A-192
A-192 130mm単装砲 は、ロシアが開発した艦砲である。 開発1980年代に採用されたAK-130 130mm連装砲は、砲塔に装甲を施した結果、マウントの重量が約98tにもなり、搭載できるのは満載排水量8,000t以上の大形艦に制限された[4]。そこで、AK-130を開発したアルセナル設計局は、AK-130を単装にして軽量化した後継砲の開発を始めた。 原型であるA-192Pは、ソ連崩壊直後の1991年に試験が完了したが、ロシア海軍に採用されなかった。その後、艦艇の更新に伴いA-192が採用された。 設計単装砲にしたことや操砲の省力化により、マウントの重量は約25tとAK-130の4分の1まで軽減された。これに伴い、より小形の艦艇にも搭載可能となり、兵器としてのみならず、輸出品としての価値も向上した[1]。 砲塔は複合材を用いた多面体で、ステルス性を意識した外見となっている[1]。砲塔内は無人で、装填手は砲塔下方の装填室で砲弾を装填する。 主砲は単装で、AK-130と比べて発射速度が遅くなったが、稼働時間の短縮で最大30発/分の発射速度を有する。21世紀の艦砲の流行に合わせ、A-192は地上への艦砲射撃が考慮されているが、この射撃速度で対空砲としての機能も維持されている[1]。 砲射撃指揮装置(GFCS)としては、モスクワ研究所によって開発された5P-10ピューマが搭載された。これは、Xバンドのフェーズドアレイ・アンテナを用いた火器管制レーダーのほか、レドームに収容された小型の捜索レーダーも備えた自己完結型のシステムである[5]。当初、アルセナル設計局が"カルタウン-プーマ"を開発したが、開発が大幅に遅れた上に問題があったため[6]、2013年にアメチスト設計局が開発する"アルマート-プーマ"の開発に切り替えられたという経緯がある[7]。 比較
搭載艦2014年9月に アドミラル・ゴルシコフ級フリゲート1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」にA-192が搭載された[1][15]。その後も、アドミラル・ゴルシコフ級フリゲートの同型艦にA-192Mが搭載されている。また、現在計画中のリデル級原子力駆逐艦にも搭載予定。 派生型
脚注注釈出典
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