西島 大介(にしじま だいすけ、1974年10月5日[1] - )は、日本の漫画家、イラストレーター、ライター、映像作家、音楽家。
東京都出身で広島県広島市育ち。既婚者で二児の父。2011年から第2の故郷である広島市に再転居[2][3]。
概要
1990年代中盤から、「コミッカーズ」(美術出版社)などでイラストレーターとして活躍。2004年に『凹村戦争』で漫画家デビュー。以降、「SFマガジン」「ファウスト」など、サブカル系の文芸誌を仕事の舞台にしている。2015年3月に公開した映画『世界の終わりのいずこねこ』の共同脚本を手がけ、自らの手でコミカライズした同名作『世界の終わりのいずこねこ』がwebマガジン「ぽこぽこ」にて連載された[4]。さらに、DJまほうつかい名義で、エレクトロニカの楽曲を発表、姫乃たまとの音楽ユニットひめとまほうとしても活動していた。
略歴
父親の仕事の関係で、各地を転々として育つ。幼稚園と中学・高校は広島育ち[2]。広島市立井口中学校〜広島県立広島観音高校卒業後、上京[2]。ライターの松谷創一郎は高校の同級生。
1993年 ソニー・ミュージック主催のDEPにマリオペイントで作った短編映像『SF旅行記』で入選。1997年 ウェブ上にてキョンシー・ビデオを扱った連載コラム『カムカム! キョンシーズ』を発表。1998年 MTVステーションIDコンテストに映像作品を応募し、入賞。
1999年8月 大塚ギチ、菊崎亮、コヤマシゲト、宮昌太朗とUNDERSELL ltd.設立。
2000年、『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』のゲーム・ムービー『巨人以上』の、監督・シナリオ・絵コンテ・キャラクターデザインなどすべてを担当。ラップにはまる。
2003年7月31日 UNDERSELL ltd.を退社しフリーランスとしての活動を始める。
2004年、『凹村戦争』を描き下ろしで早川書房より刊行。第35回星雲賞アート部門受賞。
2009年 漫画『世界の終わりの魔法使い』シリーズの描き下ろし原稿が、出版社により紛失されたという事件の経緯を漫画化した『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』を刊行。夏に講談社BOX主催の漫画家養成企画「西島大介のひらめき☆マンガ学校」開始。
2013年、『すべてがちょっとずつ優しい世界』が第3回広島本大賞コミック部門で大賞を受賞。『すべてがちょっとずつ優しい世界』展を東京 AI KOKO GALLERYにて開催。
2018年、さやわか監修 マンガ家育成スクール「ゲンロン ひらめき☆マンガ教室」の“ひらめき☆プロデューサー”に就任[5]。
2019年、西島大介プロデュース・原作によるアイドルプロジェクト「迷ゐゴ」が始動[6]。2020年、個人電子出版レーベル「島島」を設立し、自作品の電子配信を開始。また、設立に至る経緯をエッセイ本「電子と暮らし」として刊行[7]。
人物
作品リスト
- 単行本
- 凹村戦争(早川書房、2004年/ハヤカワ文庫JA、2010年)
- 世界の終わりの魔法使い(九龍COMICS、河出書房新社、2005年)
- ディエンビエンフー(ニュータイプ100%コミックス、角川書店、2005年)
- ディエンビエンフー 0(単行本コミックス、角川書店、2014年) - 上記の再刊
- ディエンビエンフー(IKKI COMIX、小学館、2007年 - 2017年、全12巻)
- ディエンビエンフー TRUE END(アクションコミックス、双葉社、2017年 - 2018年、全3巻)
- 土曜日の実験室―詩と批評とあと何か(INFASパブリケーションズ、2005年)
- アトモスフィア 上・下(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション、早川書房、2006年)
- All aboutマンガっち(INFASパブリケーションズ、2007年)
- アトムちゃん(角川書店、2009年)
- 魔法なんて信じない。でも君は信じる。(大谷能生の論考を付属、太田出版、2009年)
- I Care Because You Do(KCピース、講談社、2012年)
- すべてがちょっとずつ優しい世界(KCピース、講談社、2012年)
- Young, Alive, in Love(ヤングジャンプコミックスDIGITAL、集英社、2013年 - 2014年、全3巻)
- All those moments will be lost in time(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション、早川書房、2013年)
- 夏の彗星 西島大介コミックス未収録作品集(単行本コミックス、角川書店、2014年) - 以下の作品を収録(掲載順)
- 夏の彗星(『新現実』Vol.3、角川書店、2004年)
- サーフィン・オン・サイン・ウェーブ(『新現実』Vol.1、角川書店、2002年)
- ジョージ・アダムスキー連続体(早川書房『S-Fマガジン』2003年7月号)
- 宇宙(そら)色のブーケ(早川書房『S-Fマガジン』2005年7月号)
- きみが僕のこと好きになってほしい(幻冬舎『ポンツーン』2001年11月号 - 2006年1月号に連載、全3回)
- おりんとこりん(『新現実』Vol.2、角川書店、2003年)
- むさしのジョギング日記(『モーニング・ツー』12号、講談社、2008年)
- ふらんすジョギング日記(『モーニング・ツー WEB』2009年8月22日公開、講談社)
- 世界の終わりのいずこねこ(太田出版、2015年)
- コムニスムス(rn press、2023年)
- 単行本未収録漫画
- 空飛ぶリス(早川書房『S-Fマガジン』2001年1月号 - 12月号に連載、全12回)
- くもはち。(講談社『メフィスト』2003年5月号 - 2005年1月号に連載、全6回、原案:大塚英志)
- 妖怪小戦争(角川書店『エース特濃』Vol.9に掲載、原作:大塚英志、2004年)
- あたらしいうた(単行本未収録だが、画集『くらやみ村のこどもたち』に収録)
- 美術は静かに無題さんに語りかける。(広島市現代美術館ニュースレター『Untitled』Vol.2[8] - Vol.9) - 広島市現代美術館のnoteでも公開
- コロナくんの追憶(QJWeb、2022年、全6回)
- Me,Myself and I(comipo・DLsite comipo、2023年11月10日[9] - )
- 画集
- くらやみ村のこどもたち(宝島社、2014年)
- The ART of Điện Biên Phủ(グラフィック社、2016年)
- 絵本
- イラストコラム
- 遊星からの物体SEX(『ファウスト』Vol.1 - Vol.6 SIDE-Bに連載、講談社、2003年 - 2005年)
- X-JAPAN復活東京ドーム3DAYS「破壊の夜」完全レポート『破壊の夜は断じて勝ち組っ!?』(『ファウスト』Vol.7、講談社、2008年)
- イラストカット
- 化物語(アニメ第11話エンドカード)
- ユリイカ 総特集†魔法少女まどか☆マギカ 魔法少女に花束を(2011年11月臨時増刊 口絵)
- つぐもも(アニメ第3話エンドカード)
他多数
- 表紙イラスト
- 顔出しパネルのイラスト
- ラジオ
- 一隅の仕事びと(広島エフエム放送 2014年 インタビュアー)
- 西島大介のすべてがちょっとずつ優しいラジオ(2013年12月30日17:47~19:00、RCCラジオ)
- キャラクター
- 映画
- エッセイ
脚注
外部リンク