門田和雄
門田和雄(かどた かずお、1968年(昭和43年)7月[1] - )は、日本の教育者(機械技術教育)[2]。博士(工学)(東京工業大学、2010年)[3]。ロボット、機械工学系の入門書を多く執筆し、特にねじに関する著書で著名[8]。東京工業大学附属科学技術高等学校(旧、工学部附属工業高等学校[注 2])教諭として『門田ロボテク』[注 1]の教育活動も展開[9]。宮城教育大学教育学部 准教授、教授(技術教育講座)を経て、神奈川工科大学教授[1][10][11][6]。FabLab Japanやファブラボ関内のディレクター[12][13]、日本水中ロボネット理事[14]、日本産業技術教育学会理事[15][16]などを歴任。2008年度日本機械学会教育賞[4]、2010年日本フルードパワー学会SMC賞[7][5]受賞者。 来歴・人物1968年7月[1]、神奈川県横浜市に生まれる[2]。1991年、東京学芸大学教育学部(技術科)卒業[17]。1993年、東京学芸大学大学院教育学研究科(技術教育専攻)修士課程修了し[17]、修士(教育学)[18]。同年より東京工業大学工学部附属工業高等学校機械科教諭[6][注 2]。この間、東京農業大学(技術教育法)[19]、千葉大学[19]・慶応義塾大学(工業科教育法)などで非常勤講師を担当し[2]、日本機械学会「技術と社会部門」の総務委員会[20]や機械遺産委員会[21]、日本ロボット学会の次世代構想分科会[22]などでも委員を務めた。 工業高校では3年次で課題研究と呼ばれる生徒個人、もしくはグループによる取り組みがあり、門田も流体模型を用いた風洞実験[23]やPLCを用いた食品加工ロボット[24]、魚ロボット[25]などを指導する。これらの取り組みは高校生対象の論文大賞に投稿されたり[23][26]、水中ロボットコンベンションなどの競技[27]やMakeといったイベント[9]へも出場・出展しており、『門田ロボテク』[注 1]の名義が度々使われている[注 3]。 門田は2001年頃から機械工学やロボット工学を題材とした著書を出版していく[30](著書の節も参照)。オーム社のロボコンマガジンでは『ロボット創造館』という連載を3年ほど続け、この連載も同社から書籍化された[31][32]。設計、工作、流体、計測など機械工学に関する多様な本を執筆したが、特にねじに関する書籍が著名である[5]。なお、2009年にはこれら『「機械工学の入門者向け書籍」の著作』[4]が評価され、日本機械学会教育賞を受賞する[4]。 2005年頃の課題研究で空気圧ゴム人工筋の製作を指導し、これがきっかけとなり2007年より東京工業大学大学院総合理工学研究科メカノマイクロ工学専攻の社会人博士課程においてゴム人工筋の研究を開始する[7]。2010年3月に同課程を修了し、博士(工学)を取得する[3]。一連の研究の中で発表した論文が評価され、同年に日本フルードパワーシステム学会 SMC賞[7][5]を受賞する。また、一方で水中ロボコン推進会議委員(ジュニア部門長)[33]や特定非営利活動法人 日本水中ロボネット理事も歴任している[14]。 門田は町工場と連携した教育などを通して「ねじ」に詳しくなり、前述のように著書を出すとともにサイエンスカフェやラジオ出演にも呼ばれるようになる[34]。また、学会誌でも先端技術の解説記事を担当した[35]。さらに、近年は3Dプリンターも活用するようになり、2011年からはファブラボの活動にも参画する[2]。FabLab Japanのディレクター[12]やファブラブ関内のディレクターを務め、第10回ファブラボ世界会議に参加するなどの活動を行う[13]。 2015年4月には宮城教育大学教育学部 准教授(技術教育講座)に就任し[1][10]、中等教育教員養成課程の技術教育専攻を担当[36]。その後も著書を出版し[30](「著書の節」も参照)、2020年7月現在は宮城教育大学教授を務めている[11]。この間、研究代表者として科研費(基盤研究C)「デジタルファブリケーションを取り入れた日本型STEM教育システムの開発」の研究に従事[37]。2020年度からは教授に昇進し[6]、日本産業技術教育学会では理事を務める[15][16]。 2022年4月より神奈川工科大学教授(教職教育センター副所長、および大学院工学研究科機械システム専攻に所属)[38][6][18]。同年同月より科研費「Society 5.0 時代に活躍できる高校段階におけるSTEAM教育の開発」も採択されている[39]。 著書単著
共著(共著)
(編著)
(分担執筆)
監修・翻訳
主な著作学位論文
論文集
学会誌
記事
脚注注釈
出典
関連文献(ねじ関連)
(門田ロボテク関連)
関連項目外部リンク
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