STEAM教育STEAM教育(スティームきょういく)とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」にArts(芸術)を加えたもので、STEMだけでは収束思考に陥りがちだが、Arts(芸術)を加えることで拡散思考が加わり創造的な発想が可能になるという考えに基づいた教育手法である[1][2][3][4][5]。 STEAM教育という用語を最初(2006年から2008年[2])に用いたのはヤークマン(G. Yakman)であり、STEMとArtsとの統合の枠組みをピラミッドで表したものが知られている[2]。Arts(芸術)を加えたSTEAM教育[1][3][4]は、2007年にはNPO 法人オハイオ芸術教育同盟 (Ohio Alliance for Arts Education) のプラッツ(J. Platz)が“STEM into STEAM”という表現で、Arts を加えたSTEAM を強調した[5]。 また,RISD(Rhode Island School of Design)の学長であったマエダ (J. Maeda)が2008年から2015年まで“STEM to STEAM”の教育プログラムを主導したとされる[6]。 2010年にSTEAM の順番を 入れ替えたTEAMSという表現も提案されている[7]。 児童・生徒へのSTEAM教育では、数学的、科学的な基礎を育成しながら、彼らが批判的に考え(批判的思考)、技術や工学を応用して、想像的・創造的なアプローチで、現実社会に存在する問題に取り組むように指導する。またSTEAM教育の具体的な手法としては、デザインの原則を活用したり、創造的な問題解決を奨励することなどが挙げられる。高等学校の化学教師の経験を持つ脳科学のスーザ(D. A. Sousa)と芸術教師であるピレッキ(T. J. Pilecki)は、共著の中でSTEMは収束思考に陥りがちだが、それにArts(芸術)を加えると拡散思考が加わり創造的な発想が生まれることを強調している[3][4][8]。 高等教育(専門学校・大学・大学院)でのSTEAM教育では、"A"の意味は芸術(Arts)以外にも、農業(Agricultures)、建築(Architectures)、応用数学(Applied Mathematics)などもプロモートされている[9]。 脚注
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