで検索、フィルター、分析することが可能となった[4]。 2010年5月 Thomson Fundamentals データベースの買収を完了[5]。 2010年6月 アドバイザーの指導や保険商品の調査を主に行う米国拠点の市場調査会社、Market Metricsを買収[6]。 2012年6月 リアルタイムニュース等を提供するStreeAccountを買収。 2013年 ラインオブビジネス、産業分類のデータを提供するRevere Dataを買収。 2015以降2015年9月 リサーチマネジメントテクノロジーを提供するCode Redを買収 2015年6月 マルチアセット取引執行システムを提供するPortwareを買収 2016年12月 オーダーマネジメントシステムを提供するCYMBA及び顧客レポーティングソフトウェアを提供するVermilionを買収 2017年3月 パフォーマンスとリスク分析を提供するBISAMを買収 2017年4月 Interactive Data Managed Solutionの買収によりウェルス事業の強化 2018年 上海オフィスを開業 2020年 ESGデータを提供するTruvalue Labsを買収 2021年12月 S&P500に採用される 財務情報2021年第4四半期のNon-GAAP売上高は前年同四半期の15億ドルから6.5%増の16億ドル。この売上増は分析ツール、コンテント・テクノロジーソリューション、ウェルスマネジメントソリューションの順調な成長によるものである。純利益は7.1%増の4億ドル。 リーダーシップチーム
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脚注・出典
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