A (テレビ番組)
『A』(エー)は、2005年4月17日から6月26日まで日本テレビ系列全国30局(クロスネット局の福井放送、テレビ大分、テレビ宮崎含む)ネットで放送されていた日本のバラエティ番組である。放送時間は毎週日曜日の19時58分から20時54分(JST)。 概要久米宏にとっては2004年3月の『ニュースステーション』(テレビ朝日)終了以来1年振りにテレビに復帰した番組でもあった。また、日本テレビでは1985年3月まで放映の『TVスクランブル』以来ちょうど20年ぶりのレギュラー番組である。司会は他に松浦亜弥など。インターネットの回線をつかって、アジアの話題をアジアの人たちと共に提供するコンセプトだった。ちなみに久米が番組の記者会見で番組名の“A”は“あやや”のイニシャルの“A”であると語ったが、正しくはアジアの「A」である。ただし、番組内の話題として登場した国・地域は韓国、中国、台湾、タイのみであった。 タイトルロゴの「A」は、「人」と漢数字の「一」を合わせたデザインだった。「新しい人への一歩」という意味である。 放送回数は全11回、平均視聴率は7.6%(ビデオリサーチ 関東地区調べ)で放送期間は2ヶ月9日間だった。キー局制作レギュラー番組としては『自信回復TV 胸はって行こう!』、『週刊!特ダ~ネ家族!!』に次ぐ歴代3位の短い記録である。また、この枠での11回放送は1968年放送の『進め!青春』と同じ回数で、1981年放送の『日曜8時!ドパンチ放送!!』の8回に次ぐワースト2位であった。 視聴率関東地区では全11回放送中9回、日曜20時枠の中で最も低い視聴率を記録した。内容も当初の趣旨から離れ、企画変更に伴うプロジェクト企画をメインにしたり、番組の根幹であるはずの出演者と情報会員のインターネットでの会話シーンをカットしたりするなど大幅な方針転換を行った。 また、放送当時の2005年は「竹島の日」の制定による日韓不和や、中国における反日暴動の拡大等で極東アジアで日本の外交関係が良好とは言い難い状況で、番組のテーマの「楽しいアジアの話題」が受け入れられづらかった。 一部報道によれば、久米が番組スタッフに降板の意思を示し6月19日放送分の視聴率の結果で判断することとなり、視聴率は回復しなかったため降板が決定したとされる。久米の降板により番組の打ち切りも決定し、その時点で収録されていた6月26日分を放送してそのまま終了となった。 視聴率を上げるために投入した松浦のスケジュールが合わないために生放送でなく、録画放送だった。 関東地区・関西地区での主な視聴率の記録は以下の通り(ビデオリサーチ調べ)。
出演者司会レギュラーコーナー5月1日放送分までの3回は番組内容が3コーナーに分けられていたが、5月8日放送分以降はこの区分は無くなった。これにより、一部では番組の方向性が見えにくくなったといわれる。また、5月22日放送分以降はプロジェクト企画がメインとなった。 5月1日放送分まで
5月22日放送分以降
スタッフ
特記事項
たいていのプロ野球のナイトゲームは、18時プレーボールで19時近辺からテレビ中継が始まる。しかし、この番組の開始の頃は2004年の球界再編で失墜したファンの野球人気回復を念頭にした試みとして、巨人戦の試合を17時プレーボールの薄暮デーゲームにし、テレビの編成も30分繰り上げ18時半から19時58分まで放送し、最大延長も20時28分と中途半端な時間に設定されていた。このため、一度も休止されること無く放送されている。
この番組以降、日本テレビの日曜20時台は巨人戦の野球中継や、報道・番組改編期の特別番組時を除いてスポンサーの表示が全てカラーで行われるようになった。現在の『世界の果てまでイッテQ!』でもこの形態が守られている。 現在同じ形態をとっている番組には土曜20時台の『世界一受けたい授業』などがあるほか、BS日テレのプロ野球中継『DRAMATIC BASEBALL』を含む全ての番組でも導入されている。また以前は、同時期に開始した土曜19時台の『世界!超マネー研究所』も同様だった。 なおスポンサーの表示の全面カラー化は2020年8月24日から月曜、火曜20時台や月~金曜の『news zero』にも追加で導入し(報道番組では初)、2020年9月29日以降は全ての時間帯にも導入している(『Oha!4 NEWS LIVE』や『ぶらり途中下車の旅』などの関東ローカル枠でも適用)。 脚注
|