衣笠村(きぬかさむら)は、神奈川県三浦郡に存在した村。
概要
神奈川県三浦郡中部の村。現在の神奈川県横須賀市中心部の南側に隣接する。おおむね現在の横浜横須賀道路、神奈川県道27号横須賀葉山線(横須賀線に並行)に囲まれた東西に長い地域である。
地理
歴史
町名の由来
衣笠城址のある山(衣笠山)の形が笠を伏せたように見えることから。
沿革
- 鎌倉時代 - 衣笠の地名が見られる
- 南北朝時代 - 平佐久の地名が見られる。
- 戦国時代 - 森崎郷の地名が見られる。
- 江戸時代 - 以下の4村が成立。金谷村は公郷村(後に豊島町)からの分村。忍藩は東京湾の海防を担当していた。
- 衣笠村(幕府領→武蔵忍藩領→幕府領)
- 小矢部村(幕府領→旗本向井氏知行→幕府領)
- 森崎村(同上)
- 大矢部村(幕府領→旗本有馬氏知行→幕府領)
- 金谷村(同上)
- 平作村(幕府領)
- 延宝年間 - 平作村から以下の2村が分村。
- 上平作村(旗本水野氏知行→幕府領)
- 下平作村(旗本村越氏知行→幕府領)
- 元禄年間 - 平作村の残部が池上村に改称(旗本向井氏知行→幕府領)。
- 1868年(明治元年)
- 1875年(明治8年) - 上平作村、下平作村、池上村が合併して平作村が成立。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、衣笠村、小矢部村、大矢部村、森崎村、金谷村、平作村おとび佐野村、不入斗村の飛地が合併して衣笠村が成立。
- 1933年(昭和8年)2月15日 - 横須賀市に編入。同日衣笠村廃止。旧大字のうち、大字金谷が金谷町、東金谷町(現坂本町)、西金谷町(同前)に、大字平作が平作町、池上町、阿部倉町に分割される。
交通
鉄道路線
存在せず。横須賀線横須賀駅 - 久里浜駅間が開業し、衣笠駅が設置されたのは1944年(昭和19年)である。
名所・旧跡
現在の町名
すべて横須賀市。いずれも大体の範囲。相次ぐ町名変更により、旧大字と現行の町の区域は錯綜している。
- 住居表示実施地区 : 阿部倉、池上、池田町(一部)、大矢部一 - 五丁目、金谷、衣笠町、小矢部、根岸町(一部)、平作、森崎、山科台
- 住居表示未実施地区 : 大矢部六丁目、衣笠栄町、公郷町(一部)、坂本町、佐野町(一部)
関連文献
関連項目