野崎六助小説家、文芸評論家。東京都品川区生まれ。京都府立桃山高等学校卒業。コック、大工など多数の職を経る。1992年、『北米探偵小説論』で第45回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞。推理小説、推理小説評論を主に書く。日本推理作家協会会員[1]。 (のざき ろくすけ、1947年11月9日 -)は、日本の著書
人物および仕事野崎六助 1947年 東京生まれ。 1960年から1978年 京都に在住。 1984年 『復員文学論』でデビュー。 1992年 『北米探偵小説論』で日本推理作家協会賞受賞。 1994年 『夕焼け探偵帖』で小説家デビュー。 1999年 小説『煉獄回廊』 2008年 『魂と罪責 ひとつの在日朝鮮人文学論』 2020年 『北米探偵小説論21』本巻 2022年 別巻『快楽の仏蘭西探偵小説』 その多岐にわたる作品活動を短い紹介文にまとめることは、困難きわまる。あえてカテゴリ分けすれば、次の六点になる。 ①ミステリを主体とした小説。現時点で最高頂点をつくった『煉獄回廊』は、サイコ・サスペンスと銘打たれていた。同系列のものが並ぶかといえば…。社会派ミステリ、ハードボイルド、SFアクション、学園ホラー、時代ミステリなどなど。良くいえば多彩、普通にいえば雑多。まだ鉱脈を深く掘りあてていない「原石」だと眺めるべきであろう。
②長編ミステリ評論。『北米探偵小説論』に代表される。同傾向のもの、関連書は数多い。ミステリの個別ジャンルに限定された技術批評や研究とは対極にある方法論に貫かれている。作品を社会的・歴史的視野のもとにとらえ、かつ、一般小説など他ジャンルとの共時性に注目して論考を組みたてる。国内ミステリをあつかっても、基本的には同じ方法論が展開されている。 ③境界線上にある文芸評論。『謎解き大菩薩峠』『魂と罪責 ひとつの在日朝鮮人文学論』『異端論争の彼方へ』などが、この範疇になる。これも一般的な文芸評論とはかけ離れている印象を与えるだろう。文学史というあまり有り難くないカテゴリに流れやすいこともあり、今のところ、著者のなかでは主力をそそぎにくい方向だ。 ④ブックガイド・新刊書評。②や③とは、まったくの別世界として、著者が日常的に書いているジャンル。字数限定も、褒め殺し一辺倒も、あまり苦にならないようだ。あえていうなら「自分の作品」として書評コラムを成立させえている。以前のものは、何冊かにまとまっているが、最近のものは各所に分散したままだ。ホームページへの再録も、ある時点から途絶えてしまっている。 ⑤社会評論。これは、若者論というジャンルに向けていた。『空中ブランコに乗る子供たち』『エイリアン・ネイションの子供たち』の二冊。二冊しかなく、継続は未定。 ⑥ミステリ創作のマニュアル本。創作講座の講師業をしていた副産物。教えるためには、自前の教科書を書くことが、いちばんの近道だった。ハウツー本と割り切って書かれている。三種あるが、そのつど大幅に改稿しているので、それなりに進化の跡はみられる。「野崎六助入門書」としては最適といってもいい。 と一応は整理してみたが、これを読んだ読者の頭には、さらなる無用の混雑をもたらしてしまったかもしれない。 ともあれ、以上の六点が混淆して、複雑珍妙怪奇な六重人格を呈しているのが、野崎六助なのである。 どれから読んでも、これら多面体の複雑な紋様が刻まれているのにちがいない。拡大されたり、縮小されたりしていても、野崎六助は野崎六助なのである。ーー[野崎六助ホームページ本館]から引用 参考
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