1985年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

1985年ナショナルリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
セントルイス・カージナルス 4
ロサンゼルス・ドジャース 2
シリーズ情報
試合日程 10月9日–16日
観客動員 6試合合計:32万6822人
1試合平均:05万4470人
MVP オジー・スミス(STL)
殿堂表彰者 ホワイティ・ハーゾグ(STL監督)
レッド・ショーエンディーンスト(STLコーチ[注 1]
オジー・スミス(STL内野手)
トミー・ラソーダ(LAD監督)
チーム情報
セントルイス・カージナルス(STL)
シリーズ出場 3年ぶり2回目
GM ダル・マックスビル
監督 ホワイティ・ハーゾグ
シーズン成績 101勝61敗・勝率.623
東地区優勝

ロサンゼルス・ドジャース(LAD)
シリーズ出場 2年ぶり6回目
GM アル・キャンパニス
監督 トミー・ラソーダ
シーズン成績 095勝67敗・勝率.586
西地区優勝

 < 1984
NLCS
1985

1986 > 

 < 1984
ALCS
1985

1986 > 
ワールドシリーズ

1985年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)ポストシーズンは10月8日に開幕した。ナショナルリーグの第17回リーグチャンピオンシップシリーズ(17th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、翌9日から16日にかけて計6試合が開催された。その結果、セントルイス・カージナルス東地区)がロサンゼルス・ドジャース西地区)を4勝2敗で下し、3年ぶり14回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。

リーグ優勝決定戦は1969年の開始以来、1984年までの16年間は5戦3勝制で行われてきた。それが今回から、ワールドシリーズと同じ7戦4勝制に変更された。

両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、ドジャースが7勝5敗と勝ち越していた[1]。今シリーズはドジャースが初戦から2連勝したあと、カージナルスが第3戦から4連勝して逆転した。7戦4勝制のシリーズにおいて初戦から2連敗後の逆転制覇は、1981年ワールドシリーズのドジャース以来、カージナルスがポストシーズン史上延べ8球団目である[注 2][2]シリーズMVPには、第5戦でサヨナラ本塁打を放つなど、6試合で打率.435・1本塁打・3打点OPS 1.196という成績を残したカージナルスのオジー・スミスが選出された。しかしカージナルスは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者カンザスシティ・ロイヤルズに3勝4敗で敗れ、3年ぶり10度目の優勝を逃した。

試合結果

1985年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月9日に開幕し、途中に移動日を挟んで8日間で6試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月09日(水) 第1戦 セントルイス・カージナルス 1-4 ロサンゼルス・ドジャース ドジャー・スタジアム
10月10日(木) 第2戦 セントルイス・カージナルス 2-8 ロサンゼルス・ドジャース
10月11日(金) 移動日
10月12日(土) 第3戦 ロサンゼルス・ドジャース 2-4 セントルイス・カージナルス ブッシュ・スタジアム
10月13日(日) 第4戦 ロサンゼルス・ドジャース 2-12 セントルイス・カージナルス
10月14日(月) 第5戦 ロサンゼルス・ドジャース 2-3x セントルイス・カージナルス
10月15日(火) 移動日
10月16日(水) 第6戦 セントルイス・カージナルス 7-5 ロサンゼルス・ドジャース ドジャー・スタジアム
優勝:セントルイス・カージナルス(4勝2敗 / 3年ぶり14度目)

第1戦 10月9日

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 8 1
ロサンゼルス・ドジャース 0 0 0 1 0 3 0 0 X 4 8 0
  1. 勝利フェルナンド・バレンズエラ(1勝)  
  2. セーブトム・ニーデンフューアー(1S)  
  3. 敗戦ジョン・テューダー(1敗)  
  4. 審判
    [球審]ディック・ステーロ
    [塁審]一塁: ブルース・フローミング、二塁: ジョン・マクシェリー、三塁: テリー・テイタ
    [外審]左翼: ポール・ランギー、右翼: ジェリー・クロフォード
  5. 試合開始時刻: 太平洋夏時間UTC-7)午後4時35分 試合時間: 2時間42分 観客: 5万5270人 気温: 75°F(23.9°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ロサンゼルス・ドジャース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 V・コールマン 1 M・ダンカン
2 W・マギー 2 E・カベル
3 T・ハー 3 B・マドロック
4 J・クラーク 4 P・ゲレーロ
5 C・セデーニョ 5 M・マーシャル
6 T・ペンドルトン 6 M・ソーシア
7 D・ポーター 7 C・マルドナード
8 O・スミス 8 S・サックス
9 J・テューダー 9 F・バレンズエラ
先発投手 投球 先発投手 投球
J・テューダー F・バレンズエラ

第2戦 10月10日

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
9回表、オーレル・ハーシュハイザーがウィリー・マギーを二ゴロに打ち取って完投勝利を挙げ、ドジャースが連勝(37秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 1 0 0 0 0 0 1 2 8 1
ロサンゼルス・ドジャース 0 0 3 2 1 2 0 0 X 8 13 1
  1. 勝利オーレル・ハーシュハイザー(1勝)  
  2. 敗戦ウォーキーン・アンドゥハー(1敗)  
  3. 本塁打
    LAD:グレッグ・ブロック1号2ラン
  4. 審判
    [球審]ブルース・フローミング
    [塁審]一塁: ジョン・マクシェリー、二塁: テリー・テイタ、三塁: ジェリー・クロフォード
    [外審]左翼: ディック・ステーロ、右翼: ポール・ランギー
  5. 試合開始時刻: 太平洋夏時間UTC-7)午後4時35分 試合時間: 3時間4分 観客: 5万5222人 気温: 75°F(23.9°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ロサンゼルス・ドジャース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 V・コールマン 1 M・ダンカン
2 W・マギー 2 K・ランドロー
3 T・ハー 3 B・マドロック
4 J・クラーク 4 P・ゲレーロ
5 A・バンスライク 5 M・マーシャル
6 T・ペンドルトン 6 M・ソーシア
7 D・ポーター 7 G・ブロック
8 O・スミス 8 S・サックス
9 J・アンドゥハー 9 O・ハーシュハイザー
先発投手 投球 先発投手 投球
J・アンドゥハー O・ハーシュハイザー

第3戦 10月12日

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ロサンゼルス・ドジャース 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2 7 2
セントルイス・カージナルス 2 2 0 0 0 0 0 0 X 4 8 0
  1. 勝利ダニー・コックス(1勝)  
  2. セーブケン・デイリー(1S)  
  3. 敗戦ボブ・ウェルチ(1敗)  
  4. 本塁打
    STL:トム・ハー1号ソロ
  5. 審判
    [球審]ジョン・マクシェリー
    [塁審]一塁: テリー・テイタ、二塁: ポール・ランギー、三塁: ジェリー・クロフォード
    [外審]左翼: ディック・ステーロ、右翼: ブルース・フローミング
  6. 試合開始時刻: 中部夏時間UTC-5)午後0時10分 試合時間: 3時間21分 観客: 5万3708人 気温: 80°F(26.7°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ロサンゼルス・ドジャース セントルイス・カージナルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 D・アンダーソン 1 V・コールマン
2 K・ランドロー 2 W・マギー
3 B・マドロック 3 T・ハー
4 P・ゲレーロ 4 J・クラーク
5 M・マーシャル 5 A・バンスライク
6 M・ソーシア 6 T・ペンドルトン
7 G・ブロック 7 D・ポーター
8 S・サックス 8 O・スミス
9 B・ウェルチ 9 D・コックス
先発投手 投球 先発投手 投球
B・ウェルチ D・コックス

第4戦 10月13日

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ロサンゼルス・ドジャース 0 0 0 0 0 0 1 1 0 2 5 1
セントルイス・カージナルス 0 9 0 1 1 0 0 1 X 12 15 0
  1. 勝利ジョン・テューダー(1勝1敗)  
  2. 敗戦ジェリー・ロイス(1敗)  
  3. 本塁打
    LAD:ビル・マドロック1号ソロ
  4. 審判
    [球審]テリー・テイタ
    [塁審]一塁: ポール・ランギー、二塁: ジェリー・クロフォード、三塁: ディック・ステーロ
    [外審]左翼: ブルース・フローミング、右翼: ジョン・マクシェリー
  5. 試合開始時刻: 中部夏時間UTC-5)午後7時30分 試合時間: 2時間47分 観客: 5万3708人 気温: 70°F(21.1°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ロサンゼルス・ドジャース セントルイス・カージナルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 M・ダンカン 1 W・マギー
2 E・カベル 2 O・スミス
3 P・ゲレーロ 3 T・ハー
4 B・マドロック 4 J・クラーク
5 M・マーシャル 5 C・セデーニョ
6 M・ソーシア 6 T・ランドラム
7 C・マルドナード 7 T・ペンドルトン
8 S・サックス 8 T・ニエト
9 J・ロイス 9 J・テューダー
先発投手 投球 先発投手 投球
J・ロイス J・テューダー

第5戦 10月14日

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
9回裏にオジー・スミスがサヨナラ本塁打を放ち、カージナルスがリーグ優勝に王手をかける(48秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ロサンゼルス・ドジャース 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 5 1
セントルイス・カージナルス 2 0 0 0 0 0 0 0 1x 3 5 1
  1. 勝利ジェフ・ラハティ(1勝)  
  2. 敗戦トム・ニーデンフューアー(1敗1S)  
  3. 本塁打
    LAD:ビル・マドロック2号2ラン
    STL:オジー・スミス1号ソロ
  4. 審判
    [球審]ポール・ランギー
    [塁審]一塁: ジェリー・クロフォード、二塁: ディック・ステーロ、三塁: ブルース・フローミング
    [外審]左翼: ジョン・マクシェリー、右翼: テリー・テイタ
  5. 試合開始時刻: 中部夏時間UTC-5)午後2時50分 試合時間: 2時間56分 観客: 5万3706人 気温: 68°F(20°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ロサンゼルス・ドジャース セントルイス・カージナルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 M・ダンカン 1 W・マギー
2 K・ランドロー 2 O・スミス
3 P・ゲレーロ 3 T・ハー
4 B・マドロック 4 J・クラーク
5 M・マーシャル 5 C・セデーニョ
6 M・ソーシア 6 T・ランドラム
7 G・ブロック 7 T・ペンドルトン
8 S・サックス 8 D・ポーター
9 F・バレンズエラ 9 B・フォーシュ
先発投手 投球 先発投手 投球
F・バレンズエラ B・フォーシュ

第6戦 10月16日

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
8回裏、先頭打者マイク・マーシャルの本塁打でドジャースが勝ち越し(1分17秒)
9回表二死二・三塁、ジャック・クラークの3点本塁打でカージナルスが逆転(1分59秒)
その裏、ケン・デイリーがペドロ・ゲレーロを中飛に打ち取り試合終了、カージナルスのリーグ優勝が決定(1分6秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 1 0 0 0 3 0 3 7 12 1
ロサンゼルス・ドジャース 1 1 0 0 2 0 0 1 0 5 8 0
  1. 勝利トッド・ウォーレル(1勝)  
  2. セーブケン・デイリー(2S)  
  3. 敗戦トム・ニーデンフューアー(2敗1S)  
  4. 本塁打
    STL:ジャック・クラーク1号3ラン
    LAD:ビル・マドロック3号ソロ、マイク・マーシャル1号ソロ
  5. 審判
    [球審]ジェリー・クロフォード
    [塁審]一塁: ディック・ステーロ、二塁: ブルース・フローミング、三塁: ジョン・マクシェリー
    [外審]左翼: テリー・テイタ、右翼: ポール・ランギー
  6. 試合開始時刻: 太平洋夏時間UTC-7)午後2時5分 試合時間: 3時間32分 観客: 5万5208人 気温: 80°F(26.7°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ロサンゼルス・ドジャース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 W・マギー 1 M・ダンカン
2 O・スミス 2 K・ランドロー
3 T・ハー 3 P・ゲレーロ
4 J・クラーク 4 B・マドロック
5 A・バンスライク 5 M・マーシャル
6 T・ペンドルトン 6 M・ソーシア
7 D・ポーター 7 G・ブロック
8 T・ランドラム 8 S・サックス
9 J・アンドゥハー 9 O・ハーシュハイザー
先発投手 投球 先発投手 投球
J・アンドゥハー O・ハーシュハイザー

脚注

注釈

  1. ^ 殿堂入りは指導者としてではなく、二塁手としての功績が評価されてのもの。
  2. ^ 今シリーズと同じ10月16日に決着したアメリカンリーグ優勝決定戦でも、カンザスシティ・ロイヤルズが2連敗から逆転でシリーズを制している。ただ、試合は今シリーズのほうが先に終わった。

出典

  1. ^ "1985 Los Angeles Dodgers Schedule," Baseball-Reference.com. 2021年3月3日閲覧。
  2. ^ Chad Thornburg, "Teams that came back from 0-2 deficits / 14 teams have rebounded from losing 1st 2 games of 7-game series," MLB.com, October 19, 2020. 2021年3月3日閲覧。

外部リンク