2018年カンボジア国民議会選挙
2018年カンボジア国民議会選挙(2018ねんカンボジアこくみんぎかいせんきょ、クメール語: ការបោះឆ្នោតជ្រើសតាំងតំណាងរាស្ត្រ នីតិកាលទី៦ ឆ្នាំ២០១៨)は、カンボジア下院である国民議会の総選挙で、2018年7月29日に実施された[1]。 概要2013年の前回選挙で、与党カンボジア人民党が68議席と過半数を制する一方で、野党カンボジア救国党は55議席を獲得した。 野党は議席の大幅な増加にもかかわらず、人民党の選挙妨害を訴えて結果を認めなかった。救国党は選挙制度改革を求め、改革の実現まで議会活動のボイコットを宣言[2]。国民を巻き込んだ広範囲の反政府運動が始まった[3]。 反政府運動に対して首相のフン・センは、次期総選挙を5ヶ月早く施行する妥協案を提示したが、野党は拒否し2015年または2016年半ばでの総選挙実施を求めた[4]。 2014年7月22日、救国党が議会に復帰し、2018年に総選挙を実施することで与野党が合意、政治危機は終了した[5]。救国党党首のサム・ランシーも比例候補者名簿に追加することを認め、8月5日の議員就任宣誓式に救国党議員は出席した[6]。 ランシーは名誉棄損容疑をかけられ、2015年にフランスへ逃れ2017年には救国党党首を辞任し離党した。フン・セン政権は、政党指導者が罪を犯した場合政党を解散させることができる政党法改正を進めており、辞任は避けられない状態と見られていた[7]。後任の党首にはケム・ソカー副党首が就任した[8]。 救国党の解散命令により、主要野党が消滅し人民党の優位が確定、選挙では定数125の全議席を得て圧勝した[9][10]。ランシーは、選挙の不当を主張している[1]。 選挙データ
選挙活動主要な野党が選挙をボイコットした状況で欧米を中心とした国際社会は選挙の正当性に疑問を呈した[11][12]。 選挙結果投票は7月29日の午前7時から午後3時まで全国で行われた。
脚注
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