迷宮のアンドローラ/DUNK
「迷宮のアンドローラ/DUNK」(めいきゅうのアンドローラ/ダンク)は、1984年6月21日にビクター音楽産業(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より発売された小泉今日子の10枚目のシングル。 概要本作は初の両A面シングルとしてリリースされた。「迷宮のアンドローラ」は、長嶋茂雄プロデュースによる長岡秀星のイラストストーリー『迷宮のアンドローラ』のイメージソングとして企画された楽曲で[5]、作詞は松本隆に依頼された。当時松本は松田聖子の楽曲で作詞のほとんどを担当していたが、ディレクターの田村充義は「聖子の曲と同じような詞にしたのでは意味が無い。違うものを書いてもらわなくては」と考え、当時長岡が海外のアーティストのLPジャケットで宇宙や神話をイメージしたイラストを手掛けていたことから、「こういう明確なイメージがあれば聖子とは全く異なる詞が出来てくるはずだ」と確信したと回顧している[6]。 ここ数作の小泉のシングル曲から、はっぴいえんどのパロディに近いものを感じ取っていた松本は、自分がそれと同じことをやる訳にいかないので困ったが、最終的にサイエンス・フィクションをモチーフにしたと話している[7]。 曲は当初、筒美京平ではない別の作家によって書かれたが、ディレクターの田村によるとその曲の出来があまり良くなかったため、あらためて筒美に依頼したという[7]。 アレンジには、当時最先端のシンセサイザーであったフェアライトCMIが導入され、全体を通じ打ち込みによるサウンドによって構成されている[8]。担当した船山基紀は曲について、「フェアライトCMIを積極的に導入したことで、この楽器の商業化ベースでの使用法を確立させた作品だと思っている」と述べている[9]。 小泉が日本テレビ系「スーパージョッキー」にゲスト出演した際、司会のビートたけしから『迷宮のアンドロポフ(当時のソビエトの書記長)』と紹介され、「アンドローラという女の子の歌ですよ」と笑い転げていた。 もう一方の「DUNK (男区)」も、同年5月に集英社より創刊された同名のアイドル雑誌のイメージソングとして使用され[10]、創刊号の表紙には小泉の顔をアップにした写真が用いられている[11]。なお、同雑誌の最終号となる1990年12月号の表紙では、学ラン姿に髪形をオールバックにした小泉の写真が使われた[12]。 TBS系列『ザ・ベストテン』等で1位を獲得し、有線チャートでもトップとなり、売上は37.7万枚のセールスを記録した。1991年の「あなたに会えてよかった」でミリオンセラーを達成するまでは、本作がシングルの最多売上であった。 1991年11月には8cmCDがリリースされている(カップリングは「半分少女」)。 収録曲迷宮のアンドローラ/DUNK
迷宮のアンドローラ/半分少女
カバー
関連項目
脚注出典
参考資料
外部リンク |
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