FFFTP
FFFTP(エフエフエフティーピー)は、1997年に曽田純(Sota, 以降は「作者」と記述)によって開発されたFTPクライアントソフトウェア。漢字などのマルチバイト文字を名前に含むファイルを扱えるのが特徴で、日本語版と英語版が公開されている。 作者による開発は2011年8月31日をもって終了したが、その後は有志によるオープンソースでの開発が続けられている。 概要GUIによりコマンドラインを使わずにサーバにあるファイルを管理することができる。三面分割型のGUIを持ち、左側はローカル側ファイル一覧、右側はリモート側ファイル一覧、下側に作業履歴が表示される。 開発が有志によるFFFTPプロジェクトへ移されてからUTF-8やIPv6通信、セキュアな通信としてFTPSへの対応などの変更が加えられた。しかし、SCPなどのSSHプロトコルを利用した転送方式には設定画面のGUIは既にできてはいるが、実装はされておらず、対応未定となっている。 2011年10月頃は安定性の観点からバージョン1.97bの利用をプロジェクト自ら推奨していた[2]が、脆弱性が次々と発見されてからは、特殊な事情を除き最新版へのバージョンアップが推奨されている[3]。 2017年10月には、開発メンバーの1人が、ホスト設定をWinSCPへエクスポートする機能を実装したうえで開発を終える予定であると伝えた[4]。 2018年4月、開発を引き継ぐ人物が現れ、バージョン3.0が公開された[5]。 歴史Windows 95の時代、ウェブページ公開の流行に伴って多くのFTPクライアントが公開された。その中でも三面分割型のGUIを持つWS FTPは人気が高く[要出典]、複数面分割型のGUIはFTPクライアントの標準となった[独自研究?]。しかし、WS_FTPを含めフリーかつ日本語で使えるFTPクライアントは無かった。以上の背景があって、FFFTPは公開され人気を得ることになる[独自研究?]。 作者による開発1997年、FFFTPの開発が開始される。後に作者自身のブログで、開発を始めた経緯について『仕事で使うFTPソフトが欲しいと思ったのが、きっかけだった。シェアウエアのFTPソフトで、使いやすそうなのはいくつかあったけど、会社で買ってくれないと使えない。欲しいものは自分で作ろうと考えて、FFFTPの製作を開始した。』と述べている[6]。 2002年、オンラインソフトウェア大賞を受賞。作者は『私が作成したソフトが、栄誉ある賞を受賞できるとは思ってもおりませんでした。』とコメントした[7]。
2010年1月30日、2009年から被害が拡大したマルウェアGumblarについて、FFFTPのレジストリに記録された情報が狙われているとの報告が(作者により)発表された[9]。レジストリ上に記録されたIDやパスワード、接続先といった情報を盗まれてウェブサイトが改ざんされる被害も発生した[10][11]。当初作者はFFFTPのバージョンアップによる機能強化については検討段階としており、「SSLなどへの対応は難しい」「完全に攻撃を逃れる方法は採れないかもしれません」との見解を発表した[12]。マルウェア対策としてレジストリからFFFTPのデータを削除するツールが提供され[10]、有志による対策が施された改造バイナリが提供された。 2010年2月7日に作者からリリースされた1.97にマルウェア対策済みのバイナリが取り込まれた。この変更によって起動時には「マスターパスワード」の入力を要求するようになり、併せて保存されるパスワードの暗号化アルゴリズムがAESへと強化された。 2011年8月31日、作者はFFFTPの開発終了を宣言した。理由について自身のブログで『開発を継続していくモチベーションが保てなくなった』と説明している[13]。 オープンソースによる開発OSDN(旧SourceForge.JP)上での開発
GitHub上での開発
脚注
関連項目外部リンク
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