赤いサラファン
「赤いサラファン」(ロシア語: Красный сарафан)は、ロシアの歌曲である。 概要アレクサンドル・エゴロヴィチ・ヴァルラーモフにより1834年に作曲された。ニコライ・グリゴリエヴィチ・ツィガーノフ[注釈 1]による1831年作の詩につけられたと伝えられている。 サラファン(ロシア語: сарафан)とはロシアの女性がルバシカ(ブラウス)の上に着るジャンパースカートに似た民族衣装である。 結婚に乗り気でない娘とそれを諭す母親との会話により成り立っている。原詩は10番まであり、1番から5番までは娘の台詞、6番から10番は母親の台詞である[2]。ロシア語の “赤い”(красный、クラースヌィ)には “美しい” という意味もある[3][注釈 2]。 ロシアでは現在に至るまで歌い継がれている作品である。 1853年には当時ロシアを楽旅中だったポーランドのヴァイオリニスト、ヘンリク・ヴィエニャフスキが本作を元に幻想曲『モスクワの思い出』作品6を作曲した。 日本では津川主一の訳詞で親しまれ、いわゆるロシア民謡のレパートリーの一つとして人気がある。1984年(昭和59年)にはNHKの『みんなのうた』で取り上げられた[4]。2007年(平成19年)のテレビ東京制作のテレビドラマ『李香蘭』でも、李香蘭役の上戸彩が本作を歌唱するシーンがある。 歌唱した主な歌手
楽曲の構成本稿では研ナオコによる1984年版のピアノ伴奏用編曲と、それを元に記譜した楽譜(ピアノ・リダクション/大譜表)について述べる。
備考日本音楽著作権協会(JASRAC)においては2023年4月現在、「赤いサラファン」として以下の作品が登録されており、作詞・作曲はパブリックドメインとして登録されている。 オリジナルは、外国作品/出典:Z (各種参考資料) /作品コード 0O6-1601-1 KRASNYJ SARAFAN /ORIGINAL/(赤いサラファン/原曲/)が登録されており、作詞作曲:TRADITIONALとの記述とは別に作詞:ZIGANOFF N G、作曲:VARLAMOV ALEKSANDR E と正式な作者表記がされている[7][注釈 4][注釈 5]。 内国作品として登録されている主なバージョンは以下の通り。作詞・作曲はいずれも「ロシア民謡」名義として登録されている[7]。
「赤いサラファン(KRASNYJ SARAFAN)」の検索結果では、2023年4月現在、上記のものを含め73件が登録されている[7][注釈 8]。 脚注注釈
出典
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