蜘蛛女のキス
『蜘蛛女のキス』(くもおんなのキス、原題:El Beso De La Mujer Araña, 英題:Kiss of the Spider Woman)は、アルゼンチンの作家マヌエル・プイグ作の小説。 概要1976年にアルゼンチンで出版されてベストセラーとなり、1979年にアメリカ合衆国で英訳された。ほぼ全編がモリーナとヴァレンティンという二人の登場人物の対話形式で綴られており、途中で「報告」などとして挿入される文章はあるものの、いわゆる「地の文」は存在しない。 後にプイグ自身の手で戯曲化され、1981年にマドリード・マルティン劇場で世界初の初演を迎えた。 1985年にはレナード・シュレイダーの脚色とエクトール・バベンコの監督により映画化され、1990年代にはジョン・カンダーとフレッド・エッブの作詞・作曲によりミュージカル化された。 あらすじ未成年者に対する性的な行為により懲役8年を宣告されたゲイの女装男性[1]のモリーナは、社会主義運動の政治犯として逮捕された青年革命家ヴァレンティンと同室になる。モリーナがかつて見た映画のストーリーを語り始めたことがきっかけで、いつしか二人は互いに心を通わせていく。しかし、実はモリーナは、刑務所長からヴァレンティンのいたゲリラ組織に関する情報を聞き出すよう命じられていた。 ところがヴァレンティンに情愛を抱くようになっていたモリーナは、ゲリラに関する情報を聞き出すことができない。成果のなさに所長は情報を探り出すことをあきらめて、出所したモリーナがヴァレンティンの仲間のゲリラと接触することを期待し、モリーナを仮釈放処分とすることを決める。 そしてモリーナが仮釈放となる前夜、ヴァレンティンはモリーナに自分が所属していたゲリラに伝言を伝えるよう頼む。 日本語訳舞台(ストレートプレイ)
モリーナとヴァレンティンの二人芝居。 日本版スタッフ&キャスト
映画→詳細は「蜘蛛女のキス (映画)」を参照
ミュージカル
1990年の非公開上演後、1991年10月にロンドンのシャフツベリー劇場で改訂初演される。1993年にはブロードウェイに進出してトニー賞を受賞するなど話題をさらい、日本でも人気演目となっている。 原作や映画版とは異なり、蜘蛛女が主人公に設定されているのが特徴的である。 ナンバー
日本版スタッフ&キャスト
脚注
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