100歳の少年と12通の手紙
『100歳の少年と12通の手紙』(ひゃくさいのしょうねんとじゅうにつうのてがみ、原題:Oscar et la Dame rose)は、2009年のフランス・ベルギー・カナダ合作のドラマ映画。 フランスの劇作家エリック=エマニュエル・シュミットのベストセラー小説『神さまとお話しした12通の手紙[1]』をシュミットが自ら脚色、監督して映画化した作品。 出演はミシェル・ラロックとアミールなど。 2012年に原作を元に日本で音楽とダンスを伴った朗読劇が、9月と12月に公演された。 ストーリー白血病で入院中の10歳の少年オスカーは、自分に対して本当のことを何も言わず、腫れ物に触るようにしか接しない大人たちに不信感を抱いていた。そんなある日、オスカーは宅配ピザ屋の女主人ローズと出会う。彼女の、言葉遣いは悪いが歯に衣着せぬストレートな物言いにオスカーは惹かれる。 ところが、オスカーへの骨髄移植が失敗し、余命が残りわずかしかないことを主治医のデュッセルドルフから知らされた両親が、ショックのあまりオスカーに会うことを拒む姿を盗み見てしまったオスカーは、大人への不信感を一層募らせ、心を閉ざす。誰とも話をしようとしないオスカーにデュッセルドルフが誰となら話がしたいか尋ねると、オスカーはローズとなら話してもいいと答える。 デュッセルドルフにオスカーの話し相手になるように強引に頼まれ、しぶしぶ応じたローズだったが、オスカーの置かれている状況と彼の大人への不信感を知ると、大晦日までの12日間、1日を10年と考えて過ごし、毎日神様に手紙を書くようにオスカーに言う。神様など信じないと言うオスカーだったが、ローズに諭され、早速手紙を書く。ローズはそれを神様に届けるとして預かり、そのコピーをこっそりデュッセルドルフに渡すと、手紙はオスカーの見ている前で風船に付けて空に飛ばす。 それから毎日、10歳ずつ年を重ねることになったオスカーは、ローズの助けを借りながら、10代で同じ病棟に入院しているペギーに恋をし、20代で彼女と結婚、30代でローズや他の入院中の子供たちを養子にして、40代で夫婦の危機を乗り越えるなど、普通の男の普通の人生を味わう。そしてクリスマスの夜、両親も自分と同じように「いずれは死ぬ」という当たり前のことに改めて気付いたオスカーは両親と仲直りする。 幸せを感じるオスカーだったが、病魔は着実に進行する。夢の中で神の存在を感じたオスカーはその感動を手紙にしたためる。そして大晦日、オスカーは穏やかに亡くなる。 ローズの家の玄関先にオスカーの両親がオスカーの遺品を詰めた箱を置いていく。その箱には、短い期間ではあったがローズとオスカーの2人の思い出が詰まったものが入っていた。そして「死」を極端に恐れ、決して葬儀に参列することがなかったローズは、生まれて初めて、遠くからではあったが、オスカーの葬儀を見守る。そして自分の無力感に苛まれるデュッセルドルフを励ます。 冬が終わり、春になる。ローズは病院の前で移動ピザ屋を開く。そして小児病棟の子供たちにピザを食べさせてやる。 登場人物
朗読劇原作を元に、アトリエ・ダンカンプロデュースによる『音楽×ダンス×朗読 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」』が2012年9月12日から23日にかけて初演[2]、同年12月26日から28日にかけてアンコール公演が共に東京グローブ座で上演された[3]。
脚注
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