静浦バイパス

一般国道
国道414号標識
静浦バイパス
国道414号バイパス
路線延長 6.9 km(第1期工区2.5km)
開通年 2023年3月27日(第1期工区)
起点 静岡県伊豆の国市南江間
伊豆中央道長岡北IC
終点 静岡県沼津市下香貫島郷
(島郷橋交差点)
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

静浦バイパス(しずうらバイパス)は、静岡県伊豆の国市から沼津市に至る、延長6.9 km国道414号バイパスである[1]2023年令和5年)3月27日に、沼津大平ICから島郷橋交差点までの第1期工区2.5 kmが暫定2車線で供用開始されている[2][3]

概要

沼津市大平側の沼津アルプストンネル(2024年8月)

国道414号の沼津市下香貫から伊豆の国市南江間の間(特に沼津市静浦地区)は狭隘区間が多く、通勤時や観光シーズン時に慢性的な渋滞が発生しているため、その解消を目的に計画された。沼津市口野から沼津市下香貫までの約5.1 kmが事業化されており[4]、そのうち第1期工区2.5 km(沼津市大平 - 沼津市下香貫)が2023年(令和5年)3月27日に暫定2車線で供用開始した[2][3]

残る未整備区間約4.4 km(第2期工区)については、後述するように有料道路事業を活用して整備する予定で、2038年開通予定である[5]

路線データ

  • 起点:静岡県伊豆の国市南江間(伊豆中央道長岡北IC[6]
  • 終点:静岡県沼津市下香貫島郷(島郷橋交差点)
  • 延長:6.9 km(計画時は7.9 km)
    • 暫定計画:6.9 km(沼津市下香貫 - 伊豆の国市南江間)
    • 第1期工区:2.5 km(沼津市下香貫 - 沼津市大平)
    • 第2期工区:4.4 km(沼津市大平 - 伊豆の国市南江間)
  • 規格
    • 第4種第1級(沼津市下香貫地区 - 伊豆の国市南江間地区)
    • 第3種第2級(沼津市下香貫地区 - 同市大平地区)
  • 道路幅員
    • 一般部:27.0 m(車道:3.25 m×2 + 中央分離帯(ゼブラゾーン):3.5 m + 路肩:0.75 m×2 + 保護路肩:0.50 m×2 + 自転車道:2.75 m×2 + 歩道:4.50 m×2、いずれも暫定供用時)
    • 橋梁部:11.0 m(車道:3.25 m×2 + 路肩:1.25 m + 0.75 m + 自転車歩行者道:2.50 m)
    • トンネル部:10.75 m(車道:3.25 m×2 + 路肩:0.50 m×2 + 自転車歩行者道:2.50 m + 検査路:0.75 m)
  • 車線数:暫定2車線(完成4車線)
  • 車線幅員:3.25 m
  • 設計速度:60 km/h
  • 事業費:500億円(暫定計画全体)[7]、206億円[8](第1期工区分:計画時は150億円)
  • 都市計画道路名称[9]
    • 3.4.23沼津静浦線(代表車線数4車線、代表道路幅員17 m、延長8,530 mの一部)
    • 3.5.59静浦長岡線(代表車線数2車線、代表道路幅員14 m、延長60 m)
    • 3.6.50静浦長岡線(代表車線数2車線、代表道路幅員09 m、延長1,160 m)

当面は暫定2車線で整備するため、橋梁部及びトンネル部は南側(上り)のみを建設する予定である。

静浦有料道路(静浦バイパスへの有料道路方式の導入)

未整備となっている第2期工区の約4.4 kmは公共事業と有料道路事業で整備されるため有料道路区間となり、未開通ながら「伊豆中央道・修善寺道路」と合併採算制[注釈 1]が設定されており、料金徴収期限が2057年3月8日までに設定されている[10]

沿革

  • 1992年平成4年):都市計画決定(都市計画道路沼津静浦線)
  • 1994年(平成6年):事業着手(測量、調査、設計)
  • 1995年(平成7年):用地買収開始
  • 2001年(平成13年):下香貫地区で工事着手
  • 2012年(平成24年):下香貫地区の用地買収完了
  • 2013年(平成25年):大平地区の地盤改良工事着手
  • 2014年(平成26年):(仮称)静浦1号トンネル工事着手、(仮称)大平高架橋下部工事着手
  • 2015年(平成27年)2月:(仮称)静浦1号トンネル掘削開始[11]
  • 2016年(平成28年)9月:(仮称)静浦1号トンネルの名称が「沼津アルプストンネル」に決定[12]
  • 2018年(平成30年)2月:沼津アルプストンネルが貫通[13]
  • 2023年令和5年)3月27日:第1期工区(沼津市下香貫 - 同市大平)、暫定供用開始
  • 2038年:第2期工区(沼津市 - 伊豆の国市)開通予定[5]

主な構造物

沼津アルプストンネルは、2018年(平成30年)2月15日貫通。

  • 沼津アルプストンネル(延長1,177 m、計画時は1,165m:NATM工法
  • 大平高架橋[15] - ベント併用クローラクレーン架設工法[16]
    • 本線:123.0m(鋼3径間連続非合成鈑桁橋)
    • オンランプ(上り道):36.9 m(鋼単純非合成鈑桁橋)
    • オンランプ(下り道):39.6 m(鋼単純非合成鈑桁橋)
  • (仮称)静浦2号トンネル(全長1,735 m)

主な接続道路

以下は、接続予定も含む。

インターチェンジなど

  • 施設名欄の背景色がである部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。未開通区間・未供用施設の施設名は仮称。
施設名 接続路線名 起点
から
km
備考 所在地
島郷橋交差点 国道414号(現道) 6.9 静岡県 沼津市
沼津大平IC 静岡県道139号原木沼津線(接続道路で連絡) 4.4
口野IC 静岡県道134号静浦港韮山停車場線 沼津方面ハーフインターチェンジ
長岡北IC 伊豆中央道国道136号バイパス)
国道414号(現道)
0.0 伊豆の国市

脚注

注釈

  1. ^ いわゆる「料金プール制」。

出典

  1. ^ 【事業名】 社会資本整備総合交付金 国道414号静浦バイパス、静岡県沼津土木事務所、2023年6月1日
  2. ^ a b 国道414号静浦バイパス第1期工区が開通します!、沼津市、2023年2月7日
  3. ^ a b 静浦バイパスが一部開通 地域住民「渋滞解消に期待」沼津経済新聞、2023年3月28日
  4. ^ 再評価結果(平成21年度事業継続箇所) 一般国道414号 静浦バイパス、国土交通省
  5. ^ a b 伊豆地域の未来を支える道路ネットワークを目指して』静岡県交通基盤部道路局道路企画課、2024年3月、2頁https://www.pref.shizuoka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/052/314/leaflet2.pdf 
  6. ^ 【事業名】 社会資本整備総合交付金 国道414号静浦バイパス、静岡県沼津土木事務所、2023年6月1日
  7. ^ 【事業名】 社会資本整備総合交付金 国道414号静浦バイパス - ウェイバックマシン(2023年3月25日アーカイブ分)、静岡県沼津土木事務所、2022年6月1日
  8. ^ 国道414号静浦バイパス 開通式パンフレット、静岡県沼津土木事務所・沼津市・静岡県道路利用者会議
  9. ^ 静岡県GIS 「都市計画情報」による。
  10. ^ 伊豆地域の有料道路”. 静岡県ホームページ. 静岡県交通基盤部道路局道路企画課 (2023年9月25日). 2023年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月28日閲覧。
  11. ^ 静浦バイパス1号トンネル通信 第2号鹿島・集JV、2015年3月
  12. ^ 国道414号静浦バイパス新設トンネルの名称が『沼津アルプストンネル』に決定!、静岡県沼津土木事務所、2016年9月9日(2023年1月13日更新)
  13. ^ 静浦バイパス通信第4号、静岡県沼津土木事務所工事第1課、2018年6月7日
  14. ^ 『令和5年度 公共事業再評価』④-5頁
  15. ^ 静岡県 新々富士川橋、静浦1号トンネルなどが進捗、道路構造物ジャーナルNET、2016年3月31日
  16. ^ 静岡県沼津土木事務所長より国道414号線(静浦バイパス) 大平高架橋が「優良工事部門表彰」を受賞しました。高田機工、2022年9月20日

参考文献

関連項目

外部リンク