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この項目では、日本文学研究者について説明しています。司教については「野村純一 (司教)」をご覧ください。 |
野村 純一 (のむら じゅんいち、1935年3月10日 - 2007年6月20日)は、日本の民俗学者・文化人類学者・国文学者。学位は、文学博士(論文博士・1985年)(学位論文「昔話伝承の研究」)。國學院大學名誉教授。2000年紫綬褒章受章。正五位瑞宝中綬章。
人物
東京都出身。岩倉高等学校教諭、國學院大學兼任講師を経て、1966年専任講師。助教授を経て、1981年國學院大學文学部日本文学科教授。國學院大學図書館長も兼任し、國學院大學名誉教授。日本民俗学会理事、日本口承文芸学会会長、日本昔話学会理事など。2000年紫綬褒章受章。
いち早く、口裂け女を、民俗学・口承文芸の見地から研究し、日本における怪談研究、都市伝説研究の先駆けとなった。息子に同じく民俗学者の野村典彦がいる。角川源義賞、毎日出版文化賞特別賞を受賞。
- 1935年 東京都下谷区(現台東区)に生まれる。
- 1953年 日本大学第一高等学校卒業。同年國學院大學文学部日本文学科入学。在学中は説話研究会に所属し、臼田甚五郎の指導を受ける。
- 1957年 國學院大学卒業。台東区の岩倉高等学校に勤務。
- 1963年 近岡(野村)敬子(國學院大學栃木短期大学兼任講師)と結婚。
- 1966年 國學院大學文学部専任講師。
- 1969年 國學院大學文学部助教授。
- 1976年 関敬吾『日本昔話大成』に編集協力として参加。
- 1981年 國學院大學文学部教授。
- 1985年 「昔話伝承の研究」で文学博士の学位を取得。
- 1986年 中国訪問。
- 1988年 中国・インド長期派遣研究(~1989年)
- 2000年 紫綬褒章受章
- 2005年 國學院大學定年退職。名誉教授。
- 2007年 死去。叙正五位、瑞宝中綬章追贈。
著書
- 『笛吹き聟―最上の昔話』(東出版、1968年)
- 『昔話伝承の研究』(同朋舎出版、1984年)
- 『昔話の語り手』(法政大学出版局、1983年)
- 『昔話と文学』(名著出版、1984年)
- 『昔話と民俗』(名著出版、1984年)
- 『昔話研究集成』(名著出版、1984年)
- 『ストーリーテリング』(弘文堂、1985年)
- 『名人・奇人 (ふるさとの伝説)』(ぎょうせい、1989年)
- 『日本の世間話』(東京書籍、1995年)
- 『昔話伝説研究の展開』(三弥井書店、1995年)
- 『日本・村落伝承の現在 -遠野から遠野まで-』(日中昔話伝承の現在、1996年)
- 『昔話の森--桃太郎から百物語まで--』(大修館書店、1998年)
- 『新、桃太郎の誕生―日本の「桃ノ子太郎」たち』(吉川弘文館、2000年)
- 『江戸東京の噂話―「こんな晩」から「口裂け女」まで』(大修館書店、2005年)
- 『昔話の旅語りの旅』(アーツアンドクラフツ、2008年)
- 野村純一著作集 全9巻 (清文堂出版、2010-2013年)
- 昔話伝承の研究・上
- 昔話伝承の研究・下
- 桃太郎と鬼
- 昔話の語りと語り手
- 昔話の来た道・アジアの口承文芸
- 伝説とその伝播者
- 世間話と怪異
- 文学と口承文芸と
- 口承文芸研究のネットワーク
共編著
論文
- 「民間説話の比較研究」(國學院大學大学院紀要、1992年)
- 「菅江真澄の旅と童物語」(菅江真澄研究会、1992年)
- 「鬼になる方法」(1995年)
- 「柳田國男と「村の話」 -昔話研究への出立-」(昔話 -研究と資料- 24号、1996年)
- 「「桃太郎力持ち」の事」(口承文藝研究、1997年)
- 「「敬っての物語」考-その後の「いではみちのくぶり」-」(1998年)
- 「「越後地震口説」のこと(上)」(1999年)
受賞歴
叙位・叙勲
脚注
関連項目